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読みやすくやさしく書かれている。どこかで見たことある人だなと思ったら『出社が楽しい経済学』の人だった。懐かしい。金融工学が専門の方がこういう本を書かれるというのはなんだか新鮮。経済学っていうより経営学に近いかな?という印象を受けた部分もあったけど、身近な事例を経済学的に考えるのも大切だなと思った。自分で日常生活の中でこういう題材をみつけ考えていきたいです。
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経済学の本。とても勉強になりました。
経済学をベースとしながらも、経営学も学べる素晴らしい本だと思います。
(個人的には、中小企業診断士試験などを目指す人が、読むといいと思う)
特に印象に残ったのは、「比較優位」の話。
著者の吉本さんは、イイ人だというのが、よくわかります。
後半のケーススタディでは、イケアやスタジオアリスの事例が出てきますが、起業のヒントを探る観点においても、分析の切り口が参考になりました。
初版から5年経過してしまっているので、ところどころで出てくる情報が古いってことはありますが、逆に、たった5年なのに、世の中はこんなに変わってしまったんだと認識できる点もいいです。
以下、一部引用
「現実の職場では、仕事上の能力差は学歴などと関係ないことも多く、仕事の向き不向きによる部分が大きいと著者は思っています。また周囲の人との相対的な関係ですから、周囲が変われば立場も大きく変わりうるのです。」
・・・
・・・
「したがって、モノやサービスや人や情報について、探す、知らせる、分ける、結びつける、運ぶなどをおこなうことで、何らかの取引コストを節約するような仕事が、じつは大きな価値を持っています。これらの仕事は、特別な技能がなくてもできますが、ただ、つぎのような能力(資質)が求められます。
①自分に何ができるか(できないか)をきちんと自覚していて、自分にできることを確実におこなうことができる(一定程度以上の責任感がある)
②相手がどういったことを望んでいそうか想像できる(いろいろな状況を想定できる)
③論理的に、あるいは熱意・誠意をもって、説明する能力が一定程度ある
④自分がミスをすることを前提に、重要な点は他人に確認を依頼することをいとわない
・・・」
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価格が決められる背景が詳細に書かれている。
購入する際の手間など、目に見えない取引コストを加味することで、価格が高くても購入してしまう、消費者の非合理的な消費行動が理解できる。
生産にかかるコストは、原材料よりも労働(人件費)にかかるものが大きい。スタバでも、SサイズとGサイズの価格差がわずか100円であるのも、コーヒー豆など原料コストが占める割合は小さいことを意味する。むしろ、待機しているスタッフの人件費が大きいため、カフェでは何とかして客単価をあげようとする。単価の高いGサイズは店にとっても利益幅が大きく、また客にとっても量が多い利点がある。Gサイズは、店、客双方にとって旨みがある。
携帯の複雑な料金体系は、消費者が内容を理解できるか試されていると考えるべき。消費者自らが自分に最適な料金プランを考え変更していかなければ、携帯会社による価格差別の餌食となる。
こども医療費無償化は、働いている母親には実は見えない負担となる。時間に余裕のなる専業主婦と比べた際、目に見えないコストの差別が生まれるため。上辺のメリットに躍らされてはいけない。
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マーケティングの本だと思って購入。
実は、消費者と経済を軸にコストと価格の仕組みを示した本でした。
こうやって価格は決まっていくのだと納得。
何をコストと考えるのかも面白かった。
携帯電話料金プランや100円ショップ。
子どもに対する医療費無償化についてなど。
目から鱗というほどではないにしろ。
知っておいたほうがいい価格についてのあれこれですね。
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普段から接するモノの値段について、わかりやすく説明することにより、世の中の経済の仕組みがわかるようになっている。
また、それだけでなく、顧客の行動原理というものがよく理解でき、ビジネスのヒントにも活かせるような内容となっている。
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断片的で底の浅い議論。
実例メインで説明したいのは分かるが、構成が甘いので例同士がロジカルに繋がらない。
根っこの原理に触れずに方法論だけですべてを説明しようとする手法は、読者を馬鹿にしていると感じてしまう。
それを、編集の過程で省かれた○×の章があると筆者の考え方がより伝わったかと思うと弁明するのは、違うだろうあまりにも。
「一般の人向け」と言って本質を隠すのは、逆効果と言いたい。説明できる筈の筆者なので、余計腹立たしいのである。
規模の経済性のあたりで、生産が増えると一台毎のコストはホラこんなに下がるのです、だからたくさん生産すると経済的にはお得と言うことになります、というのは、何言ってんだ母数増やしてるのに単価だけ見せてホラ利益アップなんて国政みたいな詐欺はヤメロ、という気分でした。
比較優位の話はなるほど、と発見。医療費無償化の話も、なるほどなるほど、と勉強になったが、こんなに伏線なくても理解できるだろう。
あとがきの秀逸さがすさまじく、ほら見ろ伝えたい内容がぶれてるから構成がぶれるんじゃい、と言いたくなったが、評論を読むだにどうもイイ人らしいなこの筆者は、と分かったのでじゃあもう仕方がない。
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コスト構造がわかりやすく説明されている。企業の競争力、ビジネスモデルの違い、マーケティング、基本を学ぶにはいい本。
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※書きかけです
◯4章
携帯電話の料金はなぜ、やたらに複雑なのか?
人によって、携帯電話の使用形態が違う(通話やメールをよくする人、しない人など)
携帯電話会社はそれぞれの人の使用形態に合わせて、より多くの利用者に契約してもらうために多くのプランを作成、そのため複雑化している
賢い消費者でいる為には、自分の設定している料金プランが自分にあっているのかを日頃チェックすることが大事
◯5章 スターバックスではどのサイズを買うべきか?
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経済学なんて言葉を使われると思わず怯える私のような人に、
自販機とスーパーのペットボトル、携帯電話のプラン、
(とりたて専門的でない)事務仕事、そしてスタバのコーヒー、
ごくごく身近な例をあげて優しく根付けの基本を教えてくれる本。
「あぁ、なんとなくわかる、知ってるよ」っという内容を
分かりやすい例と図で説明してくれる。
序盤は「実際はこんなに簡単ではないですが・・・」という枕詞が多用されるので、
本当に本当の基礎なんだろうけどとにかくグラフと図だけで理解できてしまう!
あと、啓発っぽい内容?なのかな。
お仕事に関する心構えのところ、すごく救われた気がする。
一人でやるのは効率悪いよ!知ってることだけど、数値で出されると納得。
おぼえたことめも。
・同じ価値のものを異なる価格で売買されているとき、その差額を利用して設ける裁定取引
・同じ価値のものでも価格差が生まれるのは取引、物流コストによる差
・コストの節約は販売側・消費者双方の協力で成り立つ
(低価格のサービスなどは手間の半分をお客さんに委ねてコストを節約)
・付加機能に弱い消費者、こだわりをがあれば高くても買う76%
「高く買う人には高く、安く買う人には安く売る」が企業の一番
・商品にはある程度の固定費(家賃・光熱費・人件費)+材料費(一番安いくらい!)、
だからグランデを買うのはお店にも消費者にもありがたいことなんだよー。
・比較優位を持つ=機会コスト(その作業をすることで他作業がどれほど犠牲になるか)が安い
・誰にでも相対的にではなく比較優位を高くもてる仕事がある(得意分野がある)から、
うまく仕事を振り分けで全体効率をあげる!
・能力が高いことより自己評価が正しくできることが大切。
自信がなければ確認が厳密になる、奢ると怠慢になる…。
・仕事は、自分の力を理解し、相手が何を求めるか考え、熱意をもって説明できることが大切。
・依頼人が見ていないところで手抜きしたり、
利益にならない仕事のしかたをすること、モラルハザード。
・規模の経済性、「生産規模が拡大されれば1台あたりの生産コストは下がる」という原理。
・平均的な消費者になる工夫をすれば、お得に生活できる気がする。
何が一般的になれるか見極められるようになりたい。
らくらく収納BOX
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コストについて分かりやすく理解できる本。普段からコストについては理事長によく言われているから前職のときよりはかなり理解しているつもりだったが、目から鱗のことも多くあった。特に子どもが生まれ医療費が無償というのはありがたいなぁとずっと思っていたが、共働きをしている家庭では無償化になったことにより病院で待たされる時間のコストが増大するから、それで仕事を休む時間が増えれば収入も減るし、結局全体のコストが上がるという可能性もある。なんでも無償だからいいというものではないという例は、まさにその通りだと思った。
まぁでも胃がおかしくなるからいくらお得でもグランデは買わんな・・・。
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最近ありがちなキャッチ―なタイトル。経済学の基礎である「裁定」や「取引コスト」で、コンビニ・スーパーの価格、テレビ・デジカメの価格低下、携帯電話、スタバのコーヒーサイズ等々、価格設定について解説。単行本の初版が2007年なので既にやや情報として古くなっている面はあるものの、考え方の基本は同じ。例も多くわかりやすい内容になっています。
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色んなものの価格設定の手法について記述があり、参考になった。経済的にはもちろんだが、背景も知ることができ、思考の参考になった。
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物の価格に関して取引コストから分析されていて大変分かりやすかった。物事のカラクリを考えてみるきっかけになった。
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コストについて普段から考えることは多かったけど、その解釈について本書では新しい発見があった。
コストという観点で観察し、分析し、推測して世の中を見ると結構楽しい。
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「スタバではグランデを買え!」ってなぜかを知りたくてこの本を読んだ。100円追加で容量が2倍になるから消費者にとってお得感があり、スタバにしてみれば増えた容量の原価は人件費や家賃に比べるときわめて低いので、両者にとってwin-winの関係となる。
たしかに、スタバにしてみればグランデを注文する消費者は上客であるが、はたして消費者は、容量が2倍になったからといって100円を余計に払うものでしょうか?
本書でも述べているように、コーヒーショップはコーヒーそのものと飲む場所を提供するサービスである。多くの人は、コーヒー目当てにスタバに行くのではなく、憩いの場所として利用することが多い。したがって、コーヒーはなんでもいいからできるだけ安く場所を確保したいとおもうようになる。よって、大多数の消費者にとって、「スタバではスモールを買え!」が正しいではないか?
本書の中で一番ためになったのは7章である。
所得格差よりも資産格差の格差是正が難しいはなしはなるほどとおもえた。所得を要因分解すると、地位、能力、労働時間に分かれる。この3つのなかで、地位が占める割合が大きいと、同じ所得でも要求される能力や労働時間が低くなる。つまり、地位が違う人間が2人がいたとき、同じ所得を得るための能力と時間に大きな格差が生じることになる。これが、著者がいう資産格差である。もっと簡単にいうと、金持ちの子供は、生まれながらにして土地、株式などの資産をもっているので、少しの労力だけで大きな収益を得られるわけである。