紙の本
瑠璃ちゃんは・・・
2021/01/05 14:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
アルコール中毒で入院中の母親がいる杉原美緒と充の姉弟。母親の従妹の薫の紹介で元検事の永瀬丈太郎と出会う。弟の充はジオラマ作りに熱中し丈太郎と仲良くなるが、美緒は丈太郎と距離を置く。丈太郎には美緒にそっくりな瑠璃という娘がいたが誘拐され生死も行方もわからない状態であった。ある日丈太郎が自宅の火事で病院に緊急搬送される。そこで美緒は丈太郎の寿命を知り瑠璃の消息を追うが・・・、美緒の知った真実とは。
紙の本
昔の自分は
2023/08/04 04:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る
ずーっと忘れていたけど、初版(十年以上前)で購入して、どうやら読んだことはあったみたい。手袋のところだけうっすら思い出した。
ただ、今の自分が手に取るようなあらすじではなかったので、昔の自分はこれをどんな気持ちで買って読み終えた時どんな思いだったのか知りたくなった。
お話自体は、ある意味救いのない真実に打ちのめされる感じなので、正直しんどいです。
丈太郎さんや薫さんのような人間になりたい。
電子書籍
とてもつらい…
2022/09/08 17:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいてとてもつらくなってきました。子どもは親を選ぶことはできないけれど、親以外の寄り添ってくれる大人との出会いがたくさんあるといいなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
後半一気にやられました。まさかのどんでん返しだった。
2部から全く弟の充が登場しなくなったので「まさか」と思ってたけど、そういうオチだったとは。
読んでて終始感じたのが「美緒の心の闇の深さ」
これがすっごく感じれる文章でとてもよかった。
初読作品だったけど、すごくよかったです!
投稿元:
レビューを見る
新刊にするか再読にするか迷ったが、加筆部分があったので新刊ということで。
「7月のクリスマスカード」(単行本)の時は、瑠璃の誘拐事件の背景がはっきりわからず、結局どういうことだったのか得心できないままだったのであまり記憶に残っていなかったのかもしれない。
今回文庫化されて気づかずに読み始めてから「ああ、あれだったのか」と思ったのだが、単行本の時より深い感じはした。
ただ、美緒の心の闇が今ひとつ伝わってこないので、やたら意固地なだけに見えてしまう。終盤で一気にその謎が解けるし、どんでん返しに似た展開もあって引き込まれるが、なんとも苦いものが残る。実際にも美緒のような環境で生きざるを得ない子供がたくさんいるのだろうなあと思うと暗澹たる気持ちになる。
投稿元:
レビューを見る
大切な何かを失った者に
哀しい「真実」が突き付けられる。
登場人物の心の闇とか
内面に潜めるものを感じ取りやすい作品。
最後まで意外性があって面白かった!
投稿元:
レビューを見る
読みごたえがあるミステリーだった。魅力的な登場人物と、ストーリーも好き。
なぜだか読んでいて落ち着かない気分になったのは、体を痛めつける記述がででくるからかしら。。
さりげない淡々とした文体、内容が最近好みだからちょっと好みより濃い味のものを食べた時のような感じかな。
真実や正義とは…最終的に各人に基準があるものというのを再認識。
#bookoff
投稿元:
レビューを見る
美しいタイトルとは違って人間の暗い闇が描かれる。
少女の深い闇に一筋の光を照らした過去に傷をもつ老人の話。
人間とは欲深い生き物で。人を傷つけることなど厭わない。
それでも、誰かと繋がらなければ生きていけない脆弱な生き物。
強者と弱者が存在する世界で生きていくには。
知恵と力と運がなければ上っていけないのか。
綺麗ごとばかりではいけないかもしれないけれど。
それでもなお、誰かを信じたいと繋がりたいと思う気持ちはあると思う。
他の人間にはとてつもないがらくたにしか見えなくても。
それだけで生きていけるという人間がいることを忘れないでいたい。
投稿元:
レビューを見る
現在と過去 東京と長野
様々な人間の様々な思いが交錯する。
後半で一気に真実が明らかになっていくが
前半部で触れられてない話も多く
もう少し伏線があって欲しかったなと思う。
文章の途中で三人称が突然一人称に変わったり
その逆があったりするところに違和感を感じた。
投稿元:
レビューを見る
6月-13。3.0点。
母親が離婚し、アル中の少女。叔母の助けを借りながら、弟と暮らす。
昔娘を誘拐された、検事。検事と少女・叔母の交流を描きながら、
誘拐事件の真相と、弟の罪の真相を究明していく。
まあまあだけど、暗い。とにかく暗い。
ラストもどんでん返しというか、なんとなく想像ついたかな。
投稿元:
レビューを見る
ヘビーな物語であるが、中盤辺りからはグイグイと読み手を引き込んでくる力のようなものを感じた。
もう少し掘り下げてもいいのでは・・・と思うところもあったが、その点を差し引いてもよいと思える本であった。
投稿元:
レビューを見る
読了!★★★★☆ 伊岡瞬は「いつか、虹の向こうへ」を読んで以来だな。作品数は少ないんだな。
思ってたよりもずっと面白かった!「いつか・・・」よりもずっとレベルアップしてる!
やっぱり子供が可哀想な話は胸にくるな。虐待というか、トラウマというか、悲しい思いをした子供の心情がとても痛い。
自傷行為に走ってしまう子供の姿は印象的で、心に強く訴えるものがある。
「瑠璃」・・・ラピスラズリの和名。美しい青色の宝石のことだ。
だからといって私がここに何か気の利いたことを書けるかというとそんなことはない。
ミステリなので、ちゃんと謎はある。行方不明になった「瑠璃」はどこへ行ってしまったのか・・・
そこにたどり着くまでに一つひとつ明らかになっていく、各自の思い。目的。
しかしこの物語の本当に面白いところは、この事件のミステリ部分ではなかった。私には。
犯人や事件の真相には驚かされたが、美緒の話の方がずっと良かった。
親の不仲はやはり子供を破壊してしまうのだと、改めて思った。
丈太郎と薫。ふたりのやさしさが滲みる。
しかしそれさえも本人達にとっては贖罪の想いがこもっていたのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
全体的に哀切漂う、崩壊した家族の物語。
ミステリーとしては、圧倒的にパンチに欠けると言うか、物足りない面もあるが、物語としては、1人の少女の心の闇を巧みに描き出した秀作だ。
投稿元:
レビューを見る
普段ミステリを読まないけど惹きこまれた。
美緒と丈太郎の距離感が、お互いの信頼関係が、とてもよかった。
そして様々な事件の真相にも驚かされた。
決して明るい話ではないけど、一気に読みたくなる話。
投稿元:
レビューを見る
かなり重い内容にもかかわらず悲壮感がなく、読後感はむしろ爽やかさに近いものがあります。
主人公である美緒の真直ぐさ、優しさ、強さ、危うさのバランスが絶妙でした。