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一代で脳病院を築いた楡基一郎とその一族の記録だ。大正、昭和の時代と共に紡がれる楡家の物語。個性豊かな面々のその生き様が活写されている。
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井上ひさしの大名作『吉里吉里人』にも通ずる大群像劇。
時代のうねりの中で当主・楡基一郎を筆頭に楡家、関係者の人生の盛衰がドラスティックに描かれる。
ユーモアは控え目だが、作品の渦巻のようなパワーに当てられる。
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登場人物の紹介が延々と続いてなかなか物語が始まらないなーと思っていたら、どうやら様々な登場人物のエピソードを淡々と語っていく中で少しずつ物語は進んでいき、そこに面白さを見いだすタイプの小説なのだなーと気がついた。大正から昭和へ。精神病院の患者さんたちと桃子のエピソードがいきいきとしていて楽しい。
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楡家とその周囲の慣わしは時代と共に変わりゆくが、伝統にこだわり、あるいは恨み、憂うことも各人によって情態を異にする。互いに共有できない繋がりの薄弱さは、すでに共同体の崩壊を示唆するものであり、あくまでも維持するのは張りぼて化した “しきたり” への意地である。その執念が民族の怖さへと通じる。そこにユーモアを加味するところが本作の魅力である。
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濃いぜ。出てくる人たち、濃いぜ。
楡基一郎をはじめとする楡家の年代記とも呼べるもの。
だけれどもこの病院、どうも様子がおかしいのよ。
どう頑張ってもこの病院…詐欺でね?
ちなみに1名だけ、その欺瞞に気づいている
節のある人物がいます。
途中で存在が消えてしまいますが
きっとそのあとに出てくるものと信じています。
ラストは…