紙の本
記憶を写す本
2020/04/14 07:59
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投稿者:JUN - この投稿者のレビュー一覧を見る
そんなものが現実にあったとしたら
それは間違いなく
負荷に押し潰されてしまうものだけど。
年齢的に忘れることが多くなった今
やはりその能力は羨ましい
今まで[the Book]とつくものや
関連するものを多く読んできたが
今作が一番異能で不思議な世界観。
いろんな時系列が同時進行で進み
1人の人間を形作りながら読めた気がする
余談。
ジョジョは全く知らないが十分に楽しい
紙の本
乙一作品として面白い
2019/02/16 16:40
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投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジョジョ四部の番外編みたいなものを、乙一さんが書いたものです。
とはいえ、ジョジョというよりも、完全に乙一作品として楽しむ作品でした。下敷きはジョジョなのですが、乙一さんのオーラに完全に飲まれた感が。しかし、そういうこともあり、同人誌みたいな感覚よりは、一つの別の作品として大いに楽しめました。
むしろ、ジョジョのファンは、途中で違和感が溜まっていくかもしれません。あと、想像以上に、露伴先生は出てこない(笑)
本としては、とても面白かったです。さすが、伏線の張り方も美しいですし。
レクイエムな感じの章立てもかっこ良かったです。
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ジョジョ四部を舞台にした小説。
やっぱりこの箱庭感が好きだわ。乙一の書き方だからかもしれないけれど、転換はするのだけれど、動いていない感じがあっている。
雪も茨も血も、足を止めるには足らなくて、影を縛るには重たすぎるのね。
うん、中2。
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乙一すごいな!漫画で表現し切れない描写を巧く書いてる。ストーリーも面白い。おまけにスタンドとかの説明とかも書いてくれてるから、ジョジョ読んでくにあたって理解が深まった気がする。原作が漫画の小説読むのって実は初めてだから、どんなもんかな~と多少上から目線でしたが、(笑)完成度高くて読んでよかったと思える作品ですね。
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『あれを食べに行こう。きみのお気に入りの、あげたてで、穴があいてるやつだ。砂糖がまぶしてある、例のやつを』
『きっと作家というのは、糸を編みこんで絨毯を仕立てるような仕事なのだろう。文字列のながい糸によって編みこまれた図形は、単純な視覚的イメージではなく、ある種の価値観であったり、言語化できない感情だったりするのだろう』
『きみは感じたことないか、ストーリーの力を。一本のながい文字列が、大きくうねって、心をからめとり、遠くへつれていってくれるのを。』
『作家は【感情移入】で人を殺す』
『パン屋でいつものドーナツを買った。円環状の形は、哲学的だった。』
『人間を人間たらしめる特徴は言葉だ。きみにそれをあたえよう。』
『おい、知ってるか。他人の読書を中断することくらい、重い罪はないんだぞ、虹村億泰君』
『神様なんてものがいるのだとしたら、罪深い者を生かしておくはすがない。いないから、人生をかけて、自分がやるしかなかったのだ。』
『子供は今、おなかの中でこの光を見ているだろうか。目は見えなくとも、皮膚をすかしてぼんやりと赤く見える太陽を感じているだろうか。おなかの子におしえたかった。これからあなたの行くところには、いつもあの光がふりそそいでいるのだと。』
『生まれてから、これまで、おおくの人に会った。かぞえきれないほどの会話をした。ひとりですごした時間は、心の中で、おおくの言葉をつむいだ。おぼえていることに、はたして、意味があるのだろうか。死んでしまえば、すべての記憶は消えてしまう。心にうかべた感情も、どこにもたどりつくことはない。ただ消えてしまう。地面にすいこまれる水滴のように。だからあの少女は、小説を書こうとしたのだろうか。』
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2012 11/30読了。WonderGooで購入。
乙一×ジョジョ、文庫化を機についに買ってみた。
自分が一番好きな第4部の話である・・・というせいもあるにせよ、ジョジョノベライズ企画の中ではこれが一番好き(次点は上遠野)。
ラスト、結局蓮見がそういうことになるとなると、彼のお母さんの頑張りは・・・と思って切なくなったところでのあの結末で、そんな単純なものではないだろうと思いつつもああ、これで少しは、という気分になったり。
贅沢をいえばあともう少し、岸辺露伴が活躍してくれたら言うことなかった(もっとも露伴先生大活躍系の外伝は荒木さん自身がぽつぽつ書いているけども)。
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「これまでに食べたパンの数をおぼえている人間」の話。
うまいなぁ、と言うか、凄いなぁ、の一言。
乙一さんの、ジョジョへの愛情も感じられます。
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ジョジョの世界観を小説で表現している、ミステリータッチのストーリー。軽すぎない読み応え。
作者の原作へのリスペクトが感じられた。でも、漫画を読んでいないと、展開についていけないだろうなー
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ジョジョの漫画ゎなかなか読めなかった。長いし、詳しい人はとことん詳しいし‥。
でも、乙一の描くジョジョゎ分かりやすい!
ジョジョの漫画も読んでみようと思った。
普通の小説としてももちろん面白い。
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乙一と荒木飛呂彦のコラボ作品ということで、迷わず購入ゥゥ!
舞台は「ジョジョの奇妙な冒険」の第四部ッ!そう!我々はこの舞台を知っているッ!この町をここに住む人々を知っているッッ!
あらすじとしては、壊れた物を直すスタンド『クレイジーダイヤモンド』の持ち主、東方イ丈助の住む杜王町で、ある日“奇妙な”事件が発生する。その事件の第一発見者の岸辺露伴と広瀬康一が仲間と共に事件を独自に調査する。という流れ。それにしてもこの人達は本当に調査するのが大好きだね!
全体の雰囲気は乙一っぽさがにじみ出ていて読みやすくて話の内容も面白く、スタンドバトルも描写がうまく書かれていて満足でした!
ジョジョと乙一好きなら買っても確実に後悔はしないです。そうコーラを飲んだらゲップが出るっていうくらい確実じゃ!
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漫画は読んだことないけど、これはむっちゃおもしろかったよ!
漫画を読んでみる気になったけど、どうせ読まへんのやろなあ。やっぱり絵がなあ。別の人が同じ内容で書いてくれたら読むのに。冨樫さんとか、デスノートの人とか。
漢字とひらがなのバランスがよくて読みやすかったね!乙いっちゃんさすがやね。
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もともと乙一のファンであるが、ジョジョも何作かふれたことがあるため、この本に対する期待は高かった。内容はというと、少し乙一らしからぬ描写であったが、章ごとの現在、過去の場面転換の表現のうまさやスタンドを使った戦闘シーンがとてもわかりやすく書かれていて読みやすかった。ジョジョファンにも乙一ファンにもオススメの一冊である。
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2013/1/5読了。なんとなく腑に落ちない点もあるがそれはジョジョ原作自体もそうだし、進行を妨げる程ではなく、ストーリー自体は面白かった。構成も凝っているし、作者と素材の相性が良いと感じた。ただ文章表現がいまいちというか、語彙が少ないというか、その点であまり読みやすいとはいえないか。
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復讐はしてはいけない。
わかってはいる。
一応母にも聞いてみた。
「なんで復讐しちゃだめなの」
「復讐したいの」
「そういうわけじゃないけど」
「だめなものはだめなの」
なぜだめなのか、考えてみた。
もちろん、わかってはいる。
本能的に。
だからあえて考えてみようと思う。
そうでもしないと、私は復讐するため
だけに生きたこの悲しい男を
許してしまいそうになる。
(すでに相当肩入れしてしまっている
事実は認めざるを得ないが…)
復讐はまた新たな復讐を生む。負の連鎖。
それに、実際に復讐を果たしたところで、
本当にスッキリするものなのだろうか。
それも疑問だ。
なぜかって、どんな物語でも復讐者は必ず
といっていいほど最後は捕まえられてしまって
(正義のヒーローとか警察とか探偵とかに)
そんなことしても亡くなった人は戻らないとか
浮かばれないとか、説得させられて、
最悪の場合自殺に至る。
復讐者は残念ながら(?)世間が放って
おかない。
結局、復讐を完璧にこなしてふんふん
鼻歌でも歌いながらのうのうと暮らして
いる人を見たことがないから、その答え
は出ないのかもしれない。
きっと復讐っていうのは失敗するもの
なのだ。
論点がズレてきた。
復讐がだめな理由だった。
自分を貶めてしまうから、っていうのは
どうだろうか。
殺される側にも家庭があるかもしれない。
自分にとっては憎たらしい奴でも、
誰かにとっての大切な人かもしれない。
その命を奪うってことは、自分もやつと
同じになり、それだけでなく、かつての
自分と同じ人間をもう一人生み出して
しまうことになる。
あれ、結局教科書的な答えになってしまった。
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幼いころ自分を助けてくれた男の子が、
実は異母兄弟で、後に父親を殺す原因に
なるなんて。
皮肉なものですね。
蓮見が、家族的な愛情にふれることなく
ここまで育っちゃったことが悲しくて。
双葉に対する感情はきっと
激しくて混沌としたものだったんだろうな
自分でもどうしようもないくらいに。
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こんなに物語のコントラストを痛烈に感じた小説は初めて読みました。
あまりにも美しくて悲しい物語にジョジョの覚悟が挑むって感じ。
物凄くジョジョに対するオマージュが見える作品で痺れました。