サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

終わりの感覚 みんなのレビュー

2011年度ブッカー賞 受賞作品

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー68件

みんなの評価4.0

評価内訳

63 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

“The Sense of an Ending”

2016/09/17 19:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る

なんとなく装丁が好きな新潮社クレストブックスから。
ジュリアン・バーンズの、4回目の候補にしてやっと受賞した2011年のブッカー賞作品。
それだけで「ちょっと難解かな?」と思わせるけど、200ページに満たない長さと<私>による一人称ということでハードルが下がった感じがして、読んでしまった。 一文一文読み飛ばせないかすかな緊張感をはらんでいるので、中編なのに思いの外、時間がかかってしまいましたが。

<終わりの感覚>・・・それは人生の終わりの気配を感じ始めたこと、年齢を重ねていくことで過去の自分がしでかしたことを違う記憶で塗り固めてしまったことすら忘れてしまうこと。 過去の自分と今の自分は物体としては同じ人物なのだけれど、ある時点を境に中身は別になってしまうこと。 それを成長と呼べるうちはいいのかもしれないが・・・。
60歳を過ぎて仕事も引退し、現在はボランティアなどして時間をつぶしている語り手のアントニー(愛称トニー)による、若き日々(主に60年代)をとりとめもなく回想していく物語。
高校で出会った悪友たちの中でも特別な存在のエイドリアンとのこと、生意気盛りの青年未満たちが背伸びしてあえて挑発的な意見を教師たちにぶつけたり、当時はかっこいいと思ってやっていたことが実に最悪な空気を生んでいたり。 大学に進んで、付き合い始めたベロニカとの日々は結局彼女に振り回されて終わったと認識しているけど本当にそうなのか?

純文学テイストですが、<信用できない語り手>によりミステリ度が高まっています。
ある日、ベロニカの母からトニーのもとに遺品が贈与されることに。 それによってトニーが忘却の彼方に葬り去ってしまっていた・もしくは改変されてしまいこまれていた記憶が炙り出される。 深い意味のない、当時の自分がそのときの感情の赴くがままに書いた手紙がある人物の人生に大きな影響を与えることになっていたとは・・・という恐怖。
それはあたかも身近に起こるバタフライ・エフェクト。

人と人との繋がりはときに微笑ましく、プラス面で語られることが多いけどそればっかりなわけはなく。 いちいち覚えていたらこっちの気が狂うから記憶を変容させているけど、沢山の人を傷つけてきてるんだよなぁ、その分、こっちも傷ついてるけど。

トニーはインテリの割に実行力のない男性によくあるタイプで、彼の繰り事にはいちいち同情できないが、しかし形は多少違えどそういう要素は誰にでもあるので、読んでいてグサグサと突き刺さってくるものがありました。
というわけで、大変ブルーな読後感であります。(2013年11月読了)

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

ラストの重さがずしんとくる。

2015/09/04 16:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

途中までは主人公男性の愚痴の連なりにややうっとうしさを覚え、ざくざくと読み進めたのだが、後半でかなりの衝撃を受けた。といってもミステリの謎解きのようなすっきりさっぱりする驚きではなく、根源的で、ぞくっとするような驚きである。
主人公の男性が昔の執着にとらわれ、必死にコンタクトをとろうとした女性には、実は自殺した彼の友人との間にできた子どもがいた。そしてその子どもは身体障碍者だった。この子どもにまつわる事実が、主人公が昔の知り合いに接触するうちに判明するのである。その女性は、自殺した友人の遺産から贈られた金を「血の報酬」と呼んでいた。それはなぜか。その理由を知る時、どんな思いで彼女がその事実を受け止め、子どもの面倒を見てきたのかもわかる。読んでいて、ぞわーっとした。
謎めいていた彼女の行動はそこで解き明かされる。けれど、その心の底は窺い知れない。小説の末尾にあるように「すべては混沌」としている。後味は悪くないが、ずしんとした重さの残るラストだった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2013/01/16 14:47

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/01/05 23:47

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/01/11 11:06

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/01/11 13:30

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/05/10 02:53

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/01/28 13:27

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/02/05 21:05

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/02/10 20:32

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/02/10 16:39

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/03/26 13:22

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/02/17 22:57

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/02/21 17:34

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/03/06 20:37

投稿元:ブクログ

レビューを見る

63 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。