まさかこんなにハマるとは…
2005/02/25 20:00
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投稿者:ぐう - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が『モンテ・クリスト伯』を読もうと思ったきっかけは、映画を観てです。
しかし、全7巻もあると知って一度は読むことをためらいました。
でも一度読み始めるとどんどん読みたくなってしまい、7巻なんてあっという間でした。
先に映画を観ていた私にとっては、原作との内容の違いにとても驚いたというか、困惑したというか…登場人物の役割は違うし、映画では出てこない人物もたくさんいたし、エンディングだってまったく違うものでした。が、だいたい全7巻のストーリーをたったの2時間ちょっとにまとめようというのは無理な話ですよね。原作と映画は別のものとして楽しむのがいいと思います。
私は、これを読んでからというもの、すっかりモンテ・クリスト伯、もといエドモン・ダンテスの虜になってしまいました。
この物語には、やはり名作といわれるだけの魅力があると思います。
シャトーディフが印象的な巻
2017/08/27 06:30
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
遂に読了。そして遂に、モンテクリスト伯の復讐も完了。復讐したのは分かるのですが、その復讐に、モンテクリスト伯が、直接どう関わったのかが、分かり辛く、というか、私は分からずで、なんかモヤモヤ感が。その辺りが、やはり書かれた時代の問題なのかも分かりません。昔閉じ込められていた、シャトーディフでの場面が懐かしく、印象的な巻でした。
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投稿者:MOG - この投稿者のレビュー一覧を見る
母が少女時代に読んでいたく感動したらしく、(ただ、感動したのは亡くなった人に
なりすまして脱獄し、お宝を頂くところらしい)ドラマや映画まで見たと言うので
母にプレゼントしました。
少女時代と、老年に差し掛かって読むのとはまた印象が違うと思いますが、
また新たな読後感を持ったようで、感動していました。
私自身は、↑の宝を横取りの部分が好きではないので読んでません。。
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遂に最後まで読み終わった。長かったな・・・。残された二人、ヴィルフォールとダングラール彼らに対する復讐も完遂し、モンテ・クリスト伯爵はパリを離れ物語は終わりを迎える。
ダングラールに対しては、家から逃げた所で終わりかと思っていたが、ちゃんと落とし前を付けたようだ。ヴィルフォールに対しても最後の切り札であるアンドレアを利用し破滅へと追い込む。
この物語の復讐対象となる人物の中で、ヴィルフォールがもっとも哀れなように思える。まさか、監獄に送った一介の船乗りが復讐の為に舞い戻ってこようとは夢にも思わなかっただろう。エドモン・ダンテスが極秘の手紙を託されてしまった事、ヴィルフォールが偶々エドモン・ダンテスの事件を担当してしまったこと、そしてそのあて先が彼の父であった事。運命に翻弄された不運な奴。
確かに自分の保身の為に、エドモン・ダンテスを救う事をしなかったのだが、人となりからしてもダングラールやフェルナンに感じる卑怯さ、カドルッスに感じる嫌悪感のようなものを余り感じられない。だから哀れに思える。
最後まで引っ張ったのが、マクシミリアンとヴァランティーヌの話。冒頭のやり取りからして絶対に生きているだろうと思わせる書き方であったが、最後の最後までそれを書かない。もう後数ページ・・・、あれやっぱり死んでいたのか?そんな疑念が沸くほど焦らす。再会の感動は確かに大きいだろうけど、意地悪だよ。マクシミリアンにもっと早く教えてあげればよかったのに。
そして本当の最後。伯爵はマクシミリアン達に全てを譲り身を引こうとするが、エデの気持ちを確認して彼女と共に生きてゆく事を決意する・・・。
全巻を通してとても面白かったのだが、少し物足りなかったように感じたのは、モンテ・クリスト伯が危機的状況に陥るようなことが無かったこと。それは伯爵の周到な準備が成せる技。けれどこう、結末に向かって最後の盛り上がりを見せるような箇所が無かった為、今ひとつ肩透かしを食らったような感じだ。
最後はハッピーエンドな訳だが、エデと伯爵のやりとりをもう少し作品全体に散りばめてくれると、きっと感動できたんじゃないかなと思う。エデの伯爵に対する気持ちは多少書かれていたけれど、最終巻で全くエデが出てこないのに対して、最後にぽっとあの場面。多少唐突な感じがする。
・・・などと、少し文句も書いてみましたが、全7巻良くこれだけのものを書いたと拍手を送りたくなるような作品でした。読んで良かったと思う。
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やはり岩波のコレが一番です!短くまとめられた本では感じられない感情が一杯あります。「待て、しかして希望せよ」の訳もここだけだと思います。
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「待て、而して希望せよ」ってフレーズくらいは聞いた事あるのでは?
長編なのでなかなか人に薦め難いんですが、読んだら解る。面白いから!
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関係ない子供を巻き込んでしまい、良心の呵責に苦しむところを見てちょっと安心。でも自分が入っていた牢獄を訪ねて再び復讐の炎が燃える。生きている人間に恨まれることが、この世で一番恐ろしい。
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もうもう・・・!最後までドキドキさせられました。岩波文庫で全7巻、1日1冊ずつ、1週間息を詰めて読みました。満足です。でも本当のことを言えば、はやく読みたい、続きを知りたい!という気持ちの反面、物語が終わってしまうのが嫌でした。ずっとずっと続いて、この楽しさを引き伸ばせたら・・・!と思ったものです。
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完結篇。
決して自身で直接手を下さずに復讐を遂げる。その手並みに感服。本当に面白かった。
しかし復讐の結果生まれた悲劇に直面し、苦悩する伯爵。
シャトー・ディフに戻り、過去を振り返る。長い物語りからここで原点回帰することで苦悩を克服する。
メルセデスの品位を感じる姿に魅かれます。彼女はエドモンの事を愛し続け、フェルナンの事も忘れないでしょう。それでも毅然とする強かさ。
ダングラール夫人との対比で、それがより強調されている。
しっかり残された人々のアフターケアをする紳士的な伯爵。マクシミリアンとヴァランティーヌ、誠実な2人の仕合せを見届けて、エデと去ってゆく伯爵。
全体を通して、「復讐」と「仕合せ」が複雑に絡み合いながら進んでいった物語。
喜劇的でも悲劇的な終わりではない、希望で締めくくられた物語り。「待て、而して希望せよ!」
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借本。
全7巻読み終えたのですが、ラストが若干…。
物足りなさを感じつつ、ハッピーエンドがなんとなく解せない気も…
あっけなかった気がします。
伯爵に危機があると、もっと個人的には楽しめたかも?
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エドモンの復讐劇はクライマックスを迎え、彼と関わりを持った人々の人生は大きく狂い始める。
しかし、その矛先が罪無き子供に向いてしまったことで、彼は復讐の上限に悩むのだった。
是非を問う為、彼は再びモンテ・クリスト伯誕生の地を訪れる。
伯爵とメルセデスの邂逅を描いた「夜」の章が素晴らしい。
昔から変わらぬ相手への心情と現在の新たな立場がせめぎ合う、二人の絶妙な距離感が力強く描かれている。
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復讐の長い長い物語はついに完結。すべてが1本の線でつながり、エドモン・ダンテスは幸福を手に入れる。復讐の物語であるが、暗くなるようなものではなく、極上のエンターテインメントである。1800年代に書かれたものながら、生き生きと伝わってくる物語である。名作だ。
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私的に本作のピークは、6巻の「アルベールとモンテクリスト伯の和解」。ゆえに、7巻は「長めのエピローグ」に感じられた。所々見せ場はあるのだけど、その間が長い「説明的グダグダ展開」になる。従って、カタルシスがどんどん水増しされて行き、薄れてしまう。「大長編形式のデメリットによって、作品自体のメリットが相殺されてしまった」という感想は、最後まで捨てきれなかった。
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2011.02.04 読み終わった。
いやー長い期間かかったー。
途中読まない時期があったり、違う本読んでたり、、
しかしこの数ヶ月見てきたモンテクリスト伯にもう会うことがないのかと思うと寂しいって思っちゃう感覚がある。
そして読み終えた達成感ってのは気持ちいいと!
長編はいいね。
次は何読もう。
ちなみにフランス人が多少身近に感じるようになった。気がする。
次は三銃士も読もうかな。
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【粗筋・概要】
マクシミリアンの愛する人が仇敵ヴィルフォールの娘ヴァランティーヌであることを知らされたモンテ・クリスト伯は、彼女を守ることをマクシミリアンに約束をする。しかし、ヴァランティーヌは毒殺され、マクシミリアンは生きる希望を失う。一方、殺人の罪で逮捕・起訴されたアンドレアは、法廷の場で出自を暴露する。エドモン・ダンテスの復讐は完遂に向かっていく。全7巻にわたる『モンテ・クリスト伯』の最終巻。
【感想】
「111 贖罪」まではクライマックスに向けて一気に物語が進んでいく。しかし、それ以降から最終話までは一気にペースダウンしてしまう。読者としてはヴァランティーヌが生きているとわかっているのに、最後の最後までそれが明かされず非常に苛々する。モンテ・クリスト伯がマクシミリアンに真相を告げない理由がわからないだけに余計そう感じた。最後まで読んでも、その理由は納得できなかった。
私は、印象の薄いエデよりもメルセデスの方が好ましく感じていただけに、すべてを失い残りの人生を辛く孤独に過ごすであろうメルセデスを不憫に感じた。エデには、幸せな将来が約束されているだけに、いっそうそう思う。
このようにいくつか不満点はあるけれど、長編エンターテインメント小説としてとても楽しめた。
2008年3月7日読了