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少年院の人たちの書いた詩がとても心に響きました。少年院に入った子達は罪を犯してしっまているが、極悪な人達だけではなく家族との間に何かあったり、私たちは
当たり前のようにしてもらってることをしてもらえなかったりと、私の中の少年院にいる人達の印象を変え、混ぜそうなってしまったのかと考えさせられました。
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著者のラジオでのお話を聞いて,興味をもって読みました。
ページを開き,10分後には泣いていました。
言葉の持つ力はすごい。
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著者は 刑務所内で 童話や詩をつかった
情操教育の授業を行っています
心を閉ざし 自己表現のすべをしらない少年たちに
自分の心を表現する世界があることを
知らしめてくれます
タイトルにもなっている詩の母を思う少年の心を思うと
泣けてしょうがないです
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あまり接したことのないジャンルのいい本だった。二つの感想がある。
一つ目は「母」「お母さん」ってこんなに偉大というか無条件に大きいものなんだろうか、、という少し腑に落ちないような感覚。この本で紹介されている詩のうち、たくさんのものが「母」を取り扱ったものだった。しかも、その人のお母さんからどんな扱いをされていても、子どもの時に(事情はあるだろうが)ふと捨てられたようにいなくなってしまったとしても、母を無条件に慕う思いが詩に表現されていた。でも、母ってそんなに偉大なの?そんなに無条件に慕う対象なの?と不思議でたまらない。それは私が、フツーの生活で、母への思いなどを強烈に感じる、強烈にではなくても深く感じることがないからだろうか。もっと普通ではない経験(この場合は犯罪を犯してしまう)があると、やはり母という存在が際立ってくるのか。。。私にも母はいるし、私自身が母なのだけれど、ここはしっくり来なかったところ。
そして二つ目。びっくりしたのが日本の犯罪のうち、再犯者によるものの割合の多さ。ちょっと今手元に本がなくて覚えていないが、ほとんど半分くらいは再犯だったようなことが書いてあったような。刑務所に入った人が、心を新たに、犯罪を犯さないようになってくれれば、日本の犯罪の半分くらいは減るって!日本を安全な社会にするためには、受刑者を教育することがどんなに大事で、しかも効果的かというのがわかった。知らなかった。
悪いことした人は、刑務所に入って、監視のもとに辛い作業をして辛い思いをしてずっと入っていればいいなんて思っていたけど、そうじゃない。刑務所にいるときにちゃんと再犯防止の教育を受けないといけないんだ、というのがわかって、私の窓(引き出しというのか、社会や身の回りに対する感度のこと)が増えた。
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奈良少年刑務所の更生きょういく、社会性涵養プログラムから生まれた詩の数々。
お母さんのこと、大好きなんだな、みんな。
心が締め付けられた。
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一つ一つの言葉がとても大切に思えて、ゆっくり読みました。途中まで読んでまた前から読み返したり。
実は関西に住んでいるのに少年刑務所が奈良にあることさえ知りませんでした。
短い言葉の中にいろんな背景があるんだな。
どんな生い立ちを背負っている人たちなのかもわからないけど、きっと社会に出て新しい未来に羽ばたいてほしいと思いました。
涙が勝手に出てきます。素晴らしい本でした。
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どんな凶悪な犯罪者もはじめは心に傷1つない赤ちゃんだったはずです。子どもらしさを素直に出させ、それでも大丈夫だと安心させてやることができれば、立ち直るきっかけになる。刑務所の教官の方々の熱心さに加え、この社会性涵養プログラムが役にたっているのだろう。芸術の力はすごい。詩の言葉が人と人を結び影響をし合うのだろう。背景の説明が長すぎたかな。もう少し詩そのものを味わいたかった。
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文章にすることの素晴らしさ。
言葉ではなかなか言い表せないことも、恥ずかしくて言えない心の内も、詩とすることで表に出すことができる。
良いとは言えない家庭環境や社会環境の中で踠き苦しみ、悩んできた子どもたちの想いを、より多くの人に読んでいただきたいと思いました。
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心に悲しみや葛藤を抱えている子供、生きていくことに困難を感じている子に、仕事柄、関わる機会が多いため、そういう子たちとのコミュニケーションで何か活かせることはないかと思い、こちらの本を手に取りました。
想像以上に、得られたものが多かったです。
罪を犯したという事実は事実として受け入れなくてはいけません。罪を受け入れて二度と同じ過ちを繰り返すことなく、正しく生きていくことが被害者に対してできる償いだと思います。
しかし、罪を犯させたこの社会の構造そのものを変えていかないことには、第2の彼らは今も生まれ続けていく一方です。
誰にも目をかけてもらえなかった彼らのような子供たちに、救いの手を差し伸べられる場所を作ることが、わたしの夢でもあります。必ず実現させようと、改めて思うことができました。ありがとうございました。
「ぼくのすきな色は
青色です
つぎにすきな色は
赤色です」
わたしはこの詩と、それに対する受講生の言葉がとてもすきです。
「Bくんの好きな色を、二つも教えてもらってうれしかったです」
こんな柔らかく、温かい発想を、持てなかった自分をとても恥ずかしく思います。
この視点を、常に心に持ちながら、これからも子供たちと向き合っていきたいと思います。
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奈良少年刑務所で実施された「詩」を題材にした授業。その授業で生まれた「詩」を57篇収録した本です。
技巧的ではなく、ぎこちなく、装飾も施されていない生のままの言葉が置かれています。
自分自身歌詞を書いてそれなりに自負ありますが、こんな生のままの言葉は恥ずかしくて書けないです。特に旋律に乗せない詩というのは自分が書くとしたらもっとも苦手とするところであります。
彼らが書く言葉にぐらぐら来ました。心情を吐露した何篇かは危なく落涙レベルで揺さぶられました。
やはり一番ドカンと来たのは親への感情を吐露したもの。親と会った事無いけれど親が好きだと書いた詩や、どこかに余っているお母さんを僕にくれないかという詩は胸を抉られました。
表現者の端くれとして、自分の詩は装飾的過ぎる気がします。胸を打つのは技巧じゃないんだよなと改めて思いました。まあこんな詩はちょっと書けないですけどね。
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本屋さんでふと目にとまり手にした一冊。
奈良少年刑務所の更生教育として取り入れられている社会性涵養プログラムの一つ「童話と詩」から生まれた作品集。
「家庭では育児放棄され、まわりにお手本となる大人もなく、学校では落ちこぼれの問題児で先生からもまともに相手にしてもらえず、かといって福祉の網の目にはかからなかった。そんな一番光の当たりにくいところにいた子が多いんです。ですから、情緒が耕されていない。荒れ地のままです」
そんな子どもたちが紡いだ言葉。
深い。一つ一つの言葉があまりに深く、真っ直ぐに訴えてくる。琴線に触れる言葉に思わず涙も・・。特に親の愛情とは何か‥考えさせられました。
一人でも多くの人の目にとまりますように。そして罪を犯してしまった子どもたちを受け入れる社会でありますように。
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奈良少年刑務所。受刑者の中で、特に情緒や行動に難しさを抱えていた10人ほどの少年達を対象に行われた更生プログラムの授業がある。月に一回、詩の朗読と創作を行い、発表しあうというもの。
この本は、授業の中で生みだされたたくさんの詩と、その背景を補足するように書かれた少しの解説が載っている。
ただそれだけなのに、読み終わった時の気持ちは、一本の映画を見終わったような感覚になった。哀しさと希望と愛が入り混じったような、複雑だけど爽やかで温かい気持ち。
受刑者の少年達の詩がもつ透明感と、彼らを見守る筆者の温かな愛情。そして、授業を受けた少年達の心と行動の驚くべき変化。彼らは一度も耕されることの無かった畑のようなもの、と筆者は述べているが、本当にそうなのだろうと思わされた。
この授業のような素晴らしい更生プログラムが行われていること、そしてそれを作り上げている心温かで正しい大人たちがいることが本当に素晴らしいと思った。
そして、このような機会は刑務所の中だけでなく、初等教育やまた、逆に社会人になった後でも、心に傷を負った人たちに広く与えられるべきものだと思った。
授業の内容を丁寧に記載したドキュメンタリー本の「あふれでたのはやさしさだった」も是非。
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子どもたちのストレートな言葉に、ただ、ただ、考えさせられ、涙する。
「生きることは、活きること」
サラリと触れているだけだが、奈良少年刑務所の子どもを囲む大人達が子どもたちに向ける愛の熱量にも、頭が下がる。
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詩も文学も知らない少年たちの、奢りも飾りもない、そのままの言葉。「僕の夢は・・・」という詩は、ただそれだけで彼の内側を一気に目の前に突きつけられたように感じ涙が出た
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この詩集の作者は奈良少年刑務所の受刑者(少年)達です。少年刑務所の更生教育「社会性涵養(かんよう)プログラム」に編者の寮美千子が関わり、詩を書くことで不幸な犯罪者となってしまった少年達の心の扉を少しずつ開きます。タイトルの「空が青いから……」は一行詩で題名が「くも」です。「つらいことがあったら,空を見て。そこにわたしがいるから」は作者である少年の母親が病院で亡くなった時の最期の言葉だったと綴られています。この一編だけをとっても、少年達を取り巻く家庭や学校や社会の環境を深く考えさせられます。少年達の更生を祈らずにはいられない心に沁みる詩集です。
(H.T.)