自殺防止Book
2023/07/17 20:26
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投稿者:Ottoさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰かが小説の書き方で、書きたいから書くというのではなく、書かなければ自分の存在が危うくなるという動機で書くというものもあると言っていた。
ゲーテが「若きウェルテルの悩み」で、三島由紀夫が「金閣寺」で主人公に自己を投影しておいて主人公を自滅させることにより、作家が生を保つことができたという種類の小説がある。ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」もそのプロットで書かれている。時に芸術作品はその作者を殺すことがあるが、こうやって若き才能を生かすこともできる。感受性の強い若者が一人自殺してしまう前にこういった作品に触れる機会が訪れることを願う。
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投稿者:おいや - この投稿者のレビュー一覧を見る
情景が綺麗に浮かぶ。もう一度考えたくなる作品。
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ガラス玉演戯と同様、主人公は不慮の死を遂げる。
主人公がそこで死ななければ、
そこからどのように生きたならば、
何が起これば
その魂が救われたのだろうかと、
何度も考えてしまった。
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舞台は19世紀末のドイツ。物語の主人公ハンス・ジーベンラアトは詰め込み教育と多感な年頃に起きた様々な事件が原因で精神を病み、エリートコースから脱落して帰郷します。古典…というより当時の情勢を知る意味で面白かったです。機械工の社会的地位と神学校の権威など田舎での様子が朧に知れた。【060824古/070220】
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少年同士のキスシーンがある、という腐女子的好奇心のみで読みたかった本です。
友人に借りたのですが、58年初版の92年の版なので、もしかしたら登場人物の名前表記等今出回っているものとは違うかもしれません。文体も大分古めかしい訳でしたし。でもその古さがこの世界にはぴったりでしたなぁ!
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救いなし。この暗さが、鬱なときにはちょうどいいけど。それにしても、学校=抑圧っていうのは、昔も今も変わらないのですね。あ、今現在は知らなかった。
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誇りと喜びにあふれて首都の神学校に入学したハンスがそこで見出したものは、詰めこみ主義の教育と規則ずくめの寄宿舎生活であり、多感で反抗的な友人の放校であった。疲れ果てて父の家に戻った彼は機械工として再び人生を始めようとするが…。重い「車輪の下」にあえなく傷つく少年の魂を描くヘッセ(1877‐1962)の永遠の青春小説。
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自動車教習所の空き時間に読んだ記憶^^;
青春と希望の明と暗、物語を通して自らも直面するようで
とにかく凹む、やり切れない気持ちになります。
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三章以降から急激に読みづらくなったような気がするのは俺だけだろうか。
少年時代に感じる、鬱屈した感情とか、生活の変化に対する不安は何とも共感できる。ストーリーは結構一本調子で進んでいく。
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ヘッセ。これかなり好きかも。
敬遠してたけど結構読みやすいです。
周囲の期待に押しつぶされるということ。
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暗い・・けどそこがいい!神学の面白さも書かれてる気がする。
主人公の友達、吟遊詩人みたいなハイルナーがいい味出してた
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うわぁ。。。
学力の高さに誇りと優越感を覚えてしまうあたり、
ハンスには感情移入しやすくて困った。
帰ってすぐのとき、自殺しようと思っているときにもし彼が死ねたなら、
美しいだけの人生で終われたろうに。
もしも、という分岐点ばかりが多すぎて、
それは彼自身にも父親にも周りの大人にも学友にも。
4月病のときに読むべきではなかったわね。
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才能の芽を周囲に過剰に期待されて、そしてハンスみたいに潰れていく子がどれだけいるんだろう。
半世紀前に出版された本だけどかなり近代的な話だと思います。現代だからこそ多く共感される話だと思う。
重厚な文体だけど読みやすかったです。
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外国、しかも古いということで読みづらかった。
でも長い時間かけて読んだ甲斐はあった。
少年の心情は誰もが経験するものであるのだろう。色んな葛藤を経て大人になるんだろうなぁ。
なんて普通すぎるかな。感想が。
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思った以上におもしろかった。特にわかる地名が多いのでテンションあがるのと、主人公が考えてることとは重なる部分が多かったというので。あと修道院なんて普通に生活してたらどんなもんだか知らずに終わっちゃうからね。描写がきれいなのでなんとなくイメージがわくと思います。