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京劇がきえた日 秦淮河・一九三七 みんなのレビュー
絵本
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紙の本
平和を願って
2011/12/11 09:11
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近の世界情勢を見ていると、まるで経済の戦争をしているように思えてなりません。いつのまに世界はお金お金の世界になってしまったのでしょう。
それは人類がひとつになるための準備段階なのかもしれませんが、グローバルという名を借りた破壊のような気がします。
それぞれの国が固有の文化を持って、もう何千年も暮らしてきました。それを急激に変えてしまうことに恐さを感じないでもありません。
日本と韓国、そして中国の三国が平和を願って描いた「平和絵本」の一冊がこの絵本です。これは中国の作家によるもの。題材は残念ながら私たちの国が起こした日中戦争です。
時は1937年。この年、日本軍は中国の南京を占領しました。当時の日本も韓国や中国を平和にする、アジアをひとつにするという「正義」をふりかざしていました。
でも、その時の「正義」が多くの罪のない人々の命を奪ったことを、今では誰もが知っています。あるいは、伝統文化である「京劇」の灯を消そうとしました。
この絵本に描かれているのは、戦火に押しやられていく文化が消える一日です。
主人公の九歳の女の子が初めて目にする芝居小屋。京劇の舞台。人々は戦争の前のほんのばかりの芝居見物を楽しんでいます。でも、彼らは知っていたはずです。これが最後の公演だということを。
戦争は多くの人の命を奪うだけでなく、今まで伝承してきた文化も滅ぼそうとしました。でも、最後には正しくない「正義」こそ消えていきます。
まるで経済の戦争をしている現代も、もしかすると、今まで人類がこしらえてきたものを壊そうとしているかもしれません。言語も文化も都市もです。
世界はひとつになるべきかもしれませんが、今まで築いてきたそれぞれ固有の文化は大切に守りつづけたい。
この絵本は単に昔の戦争を描いたのではなく、今につながる人間たちの横暴を問いかけてやみません。
紙の本
暮らしも文化も奪われる
2022/09/02 14:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本軍が南京を攻略する前夜のお話。
京劇の有名な俳優が南京にやって来て、少女は初めて知る京劇の素敵な世界に胸躍らせる。でもそんなひとときも、伝統文化も、日本軍の空襲に奪われてしまう。
加害者の立場である日本の読者としては、直視するのがつらい出来事。でも京劇に憧れを抱く一少女の目線で見れば、作者のメッセージがすっと胸に届く。
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