電子書籍
プレートテクトニクスと山
2021/04/21 06:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
山のできる成因として
断層運動
造山運動(付加体の形成や大陸の衝突)
火山活動
風化や侵食
などが挙げられているがそれらが全てプレートテクトニクスを原動力にしているということをわかりやすく説明されておりよかった
電子書籍
プレートテクトニクスを分かり易く
2019/09/23 11:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
ありふれた存在である「山」を切り口にしてプレートテクトニクスを分かり易く解説している。
同じ作者が書いた「川」や「海」の本も読んでみたが、この本が一番中身が濃いような気がする。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
山は一体どのようにして作り上げられていくのか。地学は好きでしたが、この本読んだらかなり詳しくなれると思います。
投稿元:
レビューを見る
最新の地球科学をプレートテクトニクスとプルームテクトニクスといった最新の学説を交えながら、しかもわかりやすく楽しめる。
地球科学入門の良書といえる。
投稿元:
レビューを見る
「山はどうしてできるのか」・・・言われてみれば何でだろう? まぁ、今や中学生くらいでも知っている「プレートテクトニクス」によって、プレート同士がぶつかり合った結果ではあるんですが、この本では、それをもう少し深く掘り下げて、というか地球の深いところで起こっている「プルームテクトニクス」って説で説明してます(この言葉も最近はチラホラ聞きますが)。 他に、プレートテクトニクス以前にどんな説が唱えられていたか?なんてのも書かれていて、前半は結構面白かった。
後半は山の形成過程や日本に当てはめた具体例についての話ですが、少々羅列気味で読むスピードも失速。 拙者が地理苦手なのもあるかもしれないけど、地名であれこれ説明されてるところでは、言ってることを地図上で追っていこうって気が起きない・・・ 地名をたくさん用いるなら、載せてる図に地名を書き入れてくれると有り難いんだが・・・
「山が何故あるのか?」という疑問に、「そこに山があるからだ」なんて答えになってない答えを言って満足するんじゃなく、知的好奇心を追い求めた結果の一冊と言っていいんじゃないでしょうか。
投稿元:
レビューを見る
歯ごたえがある読み物。でも図版や構成、文章など細かく工夫があって読みやすい。地球について知ろうとする人の欲求はすごい。山もまた地球の構造のひとつにすぎないので、山に登る趣味がまったくなくても、物理が全然ダメでも、地球に興味があるなら楽しめる。
投稿元:
レビューを見る
この本は「山」を題材にしているが,この本を読めば地球科学の基本が理解できるように仕上がっている.読み物としても,地球科学や海洋科学の入門書としても最適であろう.
それにしても本書を読んで実感したことは,「山」と一口に言ってもかくも多様な成因があるのか,ということである.私は地球科学を専門に勉強してきたが,あらためて,「山」の多様性に気づかされた.そして,「山」を理解できれば地球科学を理解できることにも気づかされた.
「山」と言えば,富士山に代表される火山を思い浮かべるのが日本人だろう.しかし,それだけではない,プレート同士の衝突によってできる「山」や密度の低い岩体が浮かび上がってできる「山」,生物がつくる「山」など,様々な山の成因がある.
本書ではそれぞれの成因ごとに「山」のでき方を解説している.そして,それぞれの章が連動しながら,全体として地球の活動が理解できるように編まれている.それは「章立て」に顕著に表れている.この本の章は,一章,二章ではなく,「準備運動」からはじまり,「一合目」「二合目」と進んでいき,最後に「十合目」に達する.まるで山登りのように「山」を理解できるのだ.そして,実は「あとがき」にすらもう一つの「山」の成因に言及しており「山」尽くしの一冊になっている.
さらに特筆すべきことがある.本書では,単に「山」の成因や地球の活動を解説しているのではなく,プレートテクトニクスをはじめとした理論が生まれた背景や研究史も披露している.また,随所に藤岡先生らしいうんちくが挟み込まれており,読んでいて楽しい.
私は藤岡先生と10年ほど前から日本海溝での調査航海などでお世話になっている.本書にも登場する蛇紋岩でできた早池峰山には一緒に登りもしたので,そのときの様子が頭に浮かび,個人的にもさらに楽しい一冊であった.
藤岡先生のこれまでの著作には,(たぶん)すべて目を通しているつもりだが,その中でも本書が最も良いと思う.
本書の図版(線画)はすべて新しく描き起こされているようで,きれいで統一感もある.もう少し図の説明が詳しく書かれていると,より一層わかりやすくなるのだろう.
次回作のためにさらにリクエストしておくと,ぜひ,藤岡先生の口調そのままの本を読んでみたいと思う.「ドヒャー」とか「So what?」とかを文字で見てみたい.まあ,これは個人的な欲求である.
投稿元:
レビューを見る
Google Earthを見ながら読むと最高!昔、プレートをホットミルクの上のタンパク質の膜にたとえた本があったけど、改めてなるほどなと感じた。私達は膜の上で暮らしている。
投稿元:
レビューを見る
突然、この山はこの岩からできていて・・・と語り始めるわけじゃなく、近い視点、遠い視点から、地球科学の歴史も掘り下げつつプレートテクトニクスとプルームテクトニクスを丁寧に説明し、地球に山ができたわけを解説する。後半は素人にはちょっと難しいけれど、良い本。
投稿元:
レビューを見る
非公式正誤表あります (登録 1 件):
http://public-errata.appspot.com/errata/book/978-4-06-257756-4/
投稿元:
レビューを見る
「山はどうしてできるか?」という縦筋に沿って地球科学分野の幅広い分野を見通せるように書いた、意欲的な地球科学入門書。
複数の学問分野の集合体である地球科学の入門書・一般書は、ともすれば著者の専門分野が強く出過ぎたり、そうでなくても本の中で「この章はあの分野で、あの章はこの分野」という本の中でのザラツキが出がち。この本はそういう欠点が極めて少なく、極めて読みやすい。
最新の地形形成理論だけでなく、今は使われない古い理論も紹介するのもこの本の特徴。「古い理論」も特定の地域だけであれば地形形成の説明には十分使えたこと、だからこそ地球規模での視野を持たないと正しい学説を得ることができないことをうまく解説してくれる。現実問題として、10年ほど前の地学入門書は最新理論のプルームテクトニクスを「そういう説もある」的にしか扱わないし、図書館に眠っている地学一般書や各地域の地質を解説した専門書には地向斜理論に基づいた記述もある。それらを包含的に理解させてくれる秀逸な入門書。
「山がどうできる」に関係しない専門用語や分野はバッサリ省いているので内容としては決して難しくないが、最新の考え方とその背景を丁寧に理解させる一冊。本著の内容をきっちり理解すれば、昔(10年程度前以前)に地学をやった程度の人間なら十分やっつけられる。「憎いあんちくしょうが元地学屋」みたいな人には、即座に一読を勧めたい一冊。
投稿元:
レビューを見る
プレートテクトニクスに行き着く前の理論には,水成論,火成論,一斉説があり,そのご,地球収縮説や地向斜造山運動論などと呼ばれるものがあったなんて,初耳。
現代の〈行き着いた理論〉だけではなく,歴史をさかのぼりながら,山を登るようにして,「山はどうしてできるのか」を説明してくれる辺りの編集は,なかなかです。読んでいて楽しいです。
9合目には「日本の山のなりたち」がまとめられているし,10合目には,もう一度,本書のまとめがあります。
最後に,君が代にある「さざれ石」をわざわざ出してきた意味は,わからなくもないけど,「だから日本の歌にふさわしい」というのは,本書にとっては蛇足でしかない。
投稿元:
レビューを見る
この本を読んだ理由は二つ。
ウエゲナーの評伝劇の資料として。もう一つは、山登りの楽しみのため。プレートテクニクスのとても分かりやすい解説。ウエゲナーについての新事実もわかった!
投稿元:
レビューを見る
プレートテクトニクスは知ってたけど、スーパープルームは初耳。動かないと思っていた山が(地質学的な時間感覚では)がんがん動いているのと同じように、学説もどんどん進化しているんだな。大陸移動説から100年、プレートテクトニクスから50年。次の50年ではどんな山が動くのだろう。愉しみだ。
投稿元:
レビューを見る
プレートテクトニクスの平易な説明を含むマクロな観点と、山を構成する岩石というミクロな観点を程よく取り混ぜて、山ができる仕組みが解説されている。
それにしても、今では常識となっているマントル対流や大陸移動説が確立してきたのが、ほんの半世紀前だということには驚かされる。逆に言えば、これらは歴史的に見れば最先端の知見ということになる。同じ科学の世界でも、量子物理学などは最先端は専門家以外にはとても分かりにくいが、地球物理学は、それらに比べるとはるかに理解しやすい。それだけ、地球物理学の研究が遅れているとか、観察・実験が難しいということかもしれないが、いずれにせよ、素人でも十分楽しめる分野であることは間違いない。