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汕子がかわいい。WHの時よりもかわいい感じになった気がする。表紙の目とか、かわゆい。
それほど読み返しているわけでもないのに、泰麒のひとり思い、悩む心は、心のどこかに強く残っていて、最後まで読み通さないと解放されない。これだけ苦労して、悩んで、それでまた、戻るんだよなぁ。長く生きるのだから、ほんの一時のことになるかもしれないけれど、先に幸せがいっぱいありますようにと願わずにはいられない。
景麒は何とも、先を思うと切ないなぁと思う。陽子に会った時にはまた堅かった頃に戻っていたよね。それとも麒麟同士だから気安い感じが強く出ていたのかしら。天は王を選ぶけれど、完璧なんてないのだよなぁ。
尚隆さんは、悪役楽しみ過ぎである。
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これも新潮文庫かで再読。結局、既刊をすべて読み返してしまった。そもそもの始まりがホラーで始まり、先に悲劇があると描かれてしまっている以上、暗い話になるのが見えているのと、不器用な主要登場人物たちばかりで、泰の話はじれったさが残るのは相変わらずではあるが、面白い。
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『魔性の子』の前日譚に当たる物語。『魔性の子』とは一転、穏やかで心和む場面の多い1冊。
一国の王を選ぶ、重大な使命を持って生まれてきた麒麟の子・泰麒。しかし蝕で異なる世界に流されて育った泰麒には、麒麟ならば自然と身につけられるはずのことができない。
悩んで悩んで悩みぬく幼い麒麟の冒険。その芯の強さに心打たれる。
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10/03/2012 読了。
泰麒が、高里がかわいい!
『魔性の子』を読んだ直後にこの巻を読んだので、
ものすごく楽しめた・・・というか、
神隠しの間の話をこうやって読めるとは・・・、と嬉しい。
泰麒が蓬莱から還ってきて、
戸惑いつつも、すんなり納得しているあたりや
馴染んでいくことが、
後々の高里のことを知っていると、
なんだか切なくて。
巻が増えることに、十二国記という世界の
断片がどんどん見えてくるので、本当に面白いですね。
次は来年の1月に発売で・・・待ち遠しすぎる!!
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ざっくり言うと、前作『月の影 影の海』同様、蓬莱で育った胎果である主人公が十二国の世界へ帰ってきてあれこれ奮闘するというストーリー。
これだけを見ると、同じ設定かよ!とツッコミたくなりますが決定的に違う点が一つ。前作の中嶋陽子が慶国の王であるのに対し、高里要は戴国の麒麟であるという点。
前作は王(そしてそこに暮らす民たち)から見た世界の成り立ちや仕組みが描かれていました。そして本作では麒麟から見た世界が描かれています。
麒麟がどのように誕生し、育ち、そして王を選ぶのか。
王の視点だけではなく、麒麟の視点にふれることでこのシリーズの面白さが一気に深みを増します。本作までは既刊順を飛ばさずにぜひ読んでいただきたい!
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新装版を購入したので再読です。
ハラハラドキドキするところと、
ほんわか、ほっとするところと、
交互に訪れて、ぐんぐん読み進めることができます。
饕餮と対峙するところは
動きらしい動きというものはほとんどないのに
本当にスリリングです。
王を選ぶ際の、泰麒の心の痛みに
こちらもつらく、かなしく、どうしようもない思いにとらわれます。
いやー、面白いです。
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先に有線放送のアニメで事の顛末を見てしまったため、読者の不安を煽る泰麒の心理描写を充分に楽しめず、泰麒が苦悩する過程もけっこう陰鬱としていてしんどかったため、読み進めるのに時間と根気を要した。
十二国では麒麟がそもそも天意の体現者であるはずだが、泰麒はその自覚・自信をなかなか持てない。その背景に説得力があってぐうの音も出せない。
あまり関係ないが、蓬山での泰麒の日々が芥川の『六の宮の姫君』に、あの場面は中島敦の『山月記』に微かに重なった。
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前作が虚海の外の人間から見た十二国だったのですが、今回は麒麟から見た十二国の物語です。
どの世界にも馴染む事が出来ず、自分に自信の持てず、孤独と煩悶に苛まれる泰麒が、様々な出会いを経て、成長し、自分の居場所を獲得するまでの物語です。
このラストがどうして「魔性の子」につながるんだ〜〜!?
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いうまでもなく最高です。
ただ、この話はまだまだこれからが問題になってきますからこれからにとっても楽しみです。
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十二国記・第二弾、陽子と同じ還り人ですが、今度は男の子?が主役になります。
エピソード0・『魔性の子』の狭間を埋める物語の一つでしょうか、
高里が"神隠し"にあっていたとされる時期の前半部になるのかな。
で、この物語を経て、シリーズ通しての麒麟に対する設定が、
なんとな~く見えてきたようにも思えました、、ふむ。
日本では漠然としたままに浮いた存在であった高里ですが、
ある時、隙間の"手"に誘われて、蓬山に還ってくることになります。
そんな高里の本性は"人間"ではなく"麒麟"、
そう、王を選び国造りの象徴となる役割を担う、麒麟です。
であってもどこか浮いた存在であるのは、変わらずに。
還り人であるが故に普通の麒麟とは違っている点も、それを手伝っているのでしょうか。
それが故にか、終盤の王を選ぶくだりはここでも、心地よいカタルシスでした。
"離れたくない"、その思いを具現化するに全ての壁を取り払って、
王と麒麟のつながりはそこまで純粋になれるのかと。
個人的には陽子と同年代であるかどうかも、気になるところ。
時系列的には、陽子が帰ってきた時よりも前のハズですが、、さて。
なお、再び還ってからの物語は未だ語られずに、新作に期待中だったりします。
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エピソード0「魔性の子」の泰麒の話。
その「神隠し」にあっていた10歳の頃の。
魔性の子から読んだので、なにがなんだか全く!!!だったのが、風の海~を読んで納得つながった。
魔性の子を読んでいた時点では、とにかく怖いと言うか・・・イミフだった汕子のこととか。が、わかって。
で、陽子と会う前の景麒も出てくるので、少し十二国の世界が分かり始めてくる感じ
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正直であるが故に、罪なきことを問われ、謝れなかった少年は,三方を塀・蔵・軒先に囲まれ、雪舞う中庭で途方に暮れる.手・足の感覚が薄れゆく中、蔵と塀の間30cmほどの空間から暖かい風とともに、白い腕から先だけがぬっと現れゆっくり少年を誘う。
エピソード0の「魔性の子」にとってのプロローグ。十二国記としては、麒麟の役目、世界観の中での位置づけをベースに、少年の故国喪失感、苦悩と葛藤を描きながら、個の選択へと至る思い、そこから成長へ向かうところを微に入り細に入り織り上げている作品。
登場人物では驍宋・李斎・延麒・延・景麒・廉麟と「黄昏の岸・暁の天」へと繋がる壮大な序章。
それにしても景麒のツンっぷりが激しすぎる。
個人的には、他の作品が良すぎて、おざなりになっていたところがあるものの再び呼んで「風の海・迷宮の岸」もやっぱり最高です。
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いやあ、実に面白い。この話の後日談となる『魔性の子』を先に読んでいるので、これがあれに繋がるのかという面白味もありますし、キャラクターの新たな一面新たな魅力も見られ、そこも面白かったです。
いきなり異世界に連れて来られ、王を選ぶ麒麟であると告げられることに対する驚きと、自分に課せられた責任の重さへの畏れ、そして周りの期待に応えられないもどかしさ。そのような感情がじっくりと描かれて感情移入しやすいです。でもそれは彼自身への感情移入だけでなく、彼を愛しく思う周りの人々への感情移入に繋がるのですが。がんばれと応援しながら読んでいました。
後日譚の『魔性の子』の展開が展開なため、終わり方が気になっていましたが、ここでは未来に向けての大団円。読後感もよかったです。
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人の子として育った麒麟が蓬山に戻ってきた。人の子としては十年の積み重ねがあるが麒麟としては白紙赤ん坊と同じ。本来の育ち方をしなかった分精神的にも肉体的にもひ弱に見える泰麒が元の世界に少しずつ馴染んでいく様が愛おしい。蓬莱での十年をその身に持ったまま彼はどんな麒麟になっていくのだろうか
なんだかず~~っとこの世界にのめり込んで読み進めてしまいました。それぞれの場面でそれぞれの人(女仙や武人や麒麟そして王 他)にこんなに思い入れをもてるなんて久しぶりでした。
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戴国の麒麟、泰麒が王を捜す。
一度流されて姿をくらましていたのもあり、自分のすべき仕事を理解し全うできているように思えず泰麒は悩む。
いろんな人の力を借りながら成長していく泰麒の姿は迷っていてもまっすぐ。