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めちゃくちゃ素敵な先生だなぁと思えた方で、土田先生の情熱や、先生という職の面白さがたっぷりと詰まった一冊です。
土田先生の実践というと語弊があるかも。
土田先生の後輩たち、若手たちも活躍していて、生徒と本気で向き合う気概を学ぶことができました。
わたしの学校もそうですが、ルールなどを叱りつけて生徒に守らせることが多く、それで生徒たちが落ち着いてこちらのやり方にしたがってくれば万々歳といったことがまかり通っています。
そのことを全て否定するわけではなく、子供の安全を守るために、習慣づけのための強制力としての一つの方法として機能している面もあります。
だけど、忘れ物を怠けというだけで解決できない生徒もいる…。そういった生徒に叱るだけのやり方で言うことを聞かせるだけでは根本的解決にならないこともある…。
この本では生徒の問題行動に先生だけじゃなくて生徒にも掘り起こさせ、互いの理解の助けとしている姿が実にホットに描かれています。
クラスメイトをなんとか立て直そうと躍起になる生徒の姿は、本気が伝わってくる。
大阪という風土の色もあるのでしょうが、先生たちの仕掛けや生徒たちへの信頼があるからこそ、というのを感じました。
荒れていていわゆる「しんどい学校」を「やりがいがある学校」と表現されていたり、言葉の端々にエネルギーが感じられる。
先生の一人として読むと、数々の困難も一つのきっかけに捉えられます。
生徒のいろいろな課題に直面しているときに、勇気をいただける。