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静寂の叫び 上 みんなのレビュー

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みんなのレビュー25件

みんなの評価4.2

評価内訳

25 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

恐るべきリアリティ

2002/04/04 23:49

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 物語自体は至ってシンプル。人質を盾に篭城した犯人と、説得にあたる交渉人の物語。少し変わったところといえば、人質にとられた者が聾者だったということ。犯人と交渉人のやりとりが延々と繰り広げられる内容なのに、これがリアルで臨場感抜群。

 言葉一つで人質が死に追いこまれるかもしれないという緊張感、焦り、そして人質が解放された時の安堵感。読んでいて実際に自分もその場にいるようなリアリティ。あと面白いのは事件に対する取り組み方のギャップ。日本とは全く異なるアプローチの仕方なので、読んでいて新鮮です。最後もあっと驚く仕掛けがあるんですけれど、思わぬ展開に驚きました。知的好奇心も満たされ尚且つ、手に汗握るサスペンス。文句ナシにお薦め。

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紙の本

聾学校の教師と生徒たちを人質にたてこもる凶悪犯たち。内からと外からの二手にわたる息詰まる交渉。

2002/06/30 08:51

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くろねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

彼らの乗ったバスが3人の凶悪犯に乗っ取られる。
閉鎖された工場に立てこもった彼らを投降させようと交渉するのは、FBIの
交渉のプロ。

そのポターと、立てこもり犯のリーダー、ハンディとの、息詰るような駆け引き。
相手の反応を読み、心理状態を分析し、要求を、あるものは飲み、あるものは
はねつける。そうやって、少しずつ人質を解放させようと必死の心理戦。

とにかく、もう、このハンディって男が、凶悪この上なし。
自分の思うようにならないというだけで、人を殺すことをなんとも思わない。
むしろ、殺されるようなことをするのが悪い、殺されて当たり前と思っている。
話しているうちに、ハンディのペースに巻き込まれそうになってしまうポター。

おまけに、なんとかスクープをものにしたいマスコミはやってくる。
地元の警察や、他の司法組織との軋轢。
何かと邪魔が入り、ハンディとの交渉だけにポターは専念できません。
おかげで、せっかく踏み固めた地歩を失ってしまったり…。

一筋縄でいかないハンディ相手に、必死で戦うポターの足を、
なんでひっぱるんだよ〜、と歯噛みしたい気分。
人質の命や、事件の解決よりも、自分の立場や面子を気にする奴らなんて、
ほんと、ろくでもない!

そうやって、工場の外で闘いが繰り広げられる一方、もちろんのこと、中でも
静かな闘いが繰り広げられています。
自分自身もポターや仲間たちに怯えながらも、生徒をなんとかして逃がそうと
頭を回転させる教育実習生のメラニー。
彼女は、ドゥ・レペ神父の存在を心の支えに、必死です。
聾者になってからの様々なできごと、葛藤を抱えながらも、闘います。
そんなとき、聞こえないということは、どれほど不安になることか…。
なのに、彼女は、やってのけます。
小さなものかもしれませんが、ハンディ相手にポイントを稼いだのです。
その強さ。その美しさ。
ポターは、ずっと、メラニーの存在を意識しながらハンディと交渉を
続けていきます。ほんの一瞬垣間見るだけで、その魂が彼に届いたかのように。

やがて、事態は急展開を見せます。
まさかと思うようなことが。
本当に、予想だにしませんでした。
まさか、そんな!
やられました。脱帽です。

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紙の本

究極の「交渉」ミステリー

2001/07/16 12:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:花梨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 交渉人(ネゴシエイター)を扱った小説、映画は数あれど、本作がその最高傑作と言ってよいでしょう。これを超える作品が存在するとは、ちょっと思えません。他の作品がクライマックスに使っているようなアイディアが、真っ先に「ありふれた手段」と釘をさされ、犯人対交渉人の対決は、想像を絶する展開を見せます。

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紙の本

卓越したプロット

2001/06/09 09:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:seimei - この投稿者のレビュー一覧を見る

 聾学校の生徒と教員を乗せたスクールバスが、カンザス州を走行中に3人の脱獄囚に乗っ取られる。リーダー格のハンディの命令により、彼らは廃屋となった食肉加工場に、生徒たちを人質にしてたてこもる。FBI危機管理チームの人質開放交渉担当者ポターとハンディの駆け引きがはじまる一方で、人質のひとりである教育実習生のメラニーの反撃がはじまろうとしていた。

 卓越したプロットで、勝利が8割方決まった作品でしたが、それに加え、人物造形の素晴らしさ、息を呑む展開と一級品のサスペンスと仕上がっています。人質開放交渉の技術的側面の新鮮さ、犯人との心理戦、聾者独自の言語である手話、その文化、FBIと州警察の駆け引き、“ストックホルム症候群”、情報戦、メラニーの心の内面である“音楽室”、聾者の聖人であるドゥ・レペをポターに照らし合わせ支えにするメラニー、メラニーを“協力者”として位置づけ、彼女を知ろうとするポターとの交流、ハンディと会話することにより、彼との同化を図り、その目的、内面を知っていこうとするポター、といった心理面、廃屋となった食肉加工場と一面に広がる小麦畑、聾者の声にならぬ叫びといった映像を喚起させる力、全てにおいて、超弩級サスペンス!! どうぞお読みになってください。

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紙の本

静寂の叫び

2000/11/18 21:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:螺旋 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 言葉を越えた所で気持ちが通い合い、理解が深まり合う事が珍しくないように、言葉はコミュニケーションの全てではもちろん無い。「言葉にすれば 嘘に染まる」と歌った歌手もいたが、嘘か真かは、あくまで人の心の問題であって、所詮言葉の問題ではないのだし、何より言葉に対する信頼が無ければ、小説どころか社会といったものの成立さえ危うくなる。

 その「言葉」を駆使し、幾多の人質解放交渉に目覚ましい成果を挙げてきたFBIの危機管理チーム。その精鋭達がカンザスの片田舎に召集された。廃虚と化した工場跡に、ろう学校の女子生徒達を人質にたてこもる脱獄囚が三人。人命という切り札をちらつかせる犯人に対するFBI随一の交渉人が挑む人質解放という名のゲーム。

 切り札一枚持たぬ交渉人ポターにあるのは、犯人の思考と自らの思考を同化させて突破口を創りだすという交渉技術。それが、冷静にして狡知にたけた犯人にどこまで通用するものか、全てはポターの判断にゆだねられる。一方、人質となった実習生メラニ−は生徒達の開放に向けて捨て身の反撃を決意する。

 ポタ−によれば、FBI流の危機管理とは、あらゆる可能性を想定し。被害を最小限度に抑えるに必要とあれば、人質の命であれ犠牲はいとわない、およそ感情や情緒の介在する余地ない計算の上に行われるものだという。もとより、腹芸、阿吽の呼吸、浪花節などが全身に染み込んだ日本的な土壌には異質な発想が求められるものらしいが、それはともかく、人質の少女たちを通して語られる知られざるろう者の世界が、人質交渉のハ−ドな展開と絶妙に交錯し共鳴して、物語に豊かな彩りを与え始める。

 人質解放という非日常を日常にする中年男ポタ−の私生活、犯人と共感しあえる程には理解しあえる相手もいないその皮肉な哀しさ。戦いの中で自分を再発見していくメラニ−の魅力。更にタフな悪党ル−・ハンディ−の強烈な悪の存在感が、物語を引き締める。

 虚でもなければ実でもない、犯人の聞きたい言葉をとことん利用するポタ−の戦いと、聾者メラニ−の静かなる戦いが交差し白熱化し、功名心にはやる地元警察、ジャーナリスト、政治家などの思惑がゲ−ムの行方を複雑化させると、人質達の運命は思いがけぬ方向に転がり始め、盤面上で翻弄されるピンボールさながら、その都度得点を更新し、掛け金を釣り上げながら、やがて待ち受けるOUT穴に向かって転がり落ちていく。

 F・フォーサイスが取り上げて以降、ネゴシエーターの存在は小説に映画にとメジャーなものとなったが、このような仕切りで、そのテクニックとヒリヒリするような交渉の過程を、かくも迫真的な臨場感をもって描き出した作品はちょっと無い。

 中年男と若い女性の恋愛感情なぞの適度な通俗性で読者サ−ビスも下品に堕すことがなく、善きことへの信頼をストレ−ト表明する前向きで力強いディーヴァーの作風は、根っから下品で根っから性悪説な私のようなひねくれ者には、とても染みてくるものがあるのだ。

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救出チームと立てこもり犯との緊迫した展開

2020/07/04 04:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る

ライムでもダンスでもないディーヴァー作品。脱獄した三人が耳の聞こえない少女たちを人質にして、工場に立て籠るという事件。事件解決にあたるFBIを中心とした救出チームの視点と人質にとられたうちの耳の聞こえないメラニーの視点で交互に話が進むという緊迫した展開。救出チームの中でも仲間割れが起きそうな雰囲気でそちらもどうなるかハラハラ!上巻の最後はメラニーの勇気ある行動に思わず拍手喝采!ディーヴァー作品でも初期の作品のようですが、ディーヴァー作品の真骨頂は後半。間違いなく更に面白くなるので、今から下巻が楽しみです!

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ちょっと期待はずれの「静寂の叫び」

2002/06/01 23:36

4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ジェフリ−・ディーヴァーの「ボーンコレクター」以前の作品なのですね、これは。
聾学校の生徒と教員を乗せたバスが脱獄囚にのっとられ、廃屋同然の食肉工場に監禁。FBI危機管理チームが人質解放に向けて交渉を開始する。全体の構想はいいんですが。途中、何度か退屈してしまうところがありました。凶悪な脱獄囚やテロリストが集団の人質を取って立て籠もる。その救出活動を描くストーリーは映画でもお馴染みで私はこの手のものが好きなんですね。このイメージの「刷り込み」があるためにやや悠長な感じをもってしまうのだろうと思います。ダイハード、沈黙のなんとか、スピード、ダーティーハリーやらシュワルツェネッガーものいずれも戦闘シーンやヒーローの超人的行動が見せ場。パワー対パワー、アクション、アクションの連続。もちろん小説にもジェットコースター的にストーリーが展開するのがある。
ところがこれは犯罪者と「交渉者」の手の込んだ心理ゲームによって人質解放を最低限の犠牲でもって進めていくプロセスに力点が置かれます。日本警察の人質救出は犠牲者をひとりたりとも出さないことに主眼がおかれているような気がします。あちらはできる限り犠牲を少なくするとの観点でことに臨む、ここに違いがある。アクションではなく心理サスペンス、この着想が大変ユニークで面白い展開をみせてくれます。ただ全体に長すぎるんだろうと思います。ラストの急展開は相当なものですからその伏線と考えれば良いかも知れない。

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2004/11/22 00:45

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2005/06/16 13:14

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2009/11/23 17:04

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2010/02/11 11:18

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2012/10/09 21:20

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2011/04/30 18:33

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2011/07/11 01:01

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2009/04/23 15:58

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