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昭和天皇が背負っていたものがどんなに重いものだったのかを改めて実感した。孤独な天皇、その様子が伝わってきた。
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「彼の人~」で始まる出だしからグイグイ引き込まれる。福田和也は新書で何冊か読んでるが、いずれも内容・文章ともに秀逸(なんて上から目線)。このプロローグの書き方も、なんだか大河ドラマの幕開けのようで、期待値MAX 。
昭和天皇についての本はいくらもあるけど、本腰入れて読むなら、福田和也のしかないと前々から思っていた。他に買いたい新書も最近なかったので、遂に手にとってしまった!やっぱり避けては通れなかったか…。
第何部まであるのかよく知らないけど、ひとりの人間の一生を、ベッドで寝転びながら追体験できるのは贅沢なことです。
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かつて文芸春秋を買っていた時はこの連載を特に楽しみに
していた。ようやくの文庫本の発売、と思ったらなんと
年一巻ペース・・・・熟読して続刊を待つ。
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非常に上質な、芳醇たる日本酒を飲んだ気分。
渋江抽斎のごとく、一人の人間から、彼を取り巻く人間模様が、鮮やかに描写される。渋江抽斎と違うのは、それが昭和天皇であり、周囲の人間は、乃木希典であり、山縣有朋であり、ヒットラーであるということ。
本著は天皇の客観的分析ではなく、天皇の生きた時代と人を緻密に再現することで、我々に天皇の目を与えてくれる。彼は、こうした世界で、物事を見ていたのだ、と。
そしてすでに1巻で見えてくるのは、明るい明治、暗い昭和。
元勲たちを失い、カリスマ明治天皇が崩御し、新たな政治の代表・原敬も斃れたのちの、意思決定機関なき世界。。。
福田和也の博覧強記ぶりが存分に味わえるのも楽しみのひとつ。
昭和天皇がダーウィンとリンカーンの銅像を飾っていた、乃木希典のストイシズム、西郷に「なくな」といわれ終生守った明治帝。
文章もうまい。まだまだ次巻以降、読む楽しみがあることが嬉しい。
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近代日本についてのあらゆる問いの核心に天皇がいる。天皇について考えなければ、何もわからないし、真面目に問うことはできない。核心、というのは昭和の歴史全体にかかわることだ。