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衝撃的。
なんか読んだ後の爽やかな感じはあんまりなかったかな、と。
でも就活ってそういうもんなのかなとか思ったり
個人的には少女は卒業しないとかのほうが好きだったかなあ
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まるで自分も追いつめられているような重みがあったけど、一気読みだった。
後半特に、自分に言われているみたいに理香の言葉が刺さった。登場人物は自分の周りの人に置き換えられたし、特に隆良みたいな人の事を「こういう人いるし苦手だな」と思って完全に拓人目線で読んでいたから。
そして、ツイッターで選ばれた言葉ばかり見てしまって、それ以外の選ばれなかった言葉の多さまでは見ることができない自分にも気づいてしまった。
体験していない自分が言えることではないけれど、就活は嫌なものっていうイメージしか無かったし、なんで皆同じ格好しなきゃいけないんだとか色々と思っていたけれど、一を十にも百にもして自分を語らなきゃいけない面接の辛さを理解している上で、皆精一杯就活の中で自分と向き合っているんだと分かった。
これから来る就活のリアルを覗いたような気がする。
明るみに語られることのない心の内を文字にしてくれる朝井さんの小説がやっぱり好きだ。
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★第148回直木賞受賞
内容紹介「あんた、本当は私のこと笑ってるんでしょ」就活の情報交換をきっかけに集まった、拓人、光太郎、瑞月、理香、隆良。学生団体のリーダー、海外ボランティア、手作りの名刺……自分を生き抜くために必要なことは、何なのか。この世界を組み変える力は、どこから生まれ来るのか。影を宿しながら光に向いて進む、就活大学生の自意識をリアルにあぶりだす、書下ろし長編小説。
拓人の心情が良くわかる。わかりすぎてちょっと苦しくなった。
誰でも抱えてるブラックな部分。良く似た感情を抱いたことあるなって思う人はたくさんいたハズ。
救いだったのはラスト『俺は大丈夫だ』って、何かを受け入れた?ような拓人の姿。
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題名からは自分探し系orアイデンティティークライシス系の話かな?と思ったが、「何者」にもなれないという諦観をベースに、所謂意識高い系から斜に構えた総じてイタイ人たちを一掃するという結構強引な結末だったのがちょっと想像と違っていたのはいい意味での裏切りであり、登場人物に多少ステレオタイプなところはあるものの結構楽しめた。
SNSをベースとした就活という未体験の人には想像し難いテーマなので読み手を選ぶかもしれない。これに共感できるか否かで世代分けできるのかな?と思う。自分は共感できたが。
が、いくつか注文つけると、こういう群像劇は主人公目線よりも神視点か「桐嶋」のようなメリーゴーランド形式の方がいいのかな?とは思う。比喩表現が所々くどい所があって、主人公の感性とは思えない部分が散見され、読んでいて混乱した。だから存在感の薄い主人公をラストで強引に引っ張り出した感は否めない。そもそもtwitterをアドレス検索可の設定にしている人がどれだけいるのか?その点はやや非現実的に感じる。個人的には光太郎のような人間こそ裏がありそうで、その内面に興味があるのだが、まったくノー天気で無害な人間として描かれているので、「こんなの人間じゃない」と逆に不信感が残ったが。これが主人公目線の限界なのかな。
朝井リョウは「桐嶋」以来の2作目だが、かなり成長したなあという印象。が、まだまだ荒削りな部分が多く完成度が高いとは言えない。大衆小説としての直木賞という期待を前提に読むと、内容・テーマ的にガッカリする人もいるのかな?とは思う。若いんだから同世代の事しか書けないのは仕方ない部分はあるとは思うし、出版業界の事情もあるのだろうが、本作での受賞はちょっと早かったかなという印象。
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Twitterの呟きの向こうには生身の人。「何者」でもない自分。肩書きは自分を表すものか。ホントの自分を隠しても、あらわれる自意識。ホントの自分はどこかにある、いつか見つかるなんて思ったらドツボにはまる。全ては相対的なもの。対する人によって自分の出し方は変わる。本音を言うこと、隠すこと、溢れてしまった言葉はこんなにも「痛い」
就活にむかう若者が読んだらヒリヒリするだろう。私でも痛くて痛くて、救いがあって欲しいなぁと願い、夢中で読み切ってしまった。
それにしても今の就活事情はどうにかならないものか。自分を取り繕うのではなく正直に話して、縁があった就職先に勤められたらいいのに。。。不採用の嵐の中でもすくっと立っていられるタフな人が理想。言うは易くだ。
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時代にマッチした作品で、分かる分かると思いながら、読んでました。
想像力が足りないと言う言葉が、1番印象に残りました。
たしかに、SNSに何かアップされた文章があったら、その言葉通りにしか捉えられないし、それだけで判断しているのは、想像力が足りないのかな〜と、自分に。Twitterで呟いたことはないんですが、20点30点の自分でも出そうとしてると言う、ちょっと良い方な考え方に違和感を感じました。(読み間違えかな)わざわざ外に発信しなくても良いじゃん、日記にでも書いとけば良いんじゃないかな〜と。タイトルと、結末が結び付いているのは、素晴らしかったです。
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就活小説のように紹介されるけれど、本当はSNS小説?!
自分を大きく見せたり、あえて主流でない立ち位置で主流な皆さんを批評したりって事は、うん十年前の私の時代とも同じ。それにSNSがからむと、こうなるか〜という現代の(リアル)ホラーでした。
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2013/3読了。
朝井リョウ氏の直木賞受賞作品。
就活を舞台に、自己実現や理想と現実のギャップに悩み、自分の心をコントロールできなかったり本当の気持ちを表現出来ずにいることで、他人に対しても自分自身に対しても批判的になってしまったり。
身につまされるところがあります。
なりたい自分や理想像というのは、誰にでもきっとあるはず。
それを実現したり、少しでも近づくためには、客観的な評論家ではなく、やっぱり自分の感じたことを自分の言葉で発信していかないといけませんね。
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就職活動中の男女が一つの部屋に集まり意見交換や励まし合いをしてみんなで就活に励む……
しかし内面ではお互いを牽制しあいうわべだけを取り繕っている面々…
面白かったです。
受ける会社を教えなかったり受かった友達の会社名をネットでこそこそ調べたり、リアルすぎる内容にどんどん引き込まれていく作品でした。
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就活中に読まなくてよかった笑 同年代の細やかな心の動き、伏線がうまい。読むと人と語り合いたくなる一冊。
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就活する大学生を描いたお話。前半はチャラい青春群像物かと読み進めると後半は一転して心の暗部を抉る展開にヒリヒリさせられる。二人の女子が妬みや歪みを持つ男子達に浴びせる言葉が痛烈に刺さる。就活を経験した著者だからこそ内容がリアルに迫ってきた。
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怖かった……
自分の意見を簡単に言えるツールが増えたって、なんっも意味ないって思い知らされた。
ただの就活小説と思ったら、とんでもない。ラストスパートは心臓がどきどきしてえぐられて、一気に読んでしまった。
今読めて、良かった。たぶん。
いろいろ肝に銘じようと思えたし。
想像力を働かせられる人になろう。
そんな中で「水曜日の南階段はきれい」の光太郎にまた会えた嬉しさもあった!
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人の心の醜い部分が描かれていて、朝井さんはたぶん人のことをよく見ていて、人が何を考えてるかをいつも考えている人なのかなと思った。少し、自分と重なるところがある。
自分の線路を同じ目線で見ていてくれる人はもういない。結果がどうであれ、自分の力で何かを生み出すしかない。その生み出した結果でしか、人は自分を評価できないのだから。
なるほどと思った。自分の人生の過程をすべて受け入れられる時代があった。先生や親に寄り添われていた時代。しかし今はちがう。どんな形であれ、結果を残して自分の線路を突き進むしかないのだろう。
自分が「何者」であるかなんて、わかっている人はいないと思う。「何者」であるかを評価されるために結果を生んでいくことでしか、自分の線路はだれかの目に触れることはないし、その先の線路は続かないのかもしれない。
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就活真っ只中に読みました。Twitterで私も痛いことツイートしているのかなと心配になり、最近ツイート控えています。みんなといる時、私もちょっと主人公のように観察者になりたがる節があるかもしれないです。だから、共感しちゃう部分もありました。しかも、主人公が正しいように読者に思わせちゃう流れがずるかったです。単純な私は完全に観察者でした。だから、最後のリカの言葉が自分に言われているようで胸に突き刺さりました。就活何もしてない感(実際まだ、努力が足りていないと自分でな感じています。)を一生懸命やってる人の前で出すのってどうなんでしょうか。もっと、かっこ悪くなるくらい頑張りたいです。頑張らなきゃいけないです。就活中は友達の腹の内も読めなくて私は疑心暗鬼です。
人生を電車とレールにした例えが良いなと、思いました。
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〈内容〉「あんた、本当は私のこと笑ってるんでしょ」就活の情報交換をきっかけに集まった、拓人、光太郎、瑞月、理香、隆良。学生団体のリーダー、海外ボランティア、手作りの名刺……自分を生き抜くために必要なことは、何なのか。この世界を組み変える力は、どこから生まれ来るのか。影を宿しながら光に向いて進む、就活大学生の自意識をリアルにあぶりだす、書下ろし長編小説。