紙の本
ワクワクする設定
2018/09/02 09:12
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
古本屋から曰く付きの『迷宮草子』という同人誌を入手した飛鳥と三津田。そこには7つの物語が。作中の謎を解決できなければ、作品と同じ怪異を体験しやがては・・・この同人誌を読んだ読者はいずれも行方不明になっているという死の読書に挑む二人。この設定だけでワクワクします。上巻は3つのお話。ハズレのお話もありましたが、一つひとつのストーリーよりも最後まで読むとどうなるのかが気になります。
電子書籍
「娯楽としての殺人」と「仕事としての換骨奪胎」
2019/08/13 14:06
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投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
出所も不明、筆者も編者もなにもかもが謎の同人誌「迷宮草子」に綴られた怪異。
そして、それを読み解いていく僕こと三津田と飛鳥明日香のお話。
同人作家が書きつらねた、という設定であるため毎度冗長なホラー・ミステリうんちくに付き合わされずに済むのは助かるが、本文はそこそこ退屈である。
各話の間には僕=三津田=作者、飛鳥=離れ部屋おじさんが接触した怪異も描かれるが既出が多く正直くどい。
飛鳥よ、そんな本の読み方って面白いのか…。
本書で特筆したいのは作中作『娯楽としての殺人』くらいか?
親友を殺す、とは物騒な題目だが個人的には親友どころか友人のひとりもいないのでそこの過ちを犯す心配はなさそうだ。
前半の硬質で読みにくく持って回った言い回し、決して洗練されているとは言いがたい私小説。東雅夫が書いたんじゃなかろうか。
それを手にした女子大生の私。住まう下宿は四畳一間。
北国に都落ちをし閑散とした地の手狭な下宿、これは奈良出の癖に京都人を騙る四畳半なんとかしかネタのない作家へのオマージュなのか。
まぁ奈良から通って京都者を僭称するのは作者も同じか。
女性視点だと、どうにも一昔前で言う「ネットおかま」的なあつらえになってしまう作者にしては割りとコミカルでよく書けている。
ここのギャップは既刊にはない新鮮なものだった。
とは言え、パソコン通信がウェブに取って代わる時期に「ブリッコ」かよ、と呻吟してしまったが。
作中作には目新しい作もなく、ホラーでは無くミステリもどきである。
挿話間の飛鳥・三津田のやり取りも定番で凡庸な展開。
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2010/12/15 ジュンク堂書店住吉シーア店にて購入。
2015/10/30〜11/5
3年ぶりの三津田作品。
いやいや、なかなか面白い設定。主人公たち二人はどうなるのやら。
展開を楽しみに下巻へ。
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奇怪な同人誌『迷宮草子』を巡り、僕(三津田信三)と友人・飛鳥信一郎が奇怪な出来事に襲われる。下巻での更なる恐怖を期待して星3個。
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『迷宮草子』という同人誌を読んだ人に降りかかる正体不明の怪異と書かれた内容の謎解きを綴った本。作品を一作ずつの間に謎解きが入り、短編集のようでありながら繋がっています。非常に続きが気になりました。謎解きは結局どれが答え?って時もあり、これは私の読解力が足りないせいですかね…?
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謎を解かないと怪奇現象におそわれるという不思議な本を読んでいく話。
この作家の本は初めて読んだけれど、あまり文章が合わず、上巻と一緒に下巻も買ってしまっていたので、大丈夫だろうか?とおもったが、なんだかんだで上下巻とも読み終わった。
ラストはどうオチを付けるんだろうと思いながら読了。
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上巻を読み終えたときは「なんてハラハラするミステリーなんだろう!」とわくわくしたのだが、下巻を読み終えた時に、初めて「虚無への供物」を読み終えた時の釈然としない感覚を思い出した。
本格はムツカシイものなのだろうか。
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ある同人誌から巻き込まれていく怪異
ドキドキしながら読みました。本に閉じ込められるって何よ?っていうねw
現実と虚構の入り混じったこの世界は、秀逸。
単行本と違うのもまた良かった
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『迷宮草子』という同人誌に翻弄される話
『迷宮草子』に掲載されている謎の部分を主人公たちが解き明かしていく
主人公たちと同じ気分で、「早くこの話の謎を解かなきゃまずいんじゃないか・・・!」とハラハラして結構なスピードで読んでしまった
上巻では主人公たちの出した答えに「おや?」と思う部分もあるが・・・下巻でどうオチをつけるのか
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粗筋(アマゾンから引用)
杏羅町―。地方都市の片隅に広がる妖しき空間に迷い込んだ三津田は、そこで古書店「古本堂」を見いだす。ある日、親友の飛鳥信一郎を伴って店を訪れた彼は、奇怪な同人誌『迷宮草子』を入手する。その本には「霧の館」を初め、七編の不思議な作品が収録されていた。
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面白かった!構成が変わってるけど、それが読みやすさになってて、どんどん引き込まれる。しかも、逆から読んだ私からしたら、今までに読んだ中に関係性があるものがあったし、なかなか楽しかった。しかしながら、やっぱり作者と同じ名前の主人公はどうも…。有栖川を思い出してしまう。そうすると、新一郎が火村に見えてきてしまう。
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主人公三田および親友飛鳥信一郎は同人誌「迷宮草子」を入手し様々な怪異に襲われる。その怪異は各作品の謎を解かなければ止むことがない。そして読めば読むほど二人はのめりこんでいき、怪異のスケールも上がっていく……。
本作品は上巻に当たる。「迷宮草子」は全7話からなり、この上巻ではそのうち4話までが収録されている。作中作の構成といっても良いのだろうか。また各話は全く違った謎が提示してあり、推理する過程も論理的でよんでいて楽しめるだろう。ホラーとミステリーの融合とのことだが、それほどホラーを感じず、むしろミステリーとしての側面が強いように思った。
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ふとしたきっかけで手に入れた古い同人誌「迷宮草子」。
解決編の無い幻想ミステリ短編が7編掲載されている、その同人誌を読み始めた信三と親友の信一郎は、奇妙な現象に遭遇しはじめる。
どうやら「迷宮草子」内の、7つの事件の正しい真相を推理しないと、その現象は続くようで……
これはオイシイ。短編ミステリを7つ読みながら、ホラー感も味わえるという。
本の中の世界が、じわっと現実にはみ出してくる感じがぞわぞわしていいです。
上巻の終わり方がなんとも怖いよ!
感想は下巻を読んでから~ノシ
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伝奇ホラーと本格ミステリの融合。二度、三度と繰り返されるどんでん返し。おどろおどろしく怖くてしょうがないくせに、やめられない止まらない。ホラー嫌いのはずがなぜ、三津田信三にはまってしまったのか(汗)。
ホラー要素たっぷりでこわいよ。
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ノベルス版既読です。読めば怪異に襲われる謎の同人誌「迷宮草子」に関わってしまった三津田信三ら。作中作品は、幻想的なものから、伝奇的あるいはパズル的なものなどそれぞれ趣向を凝らしたホラーミステリ作品となっており面白い。それら作中作の謎を一片ずつ、怪異に追い詰められながら解かなくてはならないシチュエーションが緊張感があってよいです。
「霧の館」と「子喰鬼縁起」が好き。推理要素がいろいろな着眼点から様々な論理を
上巻は「迷宮草子」そのものの謎を隠したままで、下巻へ続く。