紙の本
教育現場でのファシリテーター(教師・講師)の役割について書かれた実践書!
2016/06/06 09:09
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、多様な教育現場でファシリテーターの役割について解説された実践書です。ファシリテーターとは「支援者」などと和訳されますが、学校現場では教師であったり、研修現場では講師であったりします。これまでこうした教師や講師は、どちらかと言えば「上から目線」で生徒や参加者に対して知識を教授することを第一に考えていました。しかし、新しい学び、真の学びを実現するためには教師や講師はファシリテーターに徹しなければならないのです。これには大きな思考の転換を要求します。その思考の転換を手助けしてくれるのがこの書です。教育関係者にはぜひ、読んでいただきたい一冊です。
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南山大学院人間文化研究科教育ファシリテーション専攻(2004年4月開設)、基本的コンセプト構築のための論文集。第3部 17.学級集団の成長と教育ファシリテーション(山口真人)、および第5部 38.学校教育におけるファシリテーター・トレーニング(楠本和彦)において「構成的グループエンカウンター」の引用有り。
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ファシリテーターって、
「シニア」のことじゃないのかな・・・・・
教育学の素地がないから理解は無理!
さらっと流しましたが、
いいこと書いてあるのよね。
実践は夢だろうけど。
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散漫な構成。
●以下引用
ファシリテーターは何かを教える人ではなく、学習者がまさに体験学習のステップを循環できるように体験を準備し、学習者にはたらきかけをすることが仕事
★内省的実践家のサイクル/
ファシリテータはここに働きかける
体験→(気づき/感受性)→
指摘→(思考力/分かち合い)
→分析→(一般化/応用力)
→仮説化→(行動力/実行)
★ファシリテーターの仕事
①気づきの促進(質問や問いかけでのフレームの提示)
②分かち合い(互いの報告)
③解釈の促進(なぜ?どうして?)
④一般化することの促進(そのことから何を学んだ?法則化は?)
⑤応用することの促進(概念化したものを検証するための仮設、行動目標を考えることの促進)
⑥実行することの促進(仮説検証の場づくり、実行の後押し)
グループを引っ張っていくのではなく、グループが目標達成に向けて、自己決定し行動していくのを援助促進していくこと
ファシリテーターの主人公は相手(学習あるいは仕事をすすめる個人やグループ)であって、ファシリテーターではありません。
今目の前にいる相手の状況(心理/物理)を、そのまま受け取ることができる感受性が強く要求される。相手が抱いているからだのサインに眼を向けていることが大切
プロセスは評価の対象になりえないのです。良い悪いで見ることは、相手を防衛的にしてしまい、成長の妨げにさえなります。そこに起こっていることをあるがままにとらえてみることから始まります。相手を評価的に見ないで、相手のあるがままを受容することが必要です。
ファシリテーターにとっては、相手が、気持ちのレベルでいつも自分と一緒にいてくれていること、言い換えれば、共感的な存在としてあると思えていることがとても必要になります。
ファシリテーターの7つの心得
①相手の立場に立って、主体的に、その場に存在していること
②その場で起こっていること(プロセス)をよく観察し、状況が把握できていること
③状況に応じて、柔軟に行動できること。勇気と決断
④いつも双方向のコミュニケーションを心掛けていること
⑤できるだけ相手を評価したり分析しないこと
⑥相手を操作するような言動をしないこと
⑦親密さをもって、楽観的・開放的な姿勢で関わること
課題提起方教育(人間中心の教育)
→学習者が主体的に学ぶ教育プログラムや学習環境づくりを行い、学習者の可能性を共に探ると共に、実現することが可能な人材
ソクラテスが「立派ですぐれた人間」にするカロカガティアこそが教育の仕事であり、それが人間を幸福へ導くのだと考えている。
ソクラテスが行ってきた営みは、青少年にだけではなく、人々にも「無知」を知らしめ、知への探究を促すっことでした。
★「無知」を知らしめるために、ソクラテスは相手が本当に知っているのかどうかを吟味する質問・問いを発します。最初、知っていると思っていたことを、質問されることによって、本当は知っていなかったことに気付く。これが「無知に知」です。そのとき、知に向かう探求、すなわち学習が開始されるのです。その学習について、「学習は想起」に他ならないと言っています。
★ソクラテスあるいは、プラトンが言おうとしている事態は、学習が教師による外からの知識の注入という外在的な仕方で起こるのではなくて、生徒の内部で生じる主体的・能動的な活動であること、しかも重要なことは、その活動が何か「超越との関わり」において起こる、つまり生徒が人間を超越した真理そのもの、神との関わりにおいて、事柄、ものごとを自ら把握できたときにはじめて可能であるということです。生徒は自らの活動によって、しかし真理そのものに導かれて、事柄・ものごとと内的に一致するとき学習するのです。そういう意味でソクラテスは自分が「学びの師となったこと」もないし、「神だけが本当の知者」なのだと宣言しているのだと思います。
言葉を用いてそうしますが、そのとき教師の言葉は、直接的に生徒の中に知識を生み出すわけではなく、その言葉が指し示している事柄・ものごとへの生徒の注意を喚起するにすぎません。ですから、生徒は教師の言葉に導かれ、援助されることは確かですが、彼自身で学習しなければなりません。生徒自身の内部での学習活動は、彼の内に住む超越者である神・真理そのもの(内なる教師)による「照明」によって、生徒が事柄・ものごとを自らの内的な眼で見ることなのです。
生徒は人間の教師がその教授において用いる「言葉」に勧められて、「内なる教師」(真理そのもの・神)に「助言を求める」とき、その「照明」を受けて、事柄・ものごとを自らの内なる目(精神)で見るというわけです。
言葉を主として用いながら、学習する者の中で学習活動が主体的・能動的に起こるよう援助し、指導することろしてとらえる
正解を求めて次々と指名するのではなく、子どもがもらしたつぶやきを救い上げるように指名し、ひとまとまりの言葉へ結晶させるのを手助けしていた
教室が発見と対話の場になるかどうかは教師にかかっている
子どもたちが教師に援助されながら互いに対話的な関係を築く様子を描いてゐる
互いに聴きあうことの心地よさや愉しさに気づき、つながりあうことで生まれる深い学びを経験する
教師の関わり方は大きく分けて3種のタイプが考えられます。①教師がリーダーシップをとって積極的に引っ張っていく②すべてを子どもに任せる③直接的な影響はできるだけ控えて援助的に関わるタイプ
人間関係トレーニングのファシリテータに必要なもの
①「共にある」ということ(対話的人間)
②援助的であること(深い関心と共感的理解を土台に、自分への依存を起こさせない。必要なときには対決す
る)
③状況への感受性が豊かであること(+状況への介入/柔軟性)
④先走らないこと
⑤失敗を恐れない(共に学ぶという姿勢を持てば、失敗によるけに失態はない)
コンテントの伝達者から、プロセスのマネージャーへと変化した。
課題プロセスと、メンテナンスプロセス。
前者は、課題がどのように進められているかという側面であり、課題の進め方や手順、時間管理、役割の分担と統合、目標の明確化や共有化、意思決定のされ方など。
メンテナンスプロセスは、個々のメンバーの参加の仕方や気持ち、お互いの関係性、影響関係やパワー関係、全体的な雰囲気など、互いの関係に関するもの
変化が必要だとされている場合、働きかけることで、そのような状態になることを意図しているのか、自らの働きかけの意図を明確にする
ファシリは、メンバーひとりひとりが語る言葉を、その表面的な内容のみでなく、それを今言いたくなっている意図や動機も含めて聴こうとします。
グループ全体の中で起こっているプロセスをとらえるために、目をフルに使ってみます。今ここのグループにどのように全員が参画しているかを、感じようとします。
コミュニケーションのズレを、紐解く、解決の糸口を提示する。
対立があった場合、中立であることが求められます。
ファシリは自分で全部を解決しなくてもよい、メンバーからの援助による対立改善は良い、