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芸術家たちが東北に創った『唯腕村』
ユートピアをめざした『唯腕村』は
過疎化、高齢化、さらには外国人妻、
脱北者などグローバル化により、
存在も危ぶまれるような状況
この村に暮らす人々の暮らしと
そこて生まれ育った高波東一
そして都会から来た
女子高生マヤとの物語
コミューンの独特な世界感
理想と幸せを求めるユートピアでも
閉鎖的な暮らしに
欲、愛憎、権力、傲慢、
悪意がうずまいていて
読んでいてかなりイタイ
自分は違うと
目をそらしたいようなことだけど
実は普通の暮らしにもある
人間の性を見せつけられるようで
愚かさとか虚しさを
感じてしまいました
幸せってなんなんだろぅ
桐野さんならではの
ダークな読み応えです
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八十年前、山形に芸術家たちが創った理想郷・唯腕村のたった一人の若者であり、後継者の東一と疑似家族の一員として、この村に流れ着いた美少女マヤの物語。
上巻は、高齢化が進む村で父が亡くなり、東一が新理事長に就任するまで。
狭い社会の中でのぐちゃぐちゃした人間関係もおもしろいし、責任感が強いのか、欲望が強いのか、迷走する東一からも目が離せない感じ。
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大正時代に識者によって創られた東北の理想郷が舞台。登場人物は皆、一癖あって人間の欲望とか嫉妬が生々しく描かれていてえぐい。一番普通っぽかった主人公の若者が一人の女性の出現によってどんどん変わっていく流れに引き込まれる。今の日本が抱えている問題も凝縮されてるのも興味深い!でも、ここでも女性強し…下巻楽しみ♪
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東一が唯腕村の新理事長になるまで。
理想を追い求めて作られた唯腕村。そこで育った子供だった東一。小さい頃から育った村ならばさほど違和感はなかったのだろうか?
集団生活のニガテなあたしにはちょっと息が詰まりそうな環境だ。
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舞台背景はちょっと現実感を持って受け入れられない設定に思えるんだけど、それでもグイグイ読まされてしまうのはさすがというところ。東一を見ていると、自分が男であることが嫌になる。
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大正時代、東北の寒村に芸術家たちが創ったユートピア「唯腕村」。1997年3月、村の後継者・東一はこの村で美少女マヤと出会った。父親は失踪、母親は中国で行方不明になったマヤは、母親の恋人だった北田という謎の人物の「娘」として、外国人妻とともにこの村に流れ着いたのだった。自らの王国「唯腕村」に囚われた男と、家族もなく国と国の狭間からこぼれ落ちた女は、愛し合い憎み合い、運命を交錯させる。過疎、高齢化、農業破綻、食品偽装、外国人妻、脱北者、国境…東アジアをこの十数年間に襲った波は、いやおうなく日本の片隅の村を呑み込んでいった。ユートピアはいつしかディストピアへ。今の日本のありのままの姿を、著者が5年の歳月をかけて猫き尽くした渾身の長編小説。
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ユートピア、コンミューン名前は違っても世界中に点在する理念を形にした村。でも構成員は結局のところ人間であり、欲望からは逃れられない。桐野さんはこの欲望をあつかって、本当にすごいと思う。
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久しぶりに桐野夏生をむさぼり読んだ。
コミューンの後継者 東一。
年寄りの面倒を見てるときはいい子だったのに
だんだんほら来た桐野節。
自分の嫌なところを見てるような嫌悪感。東一~。
面白かったー。
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2晩で上下読んだけど、それだけ。
この人の作品には時々感心させられるが、この作品はちょっと水っぽい。
書き過ぎではないか。
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桐野さんの小説は、外れがほぼない!
この作品も、最初は暗くてとっつきにくいかと思った。
辛い話や(精神的に)汚い話は苦手なのだけれど、桐野さんはとても上手い。
やはり、どんどん引き込まれていく。
下巻は主人公との関係がどうなっていくのか、読むのが楽しみ。
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自分の立ち位置がグラグラと不安定なものに見えてきた。桐野さんの本はいつも私を悩ませる。そこが面白いような、怖いような…
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八十年の歳月を生き延びたユートピア「唯腕村」の後継者・東一は、高齢化で破綻しつつある村の存続や自分の生きざまに葛藤し閉塞感と共に生きていた。
そこに疑似家族の一員として流れ着いた美少女・マヤ。
舞台「母を逃がす」や乃南アサ「地のはてから」荻原浩「砂の王国」と似た世界観。
下巻の着地点が楽しみ。
なぜコミューンは東北が舞台になりやすいんだろう。
サビレタ感がハマるのか?
【図書館・初読・5/26読了】
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東北に芸術家たちが作った、理想の村。
芸術を愛し、農業に勤しみ、財産を共有する。
理想的と思える村だったが、その実、誰もかれもが欲望に惑わされている。
後継者東一を中心に物語は進むが、
こいつがまた、その欲望をコントロールできない男で、
面白いほど自分を正当化しながら、やりたい放題を続ける。
この村の中だからこそ、生きる人物だな。
普通のサラリーマンでこれだったら、単なる犯罪者だ。
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好意的な書評が沢山ついていて、人気のある本のようだけれど
私には、あいませんでした
下巻はパスします。5年後位に読んだら、おもしろいかな?
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東北の田舎を舞台に、理想郷を建設を目指した村に取り残されてしまった若者、村の再起は自分の生きる道でもあるが・・