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6/3
扱われる作品に興味があったので買ったけど、そんなに面白くなかった。
『スカイ・クロラ』についてはわからないけど、『攻殻機動隊』と『イノセンス』から「自己」「自我」の問題に触れたものはいくらでもあるし、その中で特別優れた指摘がなされているわけでもなかったように思える。
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SFはその幻想的な要素や創造的設定によって、現実の生を凝結させる慣性的な自己像を切り崩し、思考の漂流と慣性の振動を誘うことに魅力と威力がある。
つまり、SFは自己について新しい視点を投げかけるので、難解だと付すのではなく興味を持てと。
その格好の題材として、表題の3作品や空気人形、ブレインストームなどの作品を例に読み解いている。
スカイ・クロラの読解において、サルトルを用いながら、「作品の中のキルドレたちは、その関心を未来の再生に集中し、自己の時間的存在を個体的に閉じた連続性としてとらえてしまっている。だから彼/彼女たちには、他者の介入と侵犯がもたらす『いまだない可能性』を生きる道が閉ざされてしまっている」とする視点は面白い。
※いまだない(pas-encore)/可能性(le possible)
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わかったような、わからんような。
かろうじて理解できたのは人形のもつおぞましさについての考察。
それにしても、脳科学や情報科学の知見を一切活用しないとはどういうことか。
ただの思考の遊びと片づけられてしまっても仕方ないような論展開。
ただし、ちりばめられた引用には面白いものがあったので、再読して、感想も変わるかも。