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話の本筋とはまったく関係ないのだけど、(いやあるかな)
抑圧された感情の取り扱いは要注意。
自分を納得させるための上辺だけのコトバをいくつ見繕っても、
本質的に納得出来ていなければ、その「不納得感」はどんどん『見ないようにする箱』に押し込められていくだけ。
その箱は無限に入れられるわけじゃないから、
キャパを超えたらだだ漏れになる。
後先考えずに、抑圧された感情エネルギーをすかっと発散させるってきっとその一瞬は気持ちがいいよね。
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初綿矢りさ。思ったよりよかった。
なんか、これ読んで他の作品も読もうと思えたなぁ。
2作とも面白かった、主人公達にすんなり共感できたし
それぞれ人物像の細かいディティールもリアルで◎。
かわいそうだね?での、関西弁でブチ切れるシーンと
亜美ちゃんは美人でのスピーチ「見渡す限り亜美の人生だよ。」がいい。
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気持ちってよくわかんないと思ってたけど、行動から理詰めに考えたら答えはでてる。
好きな男のために、関西弁を隠してたけど、最後に爆発。その後つぶやく「しゃーない。」の説明が的確すぎる。
残念だけど、うまくあきらめられる、いいあんばいに現実逃避できる言葉。
うん。まさに、そう。
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2012.02.09. 最初はダラダラな感じだったけど、キレてからの大阪弁ブラボー。そういえば、綿矢さんって関西出身だったけ?樹里絵(それにしてもすごい名前…)に、親近感持ちました。明らかにどう見てもダメンズでも、好きの魔法にかかってる間は、もやもやと流されてしまうのよね…。私も1回、あんな風にキレたら良かった。どたまかちわるどーって。「亜美ちゃんは美人」の方が、断然面白いです。
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表題作「かわいそうだね?」と「亜美ちゃんは美人」を収録。
「かわいそうだね?」
お気に入り作品。
当たり前なんだけど見落としているようなこと、
ちょっとしたことなんだけど振り返るとそうだねって共感できることに
スポットライトを当てて言葉にするところがよかった。
一番印象的だったのは、
主人公の樹理絵が、クリスマスに何の予定もなく
誰もいない家に帰って来た時
「玄関のスイッチを押すとちゃんと電気がつくのは、一人分の電気代をきちんと払っているから。蛇口をひねれば水が出て、コンロのスイッチを入れれば火がつくのはちゃんと水道代を払っているから。偉すぎる。」
というところ。
家を出て一人暮らしをし、
気づいたら親が養ってくれていた環境を離れ自活している。
子供の頃はなんて立派なと思っていたことを
いつのまにか実践している。
まして、樹理恵は彼氏のうちに自活できない元カノが住み着いてる。
そりゃそうおもうよねえ、ってしみじみ共感した。
他にも、商品を満足して買って幸せそうな表情で帰って行ったお客さんが、
こちらの不手際で連絡をしたときに猜疑心に満ちた目にかわる様。。。
そういう、細かいけれど確かにあることに目を向け文章にするチカラが凄いと思った。
そして最後の豹変。
「私の中にこんなボキャブラリーがあることを今日初めて知った」
が面白かった。
そういうこと、ある。
「亜美ちゃんは美人」
私は亜美ちゃんみたいな子に当たったことはないけれど、
なんというかこういう危うさを持った子って学校に一人はいて、
割とみんな敏感に気づくものだけれど
そうじゃなかったのは亜美ちゃんの容姿故だろうか。
それにしても、さかきちゃんのような友人に出会えるということは
彼女にとって本当に幸運だったのだと思う。
さかきちゃんも亜美ちゃんも、
私の周りにはいないような女子だったので
ちょっと新鮮だった。
この人の他の作品も読んでみたいと思えた。
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ここ数年読んだ恋愛小説の中で、一番面白かった。
自分探しや他の要素が色々入っての恋愛ではなく、最初から最後まで恋愛一辺倒。「恋は盲目」という言葉の説得力とともに最後まで疾走する。
同時収録の『亜美ちゃんは美人』、学生時代の雰囲気を思い出し懐かしかった。文体もこちらの方が読みやすいかもしれない。
小池君の腕時計のエピソードにううむと唸った。そういうやつ、いたかも。
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初の綿矢さんです。
繊細な女性心理の描写が上手な作家さんですね。
まるで、女の子の心の叫びが凝縮されたような…そんな中編のニ作でした。
「彼氏の家で元カノが同棲!」「親友は自分より美人!」
男目線の浅い感想になりそうですが…
内容こそ、華やかな話ではありませんが、恋する女性は素敵ですね。
愛する人の前に障害があれば、無理して壁を登ろうと努力する姿に感動しました。
それがたとえ無謀だとしても、恋をしている自分を冷静に客観視できる人はそんなにいないですもんね。
優しさや強さの意味を履き違え、まるで、さも自分が優しい男のように責任転嫁した隆大は、大嫌いです。
世界中の恋する勇者に栄光あれ!
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確かに
かわいそうだね・・・・って
あんまり言われて嬉しいことばじゃないね。
言葉って、難しい。
口は災いのもと、だし。
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綿矢りささんも大人になったんだな。って、つい感じちゃいました。
女性の醜い部分がえぐり出されていて、感心しながら読んでいました。
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自分ひとりで生きていける強さを持っているがゆえに
何か損をしている主人公の女と
自分は弱い存在で、誰かが守ってくれると
信じて疑わない女(元カノ)
この絶対に相容れない女二人が、
彼女たちの本性を知らない一人の男を
取り合うっていう構図がシュールなお話
とりあえず最後はスカッとしたのでよし!
2編目は、まぁありがちなストーリーだったので割愛
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わかる!こーゆー人いるいる!あるある!の連続でした(^-^)笑
「勝手にふるえてろ」のときは、綿矢さんは絶対OLの経験あるな!と思っていましたが、今回は絶対アパレルで働いていたし大学で山岳部だったな!と思いました。リアルすぎます!笑
話の内容も、似た境遇だったのかな、ってぐらいリアルに感じて驚きます
すごいなー
面白かった!「かわいそう」はすっきりするし
「亜美ちゃん」は主人公と一緒に祈ってしまいます
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女子は複雑怪奇。おもしろ。
文章もウィットに富んでいて随所にちょっとした笑いや皮肉が散りばめられておりおもしろい。
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女の子目線。もやもやするくらい感情移入しちゃう。一気読み。女ってほんと厄介。たぶんあたしもそんな女の子。だけど女の子でよかった。
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※言葉がキツイです。
表題作は、なんかもうとにかく初っ端から最後まで胸糞悪かった。
主人公、彼氏、元カノの誰にも感情移入出来なくて、読んでいてストレスしか感じなかった(笑)
元カノもかなりの糞ビッチだけど、目的に対する強かな姿勢は、それはそれで認められる。
この話で一番の糞野郎は、間違いなく彼氏。
自分が振った女に対する罪悪感を払拭するために一緒に住まわせて、
「これが許せないなら別れよう。でも俺が好きなのはお前だけだ」
とか、彼女を馬鹿にしてるとしか思えないんですが。
現実にこんな奴がいるかどうかは知らんが、恋人の気持ちよりてめえのヒロイズムを優先すんなって感じですね。
そして、そんな男にムリして合わせちゃって結局爆発しちゃう主人公。
今思えば、昔々の自分みたいで余計苛々したのかも。
周りから別れなよって言われても、その男を選んだ自分を否定されたくないから、モヤモヤしてても無理やりにでも良い所見つけて、やっぱり私はこの人が好きだわって言い聞かせる。
恋愛は当事者同士の問題だけど、視野狭くなる分、良い恋愛かそうじゃないかは、第三者から見た印象のが正しかったりするんだよね。
感情だけで突っ走って、客観性を蔑ろにして痛い目見るのは自業自得。
そんな身の引き締まる教訓?を再認識させられた作品でした。
「亜美ちゃんは美人」に関しては正直、表題作に怒り疲れちゃって感性の反応する余地が無かった(笑)
・亜美ちゃんドMすぎるwwwwww
・旦那がまさかのDQNwwwwww
っていう印象しかない…
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「かわいそうだね?」(表題作)
うんうん、分かる。
我慢の限界に達した時の主人公の描き方が突き抜けてるなー!笑 でも、大袈裟ではないよね。こういう状況に置かれたら、私でもこうなる気がする。
「亜美ちゃんは美人」
女同士の関係は決して綺麗事では済まされないっていうこと。女同士の友情って意外なところで脆かったりすること。こういう状況描写がリアルで何かニヤニヤしちゃった笑
二つとも随所で共感できるところがあって、だいぶ主人公に感情移入して読んじゃいました。
中学生ぶりに読んだ綿矢作品、予想以上に面白かった!