怒りの藤井聡、哀しみの中野剛志による日本経済と官僚の凋落の謎解き
2020/07/30 16:22
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投稿者:歯職人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
橋本行革、小泉改革、竹中構造改革、民主党政権、日本はどこで間違えたのか、一時は「世界第2の経済大国」と呼ばれた日本の経済的凋落の軌跡を、2012年時点で背景となった文化、政治思想を視野に入れて論じた一冊です。
2020年7月時点で読み返すと、藤井聡氏と中野剛志氏が2019年の消費増税、2020年のコロナ禍に果敢に発言を続けた学問への姿勢と生き方に納得できる。
反グローバリズム、反緊縮財政、MMT理論普及の先導者として両氏を知る上で、過去の言説を知るための一冊として貴重である。出版時点は、中野剛志氏が経済産業省から京都大学教員に派遣され2年間の期限終了時にあたる。
是非お読みいただきたい一冊です。
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投稿者:小林 - この投稿者のレビュー一覧を見る
天気予報ははずれても自然の原理が崩れたことにはならないが、経済政策は誤ると社会に甚大な被害を与える。専門家はご存知かしら。
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政治に関する話はいいとして…
最初のうちはいいのだが、途中から橋下批判、それもtwitterで悪口書かれたとかいう話が何度も…
そして橋下大阪市長の周囲の学者批判とか。この人たちの思想からすると批判の対象になるんだろうけど、なんせ橋下批判がしつこいので、坊主憎けりゃ袈裟までという感じがする。
橋下批判も、政治思想、政策に対することではなく、悪口書かれて恨んでるだけに思える。
因みに僕は橋下市長派ではありませんし、確かにあの人はtwitterで自分を批判した人に対して、連続して批判返しtweetしてるのを見て気分が良くない(というかあっちもしつこい)ですが、それにしてもこの本の橋下批判は読んでて気持ち悪かった。
あと、売国奴でBKDとか…寒い
それ以外の政治に関するお話とかは、読んで勉強になった。
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中野「マクロ(経済学、その他産業政策など)で物事を判断するには「見」の判断ではなく、「観」の目がないといけない。ちょっと引いて全体を見ないといけない。かつての経団連の人たち、例えば石坂泰三や土光俊夫なら、たとえ自分の会社が損をすることがあっても一歩引いて全体のために発言するような度量があったのではないか。そんなエリート経営者がいたと思うんです。
ところが今は、「見」の目で持って自分の会社と自分の利益のことばかり考えている。今の瞬間、株価を上げるにはどうすればいいか、終身雇用を辞めて非正規雇用の派遣労働を増やせばもっと楽になる。法人税を下げればもっと負担が減る。そんなことばかり考えている。日本経済のためと言いながら自分の都合しか考えていない。とてもエリート経営者・財界人とは言えません。」
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閉塞感の打破といって、橋下維新に期待している。彼のいう「船中八策」は、この20年間、机上空論しか知らない学者がつくってきた安っぽい物語。80年代から世界をおかしくしてきた新自由主義の、30年も流行遅れの物語を「維新」と名づけて持ち出したにすぎない、との著者(中野)の指摘に耳を傾けるべきだ。
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自分がいかに無知であるかを痛感させられた
政治、経済、パラダイム、柔軟性と時代を見据える視野の広さを養うことで一個人として恥じぬ生き方をしていきたい
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対談本にしては綺麗にまとめられた良書!!
誰もが社会に対して薄々感じている違和感の正体がわかりやすく解き明かされる内容である。
多方面の知識、視野をいかした話題のようだが、述べていることは実は当たり前で尤もなことばかりである。
また対談を通して、著者陣の志や姿勢、そして人としての魂を感じ取れるのも読みどころ^^
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痛快!
破滅論に秘められた、物事を達観し、本質を見抜くという思考回路。
この国の政治、経済、社会に危機をもたらす、構造改革、デフレ下の、大増税、自由貿易至上主義、ポピュリズム・・・
その根本にある日本の病理が透けてみせる。
ヨーロッパの大学で学んだお二人の痛快な対談でした。
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決めるのが政治でなく、議論するのが政治。なるほどと思う。
フレーズで洗脳し闇雲に決めることに、違和感を覚えた。その理由も、そこにある気がした。
しかし、しょーもない議論に時間を使うのは勘弁願いたい!