投稿元:
レビューを見る
ネットゲーム依存症から抜け出すには、リアルな恋愛をすると良いらしいのだが、不思議なことにネットゲーマー同士がオフ会で恋愛に発展することもあると書いてある。そうするとこの病気の二人は抜け出せるのか、抜け出せないのかそれについては、詳細の説明がない。だた、説明がなくても状況はなんとなく分かる。二人で横に並び無言でゲームをする日々が続くのだろう。
投稿元:
レビューを見る
ネットをする時間が増えた事もあって、自分の将来が書かれているかもしれないと感じ、購入しました。内容は、主にネットのオンラインゲームにはまり、現実生活を疎かにしてきた人に対して、著者がインタビューするという形式です。ネットに没頭する人は、いかにもオタクっぽい(服装に気をつかわない、太り気味など)のかと思ってましたが、読んでるうちに、図式が逆なのかなと思い始めました。普通の人がネットに没頭する↪︎生活が疎かになっていくのだと。現実生活からの一時的な逃避で済むのならネットは害ではないですが、それが逆転してしまうとなると、害だと言わざるを得なく、誰でも環境次第で陥ってしまう問題なのだなと感じました。
投稿元:
レビューを見る
単にマニアやオタクの域を越えて、依存症。
依存のために自分や周囲を巻き込んで真っ当な生活を壊してしまう。
廃人と予備軍にははっきりとした違いがあるが、予備軍は容易に廃人になりうる。
たまたまバーチャルな世界に生き甲斐や死に甲斐を見出すタイプの人間が一定数いて、傾向としては家族の問題や学習障害と相関傾向が見られる。因果かどうかはわからない。
子供にはやってほしくないという共通した意見も印象深い。
人生に対して冷笑的、ネタ的にコンテンツを消費していくうちに自分の人生もネタ的に消費していく、
というふわっとしたオタクについても今後考えてみたい。
投稿元:
レビューを見る
ネットゲームに膨大な時間を費やしてバーチャルの世界に生きる者、「ネトゲ廃人」
中国や韓国では、広範囲にわたって大都市のネットカフェで死亡が確認されている。
そんな、リアル(現実)の生活を犠牲にしてまで、ゲームの仮想世界に埋没するネット廃人へを取材すべく、北海道から九州まで著者がゲーム中毒者の実態に迫る。
一体何がそんなに彼らを魅了するのだろうかと、通常であれば考えるかもしれない。
けれど、私も高校2年から大学2年までどっぷりネットゲームにハマった経験があるから、随分身近なこととして読みました。
時間があって、現実に満足できていない人がいたら、ネットゲームにハマるのなんてあっという間です。
終わりがなく、時間をかければかける程強くなれるゲームは、時間をかける程に抜け出せなくなる。
私が抜け出せたのは、単に運がよかったから。家の事情で一人暮らしをすることになり物理的に離れられたことが一番大きかった。
本書に登場する人たちも、ふとしたことから現実の世界に戻った人もいれば、今もネトゲの世界をベースに生きている人もいる。
私も含め共通しているのは皆、異口同音に「自分が親だったら、子どもには、やらせない」と言っているところ。
それからもう1つ同意したのが、「自他の境界のなさ」
ネトゲの世界は人との距離感も独特。それに慣れてしまうと、動物の本能として備わっている警戒心も欠如してしまうかのよう。
今のゲームは映像が美しいからか、ネトゲの世界だけで満足してしまうことは容易かもしれない。なんせ、少ない体力でも大冒険ができて、ヒーローになれるネトゲは魅力的だ。自分も何もかも放り出してネトゲの世界に入り浸りたいと思うことが未だにある。けれど、踏みとどまって、リアルの世界で奮闘している。
リアルの世界の方が難易度は高いけど、楽しいことはいくらでも自分で作り出せるし、何より経験だったり、お金だったり、実績だったり、手元に残るものが多いことが嬉しい。
投稿元:
レビューを見る
少し前だが、未成年がネットゲームのアイテム欲しさに多額の課金を
していることが問題になった。本書はそれが問題化する以前の作品
なので課金問題には触れていないが、その前兆のようなものは感じ
とれる。
本書で著者のインタビューに答えている元ゲーマーや現ゲーマー
も、ゲームを始めたのはほんの暇つぶし等の軽い気持ちだった。
それが寝食も忘れさせるものになるのに、時間はかからなかった。
ゲームにかける時間が長ければ長いほど、ゲーム内でのレベルは
あがる。それに、数人のグループで敵に対するゲームでは自分が
抜けてしまっては仲間に迷惑がかかる。
悪循環である。ゲームに割く時間が増える一方で、それ以外の
ことはすべて犠牲になる。子育てさえもだ。確か、ゲームに夢中に
なった母親が子供を死なせたなんて事件もあったな。
IT産業が国策だった韓国は、インターネット先進国。その韓国での
ゲーム中毒者の救済方法が紹介されているのが興味深い。
ただ、ゲーマーたちの悲惨な話を「これでもかっ」って盛り込むより、
ゲーム製作会社へも取材した方が良かったのではないか。
読了後に「ゲームは怖い」との印象を受けるかもしれないが、なにも
ゲームに限ったことじゃないんだよね。インターネットそのものの
中毒だってあるんだし、携帯電話ばかりを気にしているのも中毒
かもね。
こっちの線で踏みとどまるか。線を踏み越えてあちらの世界に
行ってしまうかは紙一重だと思う。
ゲームも、ネットも、否定的な部分ばかりではないもの。そこで
出会ったり、教えてもらったりすることも多くあるのだからさ。
投稿元:
レビューを見る
敵を倒すと、みんなに自慢できる。何百万というゲーム通貨も入る。これで鎧が買える。剣が買えると、装備品の獲得に命を懸けるようになる。そうなると現実の洋服なんて、どうでもよくなる。出不精になって外にも出ないから、化粧品もいらなくなる。ネットゲームをやり過ぎると物欲がなくなるんですね。(p.26)
高校三年間、ある意味で純粋にゲームに時間をかけた。今振り返って、どう思っているかを彼に尋ねた。
「時間をかけた分、後悔しています。ネットゲームに割いた時間に、もしアルバイトでもしていれば、お金を稼げただろうし。高校で何か部活をやっていれば、それなりの体験になったと思います。リアルの思い出がないですから。専門学校に入って一番困ったのは、『高校時代、何やっていた?』と聞かれることですね。『ネットゲームです』とは、胸を張って言いづらいんですよ」(p.120)
投稿元:
レビューを見る
ネットゲームにハマり、日常生活にも支障が出てしまった人たちからの話を中心にまとめたノンフィクション。
7〜8年前の文庫だが、今も同じように廃人になっている人がいるんだろうなぁ。
投稿元:
レビューを見る
「ネトゲ依存症」をテーマにしたものだから仕方ないのかもしれないが、ゲームの悪い側面ばかりに焦点が当てられていたように思う。
近年はもう少しゲームの「良さ」が認められるようになって来たのではないかと感じる。
時代の移り変わりによって人々の捉え方も変わのだということを感じさせてくれた一冊。