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聖職の碑 新装版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー25件

みんなの評価4.3

評価内訳

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25 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

登山における遭難の表現方法

2012/10/21 21:19

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

新田次郎の山岳小説の一篇である。古い話ではあるが、木曽駒ケ岳で遭難した地元中学生を題材として小説化したものである。昭和50年代に映画化されている。本書の読後、ぜひ見てみたいものだと思った。

 新田次郎の山岳遭難で有名な著作の一つに『八甲田山死の彷徨』があった。これも映画化されているが、指揮命令系統の乱れによって悲惨な運命をたどる物語であった。単に大勢が遭難したというだけでなく、新田次郎の筆致は、なぜこのような悲惨な事件が発生したかについて、ドキュメンタリーのような余韻を残す。

 本書では子供たちが犠牲になっているだけに、その描写はさらに悲惨さを増している。遭難後に山行を指導した校長や学校に対する親達の怨嗟の声は当然ある。この描写がドキュメンタリー調で、淡々としているだけに悲しみが伝わってくるような気がするのである。

 100年前に実際におきたこの遭難事件の第一の原因は、悪天候が予想されたにもかかわらず、強行したことにあるように見える。しかし、100年前には単なる低気圧の接近で片付けられていた。現在ではこれは明らかに台風であったとされている。その区別すらつかなかったのが当時の気象観測能力であった。現在何気なく受け入れている天気予報や台風情報も昔は何もなかったのである。

 もう一つ奇異に思われるのは、遭難の慰霊碑を建てるのではなく、遭難記念碑を建てるという動機である。犠牲者の霊を慰めるのであれば慰霊碑となるはずである。記念碑とは今では顕彰すべき事例の場合が多いのだが、当時の感覚は異なっていたのだろうか? 反省のための記念碑という意図だったのかがよく分からなかった。

 私自身も木曽駒ケ岳には登ったこともあるので、一層心にしみる作品であった。今はロープウェイがあるおかげで良い季節には比較的簡単に登山ができる山であるが、当時の地元の教育者の考え方や教育に対する思いなどが想像できる作品である。

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紙の本

生還者に直接取材した迫真の書

2023/09/28 12:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

遭難ルポにありがちな、悲劇の描写だけを強調していないところがいい。第一章は実践主義と白樺派理想主義との思想的対立と教師の人間模様。第二章は駒ヶ岳登山の道行と天候の急変、決死の脱出行。第三章は遭難の後日談と生還者たちの苦悩、遭難記念碑建立までの葛藤。そして取材の過程を克明に記した後記。

登山強行への反対もある中、実践主義教育に基づく「鍛練」を目的に登山は実行される。帝国憲法下で男子には兵役義務があり、日露戦争の記憶も新しい。そして、チフス、赤痢、結核などの伝染病が日常的にあった時代。強靭な心身をつくりあげ生き延びる。「鍛練」の重みが令和の現代とはまったく異なることを念頭に置きたい。

低体温症の恐怖にさらされる現場の描写が、生還者の証言に基づいているだけに生々しい。生還者を迎えたのは喜びだけではなかった。遅れた生徒たちを何故見捨てたかと糾弾され悲哀を味わう。人間の性というものを思わせる。

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紙の本

聖職の碑 新装版(講談社文庫)

2017/05/14 18:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:n - この投稿者のレビュー一覧を見る

親が通っていた中学校で実際にに起こった遭難事故。日本の伝統の道徳教育と西洋の民主主義教育が衝突し、その対象が学徒登山であった。
子供たちは、大人の欲と権力に振り回された

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2011/07/22 00:16

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2011/11/02 15:27

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2012/02/21 08:15

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2013/03/01 17:32

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2013/03/31 12:53

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2013/05/17 19:27

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2014/02/09 13:31

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2015/02/01 16:44

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2015/05/26 22:35

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2015/11/12 01:33

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2016/12/22 21:51

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2017/07/20 23:39

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