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『ご不要になったあなたの能力、お取り替えします』
北の街の路地裏にある怪しげな店、ばくりや。この店を訪れる者たちに待っている結末とはーーー。
ちょっと不気味でファンタジー、だけど妙にリアリティが漂う心臓がひゅっと冷えるような話ばかり。ラストは「そうなったか…!!」と思わされる展開。ありきたりな小説に飽きた人はこんな作品もいいかも。
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因果応報な物語。
いろんな能力や人間性の中、ついてる人はついてるし、
残念な結果だなあって言う人や、しようがないかもね、という人が。このお店を見つけられる事が1つの能力なんだろうな。
自分には何か交換出来るような能力があるかな?
なんて考えてみたり。
面白く読んだ。
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特技や才能を交換してくれるという怪しげな店「ばくりや」。換わりにどんな特技・才能が手に入るか分からないし、やり直しはきかないというのがコワイですが、実際に困った才能の持ち主となれば縋りたくなるのも当然ですよね。ちょっとオトナ向けですが、なかなか毒気もあって面白かったです。
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他人の能力と交換できるというおとぎ話的な七つの短編集。
某新聞の書評で評価が高かったので借りましたが
三つ目の作品の結末がグロテスクで、気分が悪くなってしまい、
完読できませんでした。ごめんなさい‥。
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検討のため読み始めたが、本当に楽しみながら読むことが出来た。乾ルカは韓国にあまり知られていない作家であるが、この作品を読んでからは韓国に紹介したい!という気分満々になっている。
特に最後の部分は誰でも感嘆できるような結末だったと思う。検討書にもこんな思いをたっぷり込めた。うちの会社で出版できるように!
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乾さんはデビュー以来、いつも何か変わった能力を持った者が登場する話や、風変わりな状況設定での物語をひねり出す。
今回も、人間の能力を交換するお店「ばくりや」なるものを案出し、その設定下で何パターンもの物語を書きつなぐ。「オール読物」に連載されてきたシリーズ6編に、書き下ろし1編を加えて単行本化。
札幌と思しき町の郊外、忘れ去られたかのような小さな商店街の一角に建つ洋館「ばくりや」。怪しげなチラシに誘われてやってくるのは、自分の持つ力に悩んでいる人ばかりだ。悩みは人それぞれ、人間の持つ能力には、他人から見れば実にうらやましいものもあれば、それだけは勘弁というものもある。
「ばくりや」は、そんな悩みを持つ人間に他の能力との交換を持ちかけるのが商売。移植に応じるには、交換にどんな条件の能力でも受け入れるという度量が必要だ。一度交換してしまえば、もう二度と前の能力は持てないという博打のようなもの。
それでも、、みんな交換を希望する、、、
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能力を交換してくれる「ばくりや」
逃げて、逃げた先に
もてて困る男。学校、職場が変わるたびに一番の女性がいいよってくるので嫉妬の対象。家から出て行かない女から逃げるために能力を交換。
引越して新しい仕事。包丁をとぎたくなる。研ぐと料理が思いつく。
料理はこれから作るものだった。目の前に追いかけてきた女が包丁を渡される。研ぐと自分の姿。研いだ後に包丁が切るものが見える能力。
雨が落ちてくる
雨男。修学旅行で電車に乗っていると突然の雷雨。札幌から出れない。
能力を交換する連絡あり。その時間になると食欲がわいてきた。
飛行機からの電話で大食いタレントと一緒に連絡。
飛行機が突然の天候不良に襲われ、消息不明になった。
みんな、あいのせい ,
自分のせいで会社が潰れる。市役所に勤めたが行政破綻した。
交換した能力は動物に好かれる能力。
30歳にして勉強し資格をとり動物園に勤める。
小動物、鳥、そして雌オラウータン。興奮して自慰するオラウータン。
自分からしか餌をもらわない。じばらく距離をおく。
久々に世話に行く。突然、抱きつき性器をむさぼられる。
強い力で骨が折れ意識ななくなる
狙 いどおりには ,
ドラフト1位の投手が戦力外
日本シリーズを女と見ていると
バクリヤの広告が一瞬映る
同棲中の元グラビアアイドルの女がメモっていた
男は北海道を訪ね豪速球を投げる能力を交換
女が豪速球の力をもらい始球式で披露
男は女に教え込んだフェラを取得
さよなら、ギューション ,
会議でも泣いてしまう男30歳
交換したのは魂のない能力
容赦ないプレゼンテーションとプロジェクト管理能力で出席
世話になった家の畑を買収
幼馴染が出世した自分に渡す花を置いた小屋が 放火され取りに行き死んだ 買収成功
何も感じないがこみ上げてきた
里子に出された家の幼馴染は生涯で2回しか泣けない
残り1回
ついてなくもない ,
会社でやたらと不倫場面に出くわす 幼少期は両親の性交シーン
彼氏が他の女とデート
実父の最期を看取れず
義父と母と3人で行く予定の海外旅行は病気でドタキャン
バクリ屋に行くと本日休業
中には黒い
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世にも奇妙な物語のような、読後不思議な感覚になる本だった。
短編か何本か入っている。全て、『要らないあなたの能力を、他の能力と交換します』をテーマに書かれている。本書では、能力を交換された人物一方側のストーリーだったので、もう一方のストーリーが気になってしまった。
軽く本を読みたいときにいいかも。ただし、決して気分が良くなるような内容ではない。
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なんだかイヤな気持ちになっちゃった。
「笑ゥせぇるすまん」とか「世にも奇妙な物語」とか星新一さんのショートショートとかなら、私は好きなんだけどなあ。
この本の最後から二番目、『ついてなくもない』が、私的にはちょっと受け付けなかった。日航機事故とか同時多発テロとか、現実に多くの方が亡くなっているのに、それを絡めて書いて「うちは助かってよかった」と言うのは、ひどすぎる。
仲間内だけの世間話ならまだ許せるんだけど、それを小説にしてしまうと被害者遺族や関係者だって目にするでしょうに……と思えてならない。架空の事件、事故にしておけばいいものを。作者さんのモラルを疑うなあ。
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自身が持っている特殊な技能・経験・能力を、他の人のそれと交換してくれる「ばくりや」を利用する人々の短編集。交換希望の能力は「女に異常に好かれる能力」や「移動先で必ず荒天になる能力」など、普通に社会生活を送る上では短所となる能力ばかり。
6篇収録の短篇集。はじめの1~2篇は、主人公=交換希望者が酷い目にあうが、その後の数篇は感動系になり、最後の1篇でオチがつく。短編集としてきれいにまとまっている。笑ゥせぇるすまん、みたいな大人の小説という感じ。
こっそり楽しみたい。
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他人と能力を取り替えるという「ばくりや」。もちろん北海道弁だし、舞台設定も当然北海道が出てくる。そういうところで親近感がわく。様々な人生が出てきて物語を楽しめる上質なエンターテイメントになっている。
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極端に突出した「能力」ってのも、本人にとっては悩みのたねだったりする。
男と黒猫、女とオウム。
ラスト2話で『ばくりや』の秘密?が少しわかる…かもね。
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個人的には乾ルカ作品最高傑作です。
短編7編の連作です。
自分の能力を交換する「ばくりや」という謎の店…。
う~ん、JOJOっぽい設定にやられました。
自分に当てはめると…悲しいかな何も無い…。
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ばくりや…ばくる、とは北海道の方言で交換するという意味です
つまり、ばくりやとは交換屋ってことですね
色んな特殊な才能?を持ったために普通の生活を送れない人々がばくりやでその才能を交換することで違う生活を手にする…
しかし交換されて手に入れる才能はどんなものなのかはその時まで明かされない…
なかなか面白いコンセプトですね
オムニバス形式になっているのも良いですね
色んなパターンの悩みがまさか…と思う結末に至る
しかもラストは…(内緒)
重すぎず軽すぎず一気に読んでしまいました
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自分には不要な特殊能力、例えば"異常に女に好かれる"とか"キリ番ゲッター"なんて能力を他の能力と交換してくれる。新しく得るのがどんな能力かは交換完了後にならないと分からない。
基本ブラックなテイストの短編が7つ。少し薄味なのは残念だけど、こういう設定やオチは好き。