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投稿者:おいな - この投稿者のレビュー一覧を見る
話に出てくる女の子達に会ったことがあるような、親近感を覚えます。連作短編集好きにはたまりません。高校生に戻ったような気持ちになります。最後の朱里ちゃんにほっとできます。
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
中高一貫のお嬢様学校。その高1の生徒たちを描いた三話。7年後、大学卒業を控えた一話からなる。柚木氏自身、女子高育ちであり、立教に進んだから、女の園を見つめる目は鋭い。今の女子高生の日常がリアルに感じられて興味深い一冊である。氏の周りがそうなのか、意外に真面目な高校生が多いのだと妙に感心させられた点も。デビュー作、いわば柚木氏の始発だが、矢張り文才に見るべきところがある。いずれ直木賞の人だろう。
着眼点が細かいです
2015/08/10 13:39
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
文春文庫の青春小説フェアで購入しました。
柚木麻子さんの小説は初めて読みましたが、着眼点の細かさに驚きました。女子高生活の中で生じる人間関係や、そこから抜け出そうともがく様が細やかに描かれていて短編集とは思えない完成度でした。また、要所要所で出てくる固有名詞が物語にアクセントをつけています。なぜ「みかん」ではなく「甘夏」なのか、など読めばすとんと腑に落ちます。
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投稿者:もも - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても苦しい本だ。読み進むほどに苦しさが募る。女の友情、嫉妬、裏切り、いじめ、著者はこれでもか、これでもかと、登場人物達に苦しい展開を強いる。読んでて辛くなるほどだ。それでも読み進めてしまうのは、こんな気持ち
自分もなったことがある、とどこかで共感できるからだと思う。連作短編だが、どの話しもこの続きが読みたいと思わせる内容である。
描写がリアルだと思いました。
2015/08/23 17:00
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投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の描く女の子は、とてもリアルだと思います。登場人物の思いや感情が、より鮮明に明らかにされているように感じられました。
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
お嬢様学校だから?女子高だから?
大人になったらどうでもよくなると思わなくもないけど。
高校生年代は、自分の周りがすべてかもしれないしね。
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【プロテスタント系女子高の入学式。内部進学の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマン。風変わりな彼女が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、希代子にある変化が。繊細な描写が各紙誌で絶賛されたオール讀物新人賞受賞作含む四篇。 】
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とある私立の女子校が舞台の連作短篇集。
「自分は人とは違う」「変わりたい」誰もが持つ優越感や劣等感から生まれる嫉妬心。周りからどう思われているか気にしすぎて、いつの間にか人に合わせることが普通になってしまったり。そう言った感情がとってもリアルにかかれていました。
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私立の女子校を舞台にした、女子高生たちの物語。
収録されているのは同じ学校のクラスメイト達がそれぞれ主人公となる4編の連作。
わたしは女子校でもなければプロテスタント系の学校でもなかったけれど、独特の階級社会をなつかしく、そして苦々しく思いながら読んだ。
背伸びしたい思い。
居心地の悪さ。
戸惑い。
イライラ。
不安。
高校時代ってキラキラしたものであるかのように描写されがちで、そんな理想というか憧れと実際の自分の高校時代とのギャップに打ちのめされることが多くて、これまで高校生が題材となっている小説は敬遠していたのだけれど、この作品はなんというか、せつないけど、いとおしい、そんな想いを抱かせてくれた。
いいとか悪いとかではなく、自分の高校生活を肯定させてくれた一冊。
自分のなかで、高校生活が「思い出」になっていることを再確認。
いやなことばかりでも、いつか必ず浄化させることができるという自信を与えてくれた本。
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初めは「ちょっと浅い?!」と思ったが、主人公が次々に変わって、物語が多面的になるにつれ良くなってきた。
ただ、メインの朱里があまり魅力的でないのが残念。高校生のうちは仕方ないとしても、大学4年になっても、いまだに父親の威光に頼っている自分に気付いていないとは…。
漫研の保田さんや杉ちゃんが好きだ。
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わりと面白かったのだけれど、共感はできなかった。
私もこの学校の舞台のような女子校出身で、朱里タイプだからかもしれない。
作者は「朱里はいやな子」と語っていて、作中でもKYでイヤな女の子、という立ち位置を与えられているけど、彼女はそんなに悪い子?と思ってしまう。
ほかの登場人物から煙たがられたり、罰としていじめの対象になるというのが理解できない。
作者は観察眼が鋭く、女の子の複雑な感情を上手に文章にする才能があるけれど、ようやくあのドロドロした世界からおさらばできた身にはあまり見たくないものです。「あるある~」と面白く読める幸せな人がうらやましい。
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ざ、青春
自分が思った通りにはいかない、と。
その思いがとても強く残っているこの年代には、とても儚く思う。
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世田谷にあるお嬢様女子高を舞台にした連作短編集。
『フォゲットミー、ノットブルー』
ごく普通の女子高生希代子が主人公。
有名カメラマンを父に持つ、一風変わった外部進学生の朱里と友人になるが、微妙なすれ違いから朱里がクラスメイトからいじめられるように先導していく。
朱里も嫌な子で、こういう子がいたら確かに面倒だろうなあと思う。
希代子の行動は何もここまで、とは思うけれど、
結局朱里に振り向いて欲しかったんだな、と思えば、その感情も理解できて、切ない。
ハッピーエンドではなく、希代子は成功しても幸せが訪れても、常に過去の傷を背負っていくことになるのだろうなと思うけれど、いつかこの経験を乗り越えて欲しいと思う。
『甘夏』
ダサい自分から脱皮するために市民プールでアルバイトを始めた奈津子の夏休み。
なんだか出てくる人物たちみんな嫌なタイプで読んでて微妙だった。
奈津子が自分と他者との関わりあい方について見詰め合う終わり方はよかったと思うものの、平凡。
『ふたりでいるのに無言で読書』
大学生の彼氏に振られた美人の恭子が、暇つぶしに訪れた図書館でクラスメイトのオタクな早智子と親しくなっていくお話。
なんとなく、恋愛小説を読んでいるような気分になった。
もちろん百合ではないけど。
友達が自分より他の子と仲良くしていて嫉妬するとか、ああわかるなあと懐かしさと痛みが襲ってくる。
学校が始まり、小さなきっかけからふたりの心が離れていくところが切ない。
この話が一番よかった。
ふたりの心の動きも風景の描写もいい。
属しているグループや親しい友人の価値で自分の価値が決まると思ってしまう人は、特に思春期では少なくない気がする。
そう思わない人の方が少ないか。
クラス内の非情なヒエラルキーもよくわかる。
なんだか切ない。
『オイスターベイビー』
美大の四年生になった朱里のお話。
就職活動に血眼になる友人達を冷ややかな目で見つつ、
自分自身はカメラマンの父と共同の個展を開くことになり、カメラマンになることを当然の未来だと思っている。
そんな朱里が友人、恋人との関わりの中で現実を見つめていくお話。
朱里は嫌な子だけど、こういう自意識の塊である人は少なくない。
いや誰しもがこういう面を持っているだろう。
その欠点を指摘してくれた友達というのは、ありがたいものであるし、また変わろうと決意した朱里はベタだけどよかったなあと思う。
誰しも傷ついて、傷つけてきてきた過去を持っている。
大人になればいかに愚かだったかわかるけれど、そのときはいっぱいいっぱいだから、最善の選択だったんだろうと納得するしかない。
でもその後悔に取り返しはつかないから、次は間違えないように、変わっていくことが必要なのでしょう。
ちょっと切ないけど、じんわり染みる物語です。
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女子高に通う女の子たちをそれぞれの章で物語っていく短編集。
爽やかとかそんなんじゃ全然なくて、スクールカーストとか前面にでてて、読んでいると若干胃がキリキリしてくるかんじ。
それでも上質な物語と感じるし、前のめりで読んじゃうカンジ。
この著者のほかの作品も読んでみたいと思う。
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面白かった。この人の作品、もっと読んでみたい。
俺って、女のダークサイドを描いた作品好きみたい。自己分析するに、それを「潔さ」が心地いいと感じる人間なんだろーなぁ。
「嘆きの美女」の奥沢エイジがこっちにも出てきているのね(こっちの方が先か)。