紙の本
これは、いい!
2019/05/12 08:31
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投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
動物行動学的な見地から人間について論証していくのかな、と読み始めましたが、全然違っていて大変良かったです。著者は幼少時からかなり異端な様でしたが、先入観を持たずに、且つ常に物事を多角的に見ようとする意識に惹かれました。やはり学会というのはお堅いんですねぇ、旧套墨守っぽいというか。自身には多角的視点があまり無いので、参考にするべく肝に命じておきたいです。
著者は外国語にも関心があったという事で訳本を多くリリースしていらっしゃいますが、自身の未読本に『生物から見た世界』があったので、読んでいきたいと思います。
文字も大きく、熟語の羅列がなく、ひらがな調(話し言葉的な感じ)の文体が独特な為、あっという間に一気に読みきってしまいました。
紙の本
現代版の
2021/11/25 07:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファーブル昆虫記&シートン動物記みたい! しかし、実は上記2冊も、ちゃんと読んだことがない。このエッセイを読んだら、この2冊も読んでみたい。
紙の本
「なぜ?」から学ぶ
2017/05/14 09:57
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投稿者:にゃんこ鍋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
動物行動学者の日高先生のエッセイ。
以前、雑誌で紹介されていてずっと気になっていたので(笑)購入。
「なぜ?」からスタートし、動植物から人間までの、物の見方・考え方を優しく書かれている。読んでいてさほどインパクトのある内容ではないけれど、じわじわと(笑)影響を受けますね。
ロングセラーなのがわかるなぁ~
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2時間と少しで読了。
動物行動学者、日高敏隆さんのエッセイと講演を1冊にまとめた本。
本書によると動物行動学という分野は比較的最近できた分野のようで、日高さんがどんな風に動物行動学を楽しんでいたかが綴られています。
このようなエッセイというジャンルの本はあまり手に取らない私ですが、ページをめくって最初のまえがきを読んで、そのままレジへ持って行きました。
21行、2ページという少なさではありますが、日高敏隆さんという方が今までどのように世界と接してきたのかを知る事ができます。
非常に柔らかい文体と分かりやすいお話の流れなので「動物行動学」などどかしこまらなくてもスイスイと読む事ができます。
いろんな当たり前のこと、不思議なことがあるこの世界、いつまでたっても新鮮な気持ちで接していきたいものです。
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日高敏隆氏のエッセイはいつ読んでも興味深い。少なくとも科学に対する姿勢、生きる上での姿勢について再考したいと思える本であった。ええ加減にいこうと思う。
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もう日高先生の考え方が、語り口が、大好きです。日高先生が亡くなる直前まで連載していたエッセイをまとめた本の、文庫版。先生が生涯にわたって考え続け感じ続けてきたものが詰まってます。
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研究目的を考える時に,好奇心から発露されるどうして?が動機になっても良いではないか,その様な情緒的視点も同時に大事にすべきと穏やかに語る.岡潔先生と同様.日本的情操に立脚した研究を行いたい.
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難しい言葉や難しい事は書かれていないのに、一度読んだだけではよくわからなくて、これは何回か読み返していくうちにジワジワわかってくる本がなって。もージワジワしてるけど。良い本って感触はある。
あと、全然関係ないけど表紙が可愛すぎる(*´ω`*)
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日高先生の本。本屋で見つけたので買ってみました。
人間が手を加えることにより手つかずの自然と言うものが破壊されてしまうという辺りは非常に面白く読みました。ヒトの都合の良いように手を加えてしまった自然は自然そのものではなくなる。だから、ヒトが自然を守るのは不可能だと思うけれどもだからと言って自然はもっと大きな存在なのだからヒトが何をしたって大局には関わらないと思うのも間違いだと思う訳です。疑問と観察と愛。そんなことをじんわりと感じ取ることが出来る本でした。
確かにデータを取ると人間はそこから何かしらの筋道を得ようとしがちですが正直、データとか数字っていかようにでも揃えることが出来るんですよね。それは前の会社に居た時に経営の数字を見ていて思いました。出したい結論に合う数字を揃えてプレゼンを行うと何となくそれっぽく見えてきてしまうし、データがあるから説得力があるとみんな納得してしまう。でもそれって見方を変えると違うよね?と思ったことが何度かありましたが大抵は丸めこまれてしまう。人間っていい加減なものなんだなあと思ったことを思い出しました。今度、先生が訳されたという鼻行性動物の本、読んでみようっと(笑)。
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考えたこともない話ばかりでうまく吸収できなかった。でも、大事なことが書いてある気がした。また読み返したい。
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書名のとおり、日高敏隆さんの目線が、とても冷静でユニークではっとさせられる。淡々と当然のことをしているまでという風に、人にありがりなものの見方を通り過ぎていく。
なんというか、読み終えた後、今までの自分のものの見方を反省し、すこししょんぼりしたが、さわやかな気持ちにもなった。
本を読むことが好きな理由の一つに、自分ではない誰かの「視点」を知るということがある。まさに、この本はそれを教授してくれた。
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最後の日高節。
”ダニにとっての「世界」は光と酪酸のにおい、そして温度感覚、触覚のみで構成されている。・・・森があり、風が吹いたり、鳥がさえずったりしているかもしれないが、その環境のほとんどはダニにとって意味を持たない。”
人間の五感を通してみた世界と他のいきものの見ている世界には根本的に異なる。ダニからすると「え、人間ってこの素晴らしい酪酸のにおいや動物の皮膚の温かさが分からないの!?なんて不便な…」ってなるんかな。
有名な「モンシロチョウのオスがどのようにメスを見つけるか」を研究した、めちゃくちゃ面白い話をしたあとで
”結局それが何の役に立つかと聞かれますと、何の役に立つんですかね”
最後の一節は本当によく噛みしめなければならない。知性の欠片もない言説があふれかえる中で:
”イマジネーションのなさが幽霊を生んでいたわけで、・・・何かとんでもないものを作ってきたような気がする。こういうことを、われわれはやってはいけないんだ
・・・幽霊ではなくイマジネーションを求めることをやらなくちゃいけない”
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人間はイマジネーションを使う動物だ。
チョウチョは紫外線の世界を見てる。
人間はイマジネーション込みの世界を見てる。
永遠に成長しつづける経済も、絶対安全の原発もイマジネーションを使って"論理的に"”科学的”に考えたり説明したりすれば本当はなかったとしても存在するように人間は考えられるということでしょうか。
人間は凄いけど危なっかしい。
でもその性質は変えられないから、あ、これ間違ってたと思ったときに新しいイマジネーションを使って変えていかないといけない。
新しいイマジネーションが使えずに古いものに固執すると幽霊が出てきちゃうということなんでしょうね。
人間はそろそろ宇宙に住んだりするんだからそろそろ何かの宗教とか真理とかに頼るのではなくなんにも拠り所がない不安定なところでバランスをとっていったらどうだ。というくだりは爽快でした。
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蝶はわけもわからず飛んでいるわけでなく、自分のほしいものを探しながら飛んでいる。
おまえはどこへいくの。何を探しているの。
どうやって生きているのかを知りたいんだ。
虫を通じてみる世界。
なぜを大切にすることの大切さ。
小さい頃に一生懸命になったものを今一度考えさせてくれる作品。面白いです。
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こんな風に見れたら、きっともっと人生を美しく感じられる。わたしがみている世界は、わたしの目を通すことで、イリュージョンになっているわけです。すんなり入ってくる、新しい視点の本。