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時代や状況に振り回される中、それぞれが「直利」を通して再生していく姿が清々しい。「何をするために産まれてきたのか」なんだか後半は胸にグサグサくる言葉ばかりでした。
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女として虐げられた不自由な時代に、閉鎖された社会の中でそれでも自分らしい生き方を見出そうとして必死に生きる3人の女性たち。玉岡かおるの描く女性の強さ、たくましさにはいつも脱帽させられる思いです。
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ああ読み終わってしまったというのが、一番最初の感想。もう少し、この物語の中にいたかった。芳野最期を見たかった。「惻隠の情」を胸に、最期は何を想うのだろうか。自らに誇り高く生き切るのかなぁ。雷太みたいな男への憧れももちろんあるけれど、芳野みたいな生き方にも憧れてしまう。うーむ、やはり前世は女なのか、自分。
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明治そして大正時代初期が時代設定になっているとはいえ、世間の無責任な言動や噂話、絶えることのない好奇心は現代においてもまた同じことか。登場人物である三人の女性たちに降りかかる無情ともいえる試練・不幸。こうした難局の中で、彼女たちはそれぞれ、どうのような「一条のみち」を見い出し、進んでいくのか。生野銀山の痕跡に足を運んでみたくなった。
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2018年5月5日、読み始め。
2018年5月20日、読了。
著者の作品を読むのは、初めてである。
この作品を読んで、まず思ったのは、文学的というか、詩的というか、表現の美しさが際立っている。
適当にめくってみても、詩的な表現にあたる位、各所に美しい表現が見られる。
例えば、408頁。
「言葉は鉱石のように冷えていく」と。
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玉岡ファンの方の推しでこの本を選んで読みましたが、明治から大正にかけての男尊女卑や、古い結婚観、搾取する側とされる側の対立などの時代性やドロドロのメロドラマ的内容に些か読み疲れが・・、女性はこういう展開が好きなのかな?
3人の女性の生き方の物語ですが、3人とも一人の男性との恋愛関係に引いたり押したり。親の遺言で結婚したものの、他の2人と夫との関係を考えたり。下巻では次々と人が亡くなってゆく展開に気が重くなってゆく。最後も田舎の噂になり、自殺も考え街を出たお嬢様がどうなることかと思ったら、最後の10ページでやっと幸せの兆候が現れた。
この最後をもっと膨らまして掘り下げてくれると、読み味は全く違ったのだが。
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これでもか、これでもかと繰り返されるたくさんの試練。ページをめくる手が止められなくなってしまった。
人は持って生まれるものがあるのだと感じた。
また、道は必ず「直利」ができるのだとも。
すごいパワーがみなぎる感じが最後にあふれてきて、やっと何とか物語が終わったという感じ。
何度か訪れたことのある生野銀山。すぐ近くに、これほどの歴史を持つ遺跡があることをとても誇りに思う。
コロナが落ち着いたらぜひまた一度訪れたいと思う。
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面白かった。
生野銀山って、そう遠くないし、聞いたことはあるけれど、ほとんど知らなかったけど、
日本が近代化する時代に、こんなに活気がある所だったんだな。
でも、女性には生き辛い時代だったんだな。