紙の本
真牛・さすが!(笑)
2017/04/20 21:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
第一話 真牛のやり口が素晴らしくて噴きました。きっちり自分の霊力を見せつける事も忘れないあたりがおさすがでございます。最後の芭蕉布の話が切なかったな。
紙の本
『テンペスト』>『トロイメライ』>この作品、と最新作ほど面白くないのは何故なんでしょう。やはり武太の設定の失敗かしら・・・
2012/03/23 20:27
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
どうも安っぽいマンガにしか見えない五十嵐大介の装画が、本当にこの物語に相応しいのでしょうか。特に、武太と思われる男性の絵ですが、小説を読めばわかるように武太は武術が強くないし、なにより正邪を自分の判断で見分けることが出来ない愚か者で、このような颯爽としたところは皆無なわけです。沖縄の雰囲気は出ているものの、これはないでしょう、とまあコミックス系の装画が苦手の私のボヤキではあります。これが装幀の大久保伸子の意図通りなの?
それはさておき、今回のお話、初出「野生時代」2010年9月号~2011年2月号だそうです。で、連作とはいえ、一話完結タイプ。それならどの話が何月号に掲載されたかはっきりさせるのが筋ではないでしょうか。角川は昔から、文庫でも初出をはっきりさせなかったり、改題していることを記載しなかったりと、これが老舗のやることか、と思えるようなことを沢山してきていますが、そろそろ読者の身になった書誌データの記載方針をはっきりさせた方がいいと思います。今回だって、初出を各話ごとに明示しても、100文字程度なのですから。
それにしてもHPの内容紹介もあっさりしすぎ。だって
*
ベストセラー『テンペスト』のスピンアウト・シリーズ第2弾!
19世紀、『テンペスト』と同じ時代の琉球王朝。新米岡っ引きとして少しずつ大人への階段をのぼる武太。水不足の村の窮状、盗みを働いた貴婦人、謎の風水師の秘密……今回も6つの難事件が立ちはだかる!
*
とこれだけなんです。というわけで私めが目次にしたがって、第一夜から第六夜まで簡単な内容紹介。
第一夜 間切倒:日照りが続く水不足の村にやってきたのは、財政建て直しを自分の出世に利用しようと企む男だった・・・
第二夜 職人の意地:姉たちとの競い合い。末妹と職人の弟子は、足りない時間と材料を工夫して・・・
第三夜 雨後の子守唄:三人姉妹の店に現われた夫人は、豪華な料理を注文して・・・
第四夜 那覇ヌ市:清国から輸入された蛇皮が横流しされた。疑わしい家に乗りこんではみたものの・・・・
第五夜 琉球の風水師:村を救おうとする風水師は、もとの計画自体に無理があったというが・・・
第六夜 芭蕉布に織られた恋:王のために最上の織物を求めた男は、森の中に織手を見つけたが・・・
とまあ、どれも武太の未熟さがよくわかる話で、正直、前作『トロイメライ』よりも人間的には後退しているんじゃないか、と思えます。人の弱みに付け込む、法律を楯に人の心を踏みにじる、特に第五夜、第六夜などは、悪魔の所業といっていいのではないでしょうか。面白さでいえば『テンペスト』>『トロイメライ』>『唄う都は雨のち晴れ ― トロイメライ』とジリ貧なのは気になるところ。ま、テンペストもおふざけが過ぎたところがないわけではありませんでしたけど・・・
投稿元:
レビューを見る
19世紀の琉球を舞台にした、筑佐事・武太の捕り物帳第2弾。
水不足で立ち行かなくなった村の再建話・・・「間切倒」
最も素晴らしい器と菓子のコンテスト・・・「職人の意地」
上等の料理を盗む貴婦人の謎・・・「雨後の子守唄」
蛇皮密売組織の捜査が難航し・・・「那覇ヌ市」
でたらめ風水を正してくれた風水師の正体は・・・「琉球の風水師」
山奥に暮らす娘が織る極上の布に込められた想い・・・「芭蕉布に織られた恋」
以上の6編。
前回は武太のドタバタっぷりが目立っていましたが、今回はそれぞれの話の主人公&脇役陣がじっくり描かれていた感じがします。
『テンペスト』の重厚さもよいけれど、『トロイメライ』の琉球らしいからっとした人情話もなかなかよいです。
シリーズ化して、もっともっと書き続けてほしい作品ですね。
投稿元:
レビューを見る
池上永一氏の テンペストの番外編、トロイメライの2作目です。時代は日本が幕末に向かっている頃です。庶民の目から那覇の市井を見た6話の物語、主人公の筑佐事(岡っ引)の武太が現れるところいつも人情タップリです。本作も 十貫瀬の ”をなり宿” の料理人3姉妹(ナビー、カマドゥ、カミー)の美味しい島料理を堪能できました。テンペストでも出てきた人物もチラリチラリと顔を出します。武太の後見人、涅槃院の大貫も相変わらず元気でよろず関わり事が多い。傑物の義賊 黒マンサージとジュリの魔加那も弱者の救いでした。本作で一番心に沁みたのは第六夜の ”芭蕉布に織られた恋” でした島歌の労作歌と共に心に切なく染み入りました。帯にドラマ化決定とありました放映が待ち遠しい!・・キャスティングも興味津々です。
(作中の方言の意味ニュアンスはこちらが参考になりますhttp://www.koza.ne.jp/koza_index/uchina-guchi/words.html)
読後感=アキサミヨ~!ウムサングァー♪
投稿元:
レビューを見る
琉球王国庶民の生活を描くシリーズ第2弾。村落風水などの日本では見慣れない習俗が今回も盛りだくさん。
黒マンサージの正体は……
投稿元:
レビューを見る
琉球王国を舞台に新米筑佐事(岡っ引き)武太が事件を解決する話。
ゆるりとした流れと、をなり宿の料理には興味があったけど...
第六夜の話は好き。
投稿元:
レビューを見る
続編ということを知らずに読み始めましたが、前作を読んでいなくても、十分に楽しめる1冊です。
「琉球」という、日本であって日本でないような地で、天候に左右されながら、お役人の圧制に苦しみながら、それでも庶民は精一杯がんばって生きていく。
たくましさともの悲しさとともに、がむしゃらなだけで役に立っているのか(?)という主人公(武太)の情の厚さを楽しめます。
投稿元:
レビューを見る
「トロイメライ」続編です。
「テンペスト」の登場人物達が、ちょいちょい出てくるのも、お楽しみ。
“カステラかまぼこ”が食べたい!
投稿元:
レビューを見る
「テンペスト」のスピンオフ短編の第二弾。
おなじみの武太やをなり屋の3姉妹など登場人物が織りなす短編集。
「テンペスト」が上の政治的なやりとりに終始していた感じですが、その裏で庶民生活は・・・みたいなのも垣間見えて楽しいです。あっちほど辛気臭い感じはしないし、いろいろ問題もあるんだろうけど風土的になんとなく「明るく楽しく」が染みついてる感じもするし。
前作はテンペストとの絡みみたいなもので無理矢理ひねくりだしたような印象もありましたが、今回ので大分練れてきたように思いました。話がこれはこれで独立しておもしろい。そして武太も岡っ引きとして成長しているのか今回はなかなかのさわやかな采配をふるっているようにも思えましたし。
投稿元:
レビューを見る
テンペスト外伝捕物帖第二弾!
今回も琉球文化を背景に新米岡っ引きの武太が東奔西走する。
をなり宿の三姉妹、大貫長老、ジュリの魔加那と前作でお馴染みの登場人物も大活躍で、どの話しも人情味に溢れて気持ちのよい読後感。
をなり三姉妹の料理、武太の三線と異国の匂いがする沖縄の魅力がいっぱいつまった楽しい短編集でした。
投稿元:
レビューを見る
スピンオフ第2段。
おもしろい!
一番印象的なのは虐待されている我が子を守るために料理を泥棒する女幽霊。
今回は主人公がわりとまともだったので「おまえがにくい!」が聞けないかと思いましたが最後にやってくれました。
テンペストメインキャラもグッジョブでした
投稿元:
レビューを見る
「第一夜 間切倒」
「第二夜 職人の意地」
「第三夜 雨後の子守唄」
「第四夜 那覇ヌ市」
「第五夜 琉球の風水師」
「第六夜 芭蕉布に織られた恋」
引用はなし。
前の『トロイメライ』も物凄く好きだったのだけれど、
今回は、キャラたちにますますの愛情があるから、
前作を上回って大好きだといえる作品なのでした!!
何よりも嬉しいのが『テンペスト』で一度は別れてしまった
あんな人やこんな人と、再会ができるのがとても嬉しい!!
そして、どのキャラたちもいいものだもの。
今回は、「第一夜 間切倒」で出てきた真牛がステキすぎる!!
ステキすぎて、本当に泣けた。
物語りもとても良かったし、彼らの登場もとても嬉しかったー。
そして、黒マンサージ!!
寧恩は誰だか分かっているといっていたけれど、それは果たして誰!?
まだまだこのシリーズは続くと思ってしまっていいのかなぁ・・・。
とても、大好きな作品!!!
【7/25読了・初読・市立図書館】
投稿元:
レビューを見る
テンペストスピンオフ第2段、前作も良かったが、本作も良い。いくらでも読んでいられるので、続々編をお願いしたい。基本的には短編集で、ドの作品からでも読むことができるが、その中で黒マンサージだけが、物語の縦軸として、ちょいちょいと登場し、その正体は相変わらず不明。ただし、作中で、寧温が、その正体を知っていると語るため、すでにテンペストなどに登場している人物なのだろうが、その正体を語らずにシリーズは終われないので、是非是非、続きをお願いしたい。主人公の武太が少々、まじめに仕事をしだしたので、引き気味になった代わりに、本作では、をなり宿三姉妹がより活躍しており、沖縄料理の描写を含め、工芸や織物など沖縄の文化の高さを知らしめている。本作でも、魔加那は破天荒な活躍をするが、前作よりは大人しめ、その代わりにテンペストの敵役の真牛が活躍するのも楽しい。その他、前作で漁師になった子供が登場するシーンがあるが、その場で思戸が名前だけで登場するが、自作では本人の登場を期待したい。
投稿元:
レビューを見る
『テンペスト』とかぶる部分があるなぁ。
その時代の琉球が想像できて面白い。
個性的な人物が多いのかしら?
トロイメライとついているので、『トロイメライ』も読んでおかないと。
投稿元:
レビューを見る
テンペストと同じ時代、琉球時代の庶民の暮らしを舞台に岡っ引きを主人公にした連作の第二集。短編集なので読みやすい。
ハチャメチャな登場人物が繰り広げる事件や騒動が可笑しくて、少しほろ苦く、全体としてはほのぼのと温かい、そんな感じの小説。
琉球の風習や景色の描写が楽しくて、読んでると沖縄に行きたくなってくる。
お菓子と器のコンテストの話が一番好き。
シリーズとして続きそうなので、先が出るのが楽しみ。