ワトソン、その性欲と愛
2023/10/01 17:36
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホームズ物の長編第2作。『緋色の研究』と同じ二部構成で、前半の謎解きと後半の過去の因縁部分より成るが、個人的には、面白さという点ではインドではなくアメリカを因縁発症の舞台にした処女作に軍配。気になった点としては、206頁で一人ブレア島に移獄したと思しきスモールが、213頁でなぜ他の三人と合流できたのか、説明がないのはおかしい。なお、本作には、「ぼくは、自分の判断力を狂わせないためにも、生涯、結婚なんかしないつもりでいるのさ」(224~5頁)という有名なホームズ語録の一が出てくる。
ホームズとコカイン
2020/12/30 20:08
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホームズが堂々とコカインを使用していますが、全くそんな記憶がなかったので驚きました。訳も自然な感じで読みやすくて良かったです。
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自らの頭脳に見合う難事件のない無聊の日々を、コカインで紛らわせていたシャーロック・ホームズ。
唯一の私立探偵コンサルタントを自任する彼のもとを、美貌の家庭教師メアリーが訪れる。
彼女の語る事件は奇妙きわまりないものであった。
父が失踪してのち、毎年、高価な真珠を送ってきていた謎の人物から呼び出しの手紙がきたというのである。
ホームズとワトスンは彼女に同行するが、事態は急転直下の展開を見せる。
不可解な怪死事件、不気味な〈四の符牒〉、息を呑む追跡劇、そしてワトスンの恋・・・。
忘れがたき余韻を残すシリーズ第2長編。
解題 戸川安宣
解説 紀田順一郎
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まぁ、あちこちでフォローされてはいるものの、ホームズのコカイン描写に、運命の女性を前に、その描写にいささか冷静さを欠くワトソン君とか。
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ナチュラルに、コカで始まりコカに終わる(笑)。
論理と知識に基づくホームズの推理や、犬の鼻を使った犯人追跡などが傑作なのは言うまでもないが、大英帝国が堂々とインドを植民地にしていた時代、あからさまな人種差別的記述もあり、時節を反映しているところもまた読みどころ。
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シャーロック・ホームズ第2弾☆
ホームズの鋭い観察力と推理力はやっぱりすごいです。
恋愛という情緒的なものは、純正かつ冷徹な理想とは相容れないとホームズは言いますが、愛も大事だと思う☆
ワトスン結婚出来てよかった
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観察だけでそんなにわかるんか!?とツッコみたいのは相変わらずだが、まあ、そこはそういうものだとして。
ワトソンはこうして結婚したわけですね。
植民地での因縁とか、時代を感じるなあ。
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訳:深町眞理子、解説:戸川安宣、紀田順一郎、原書名:THE SIGN OF FOUR(Doyle,Arthur Conan)
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ホームズ全集はこれまで多数の訳本が出ているところではあるが、創元の阿部訳からの改訳は深町訳で全60作を読破できる。
ワトスンがホームズの推理法に驚いたときの「驚き桃の木だ」といった台詞等、その訳し方にむしろこちらが驚いた。
「緋色の研究」に続く第二作ではあるが、犯人を追い詰めるのに、ホームズはかなり苦労する。現場に残される<四の符牒>という謎解き的要素と、最後の犯人追跡劇といった大衆冒険的要素の巧みな融合は、誰が訳したものであろうと、やはり傑作には違いない。
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コカインの描写ではじまり、コカインの描写でおわります。退屈な世界で、頭脳労働にたずさわっていないと生きていけないというホームズ。人間としてコカインはよくないのかもしれませんが、日常に飽き飽きしてしまうほどの頭脳を持つというホームズの非凡さを感じるようで、名探偵としては魅力的な要素にも思えてしまいました。
事件は、モースタン嬢がホームズの元に相談にやって来ることではじまります。彼女の父モースタン大尉は、十年前、イギリスに戻ったという電報の後、消息を絶ちました。そして、六年ほど前、≪タイムズ≫にミス・メアリー・モースタンの現住所を知りたいという〈尋ね人〉の広告があってから、毎年おなじ日に真珠が一粒、モースタン嬢に送られてくるようになりますが、けさはライシャム劇場に来てほしいという手紙が届いたのです。友人二名を連れてきてもよいということで、ホームズとワトスンも同行します。
呼び出したのはサディアスという人物で、モースタン大尉の友人ジョン・ショルトー少佐の双子の息子でした。知らされた財宝の存在。そしてサディアスの兄バーソロミューの死。事態は急転直下の展開を見せます。
現在では追跡劇もありつつ、最後に、事件のきっかけとなった過去が犯人の口から詳細に語られます。犯人の言葉ということもあり、仲間を思う犯人の気持ちが強く感じられ、少し同情もしました。それでもやはり、犯人が行ったことは、いけないことだと思います。
また、事件の進行とともに、ワトスンとモースタン嬢の恋愛も進行していきます。途中で“彼女の手は私の手のなかにあった(p66)”とあり驚きましたが、最後の方で“うれしいことに、モースタン嬢がぼくとの結婚を承諾してくれたんだ(p224)”とあり、さらに驚きました。まさか結婚までいくとは思いもよらず、モースタン嬢がどうして承諾したのか不思議に思いました。
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古典としての面白さはあるのかもしれないけど、小説としての面白さはあまり感じなかったというのが私の感想。共感があまりできなかったのが原因に思う。当時の宗教観や差別意識などを差し引いても、ワトスンの「ラブストーリー」がどうも理解できなかった……。そういうのを楽しむものじゃないんだろうなぁ。
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巻末の解題と解説までよんで、はじめて『四つの署名』でなく『4人の署名』とタイトルと訳されていることに気づく、観察力のないわたし。
以下はその巻末の解説を読んで思ったことなど。
以前『ドラキュラ』について書かれた何かの文章で、近代化されていく英国の都市に、よくわからない場所のよくわからない何かが侵略していく、という話の構造が当時の読者に興味や恐怖を喚起させた、的な文言を読んだ記憶があって、思えば本作も『緋色の研究』もその、ヴィクトリア朝後期のエンタメ小説のテンプレートに則っていると言えるなと。よくわからない場所から持ち込まれた厄介な事件がロンドンに持ち込まれて、科学と論理の権化的なホームズに解決されるわけで。なので前作も本作も、犯人の足取りに迫る(で、ホームズとワトソンが物語からフレームアウトする)後半部こそ、必要不可欠な描写だったのだろう。
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ストーリー、トリック的にはかなりシンプルだった。もう一捻りあると良かったなぁ。
今だったら問題になってそうな差別的発言?が結構あって良いか悪いかは置いておいて、時代を感じた…
注を読むと、矛盾してる部分があることが分かって、ドイルって結構大雑把だったのかなって思った(それとも校閲がちゃんとされてなかったってこと?)
ワトソンって色々な女の人に恋してるよね…
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この依頼主のメアリーって、ホームズの奥さんになる人?!かなあ。ワトソンか。
最初からコカインを皮下注射しているホームズ。当時は合法? だったのかしら。
退屈がとても耐えられない。
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ホームズがコカインきめて始まり、ホームズがコカインきめて終わるお話。
サブストーリー的に綴られるワトソンが魅力的。