紙の本
今後の税制改正で、相続税の課税が重くなるのは明らかです。
2012/03/18 11:00
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
今後の税制改正で、相続税の課税が重くなるのは明らかです。特に不動産オーナーへの影響が大きいと予想されています。
世間では、不動産オーナー向けの相続税対策の勉強会が数多く行われています。本書はそういった時代の流れから、相続税をいかに合法的に少なくするかについて書かれています。
実は、法人化することで相続税の軽減を図るという手法は、従来からありました。
しかし、本書では従来の相続税対策の主流とされている手法とは、やや異なる方法を提案しています。従来は、不動産オーナー個人が所有している賃貸用物件を、オーナー自身が設立したマネジメント会社を管理法人として管理手数料を負担させ、所得の分散を図るという方法でした。
著者は従来からの方法についてのリスクをあげ、違った方法を提案しているのです。
すなわち個人所有不動産を法人に売却し、法人がオーナーとして不動産経営をしていくという方法です。
これは一部の専門家の間では、ごく当たり前の方法です。しかし、一般には目新しいものだといえますし、資産の移動方法についてもオリジナルの手法が紹介されています。
ただ、ひとつ難点なのが、この方法を採ることでメリットを享受できる人は、かなりの資産家ということです。家賃相場や地価が高い地域のオーナーであれば問題はありませんが、そうでない地域の人にとっては資産移動のための諸経費負担の方が節税額よりも大きくなる可能性もあります。
法人化による対策は、実際には顧問税理士と綿密に打ち合わせしながら行うべきでしょう。
龍.
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法人化のメリットはいかに経費を多く計上するか。筆頭は、給与として家族に財産を分散すること。税制も個人>法人。貸家を建てると土地は貸家建付地となり評価減。株主に被相続人は入らない。相続人たちは役員にする。
土地は相続人に残して賃貸物件建物を法人が持つ。譲渡税がかからないようにするには法人に売る価格は帳簿価格にする。新築の場合は、法人が借入(利子が経費になる)して建てる。「土地の無償返還に関する届出書」を提出して権利金を抑える。
贈与税と相続税のどちらが有利か比較検討する。
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私の良書の条件、「著者の経験が凝縮されている情報量豊かな本」にジャストミート。相続はグランドデザインが重要。相続は「1に分割、2に納税(納税手段の確保)、3、4、がなくて5に節税」と。「1に分割」の中には自社の経営権(株式)の相続も含まれます。
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不動産を所有型法人にする基本的な考え方とメリットが簡潔にわかりやすく書かれている。
税理士と話をするまえに一読しておくのに良い本だと思います。
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相続人を株主としてつくった法人に
建物を譲渡して節税をはかりましょう、という主旨の本でした。
実例にあたったことがないので、条文をあたったり実例集を読んだり、取り扱ったことがある先生方に話を伺う、などして、勉強する必要があるな、と思いました。
特に法人に建物を譲渡する際、みなし譲渡を避けるための、時価。。
つくった法人のその後の成り行きも気になるところ。
いずれにしても自分で勉強、経験しないことには。
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賃貸不動産などの収益物件は個人ではなく法人で保有したほうが法人税法上の数々の節税策を利用でき、かつ相続対策になるという一貫した理屈を説いています。従来の不動産管理会社方式は、業務委託料率の算定が限りなくグレーなので税務否認リスクが高いです。なので、物件そのものを法人に持たせればよいと。建物を個人から法人に移す時の売買価格と法人の資金調達の問題がありますが、前者は減価償却後の帳簿価額で、後者は銀行借入を実施した際の支払利息が損金算入できるので問題をクリアできる。また、やってはいけないのが、借金をすることでマイナスの財産を作り、賃貸不動産にして相続税評価額を下げるという手法。借方と貸方が同額増えるので意味がない。銀行の営業トークに騙されないようにしたいものです。法人化をしたら、あとは好き放題浪費をして将来の相続財産を減らすようにすべきとのことです。
P107 私のクライアントの中にも、「高級車を買うと業務関連で問題となって、税務署から目を付けられるのでは?」~と心配される方もいますが心配はご無用です。高級車を制限する税法の規定はありません。~もし税務署で「贅沢だ」といわれたら、私は「公務員の給与水準と資産家のそれとは違うんですよ」と答えることにしています。実際、その通りですから仕方がありません。
ちなみに著者は国税OBです。
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前職でやっていたようなスキームの一部が記載されていました。資産家の方が所有している土地・建物を法人を作り、建物を法人に売却し、法人の株主は資産家の家族でもってもらうという手法です。おさらいとして良かったと思います。
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日本の相続税と法人税は歪ですからσ^_^;
基本的には使い切って欲しいのですが、残ったら活用したいと思います。
わけれないだけのこるのが一番もめるんでorz
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著者は、国税管、税理士と税に対し徴収する方とされる方?の双方を経験されただけあって経験に裏打ちされたよい内容でした。
親から引き継いだ土地、建物受け継いだ財産という見方をしない「利益を生む可能性を秘めたビジネスの種」と背中を押されました。
相続時精算課税制度なるもの、将来的に値上がり見込める財産なら生前贈与した方が得などの話等など、こういった知識ある人のみが得をする?知らない者は損をする。知る方法は税理士さんと親密になるしかないのだろうか。法人化はまだ良くわからず勉強不足!