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消費社会,情報化社会の中にどっぷりと浸っている私達の生活。日々技術は進化し,便利になっていく中で更に更にと欲求が高まっていく。一度この便利さを享受してしまうと,それがない生活に戻ることは困難である。
しかし,この本に出てくる人々は,「めんどうくさいことが楽しい。」という思いの下,限界集落である長野県泰阜村で生き生きと生活している。
この物語は,人口1900人を切り,村民でさえ将来に希望を持っていなかった村の再生,そして,進化の物語である。また,何もない村,不便な村の生活の中から,「教育」の在り方を見出し,それを一事業として確立していくまでのサクセスストーリーでもある。
地域再生,また,昨今数多く存在するNPOの在り方を学ぶには最適の本であり,ありのままを受け入れ,それを活かしていく人々の姿に素直に感動できる本である。
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人口1900人の限界集落をNPOが救った。NPOグリーンウッドの企画する山賊キャンプに毎年1000人の子どもたちが参加するという。山村教育を中心にすえ、25年間取り組んでこられた取組が、村の自立ももたらした。
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私が、「信州子ども山賊キャンプ」を中心に毎年関わっている、長野県のNPO法人の設立から今日までの軌跡を描いた一冊です。
私は、この268ページもある本を1週間で読破してしまいました。
NPO法人の事業である「信州子ども山賊キャンプ」、「暮らしの学校・だいだらぼっち」、「あんじゃね自然学校」を中心に、僻地山村といわれる長野県泰阜村でどのように教育活動を展開してきたのか、一冊に凝縮してまとめられています。
“何もない”山村の暮らしに絶望感を抱いている村人たち、
その“何もない”暮らしにこそ大きな価値があると感じたヨソモノの若者たち、
その価値観の違いは、当時、大きな隔たりと衝突があったものと察します。
それでもその価値観を変えることなく、村人の理解を得て、村に潜む底力を信じて、村とともに成長し生きていくことが、ゆくゆくは日本に存在する僻地山村に求められる姿勢なのではないか、と本書では述べられています。
何の資源もない山村の地域活性化に携わる、あるいは興味関心がある方だけでなく、教員や教員を目指す方にも読んでいただきたい。
また、教育全般に関心のある方にも、教育分野における著書の一冊として一読していただきたいと思います。
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過疎の進む長野県泰阜村を舞台に、くらしの学校「だいだらぼっち」、「信州こども山賊キャンプ」、「あんじゃね自然学校」など、NPOグリーンウッドのあゆみを纏めています。ページを開くと、こどもたち、村民、スタッフの生き生きとした声が溢れ、地域に根差した息の長い実践のコツ等が記されています。生活のなかで、人とのふれあいの中で子どもは育つという教育の始源の姿を見る思いです。
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過疎の村にて25年に渡って都会の子どもたちの山村留学を実施しているNPO法人の取り組みについて、代表者の辻さんが記した本。
村人たちに「遊んでいる人たち」と言われながらよそ者として始めた取り組みが、今では1900人の村に年間1000人の子どもたちがやってくるまでに育った。成功の秘密は?
と、インチキくさい紹介文を書いてみましたが、この本、面白かったです。
子どもの教育活動に燃える人々の中には珍しく(と言うと相当に顰蹙買いそうですが)、自分たちの理想を具体的にどう実現させ続けてゆくかということをしっかり考え、見事にNPOを運営、経営していることには感銘しました。補助金に頼りきることなく自立した経営、ぶれることなく本業に集中と、この手の教育事業を成功させるのも、一般の企業経営を成功させるのも、やるべきことは同じだなあと思った次第です。教育関係者、村おこし町おこし、企業経営に興味のある人、多くの人にお勧めです。
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山崎亮の主張との関連性が見られた。
・外から来た人間との関わりによって、地元の人々が自分たちの地域の魅力に気が付いていく。
・僻地山村の問題点は働く場所(特に若者の)がないことである。
・1万人の観光客よりも100人のファンを作る。
このような考えを、新田や岐阜でも生かせないだろうか。
しかし、ただ訪れる人が増えたり、地域に雇用が生まれるだけが良い効果を生むわけではないだろう。
どんな形の雇用・人との交流・外から来た人との関わりがいいのかを考えていかねばならない。
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「教育」を真ん中に置いた地域再生のまとめ。
山村留学という形でヨソモノNPOが山村で果たしてきた軌跡と実践法。経営方針なども具体的に書かれていて参考になりました。
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NPOグリーンウッドは長野県にある泰阜村で山村教育を行っています。最初、村人の目は厳しいものでしたが、徐々に村に溶け込んでいったグリーンウッド。それによって村人は当たり前に存在しすぎて今まで気づかなかった村の自然に目を向けるようになります。全国から多数の応募が集まるまでに成長した「山賊キャンプ」などアイディアが詰まった山村教育です。