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主人公の星野一彦は、多額の借金によって行き先のわからない「あのバス」によって連れ去られることになった。巨体の金髪ハーフ繭美とともに、付き合っていた5人の女性に別れを告げに行く物語。
付き合っている女性一人一人のキャラクターもバラバラで、時にアクションだったり、時に命を感じさせる重い話であったり、、、と様々なテイストを見せるのだけれど・・・
私としては、やはり「あのバス」が気になる。
最後の解説を読むまで、太宰治のオマージュであることを知らずに読んでいたので、その物語を読めばもっと味わい深くなると思うけれど、
むしろ、読んでいないせいで、魅力が減ってしまっている気がするのだけれど・・・
「SOSの猿」も、単体だけではなかなか理解に苦しいところがあったようだし、巻末のインタビューでは「謎を残すことこそ美学だ」ということを語っておられますが、
やはり、そこは明確に背景を示してもらわないと
物語に入って行けずに終わっちゃう、わたしは。
最近の伊坂シリーズは、謎解きや王道ミステリーのように、結論を求めて読む本ではないということだけ伝えたい。
そう読まなければ、繭美のキャラクターが変わって行く様子や、
星野一彦の憎めない性格、その2人のコンビが物語を追うにつれて完成されていく様子を楽しめる、味わい深い本であると思うし、
実際最後が気になって、複雑な想いを抱えながらそのことを考えてしまう私は、もう作者の意図にすっかりはまってしまっているのかもしれない。
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読者を突き放して書きたいこと路線に行ってしまったかと思ったけどこれは伊坂幸太郎らしい読みやすい娯楽作品に仕上がっていた。
伊坂作品の魅力である物語最初の一行、最後の一行。今回も最高に良かった。キック キック キック
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最初は、読み終わったら余り記憶に残らない、その場限りの楽しみの本だと思った。
でも読み終わって段々と登場人物の一言、一文が日常の中でふと浮かんできて あぁ確かに素敵な言葉かも。とちょっと幸せになったりする。何と無く手元に置いておきたいなぁと思ってしまう本。
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久しぶりの短編集でした。伊坂作品の中でも、「終末のフール」「死神の精度」が好きなので、楽しめました。物語のもやもやする部分がやはりありますが、あまり気になりませんでした。ちょうどいいと思います。
話の視点は、「星野」「鳥」のシルエットで表現されていました。
伊坂幸太郎のロングインタビューもよかったです。
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繭美がこの作品の肝で、この人物造形を作り上げた伊坂幸太郎さんはやっぱり面白い。
5人の女性に別れを告げていくロードムービーという面白さの説明が難しい作品で、主人公の一彦と繭美の軽妙なやり取りはずっと読んでいたくなる。
最後の女性に別れを告げた後、一彦が思うことは?
一緒に旅している気持ちになれる。
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おもしろいよなあ、これ。
携帯が鳴ってても読み続けてまうぐらいよかったよ!
ロングインタビューもよかったしね。最近、いいのばっかり読めてる。調子ええ。調子ええ、周期や。(何がや)
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五人の女性と別れる話。
繭美とのやりとりが面白かった。
ただ、伊坂さんっぽく最後にすっと謎解きがある感じがなく、五人のつながる瞬間がなかったのが残念。
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じわじわくる余韻がなんとも…。「あー伊坂さんだなー」と思いながら読みました。設定やあらすじだけ見てとると決して明るい話じゃないんだけど、暗い気持ちにならずに、どこか清々しくなる不思議。
伊坂さんの描くキャラクターが本当に好きです。繭美さんも星野君も、作中で色々な描写されてるけど嫌いになれない。実際にこんな人たちがいたら大変なんだろうなー笑。
3話がお気に入りです。ユミちゃんかわいい。
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5マタってすごい・・・(笑)
一人ひとりとすっぱりと縁を切っていく様子が、まだるっこしかった。
どうしてこんなことしているんだ!と言いいたい。
繭美は強烈なキャラだけど、真理を言い当てているので、ある意味聞いてて爽快でした。
でも、ちょっと理解できないかな。
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何股もかけていた男がある事情で女達を振っていく話
ときいてわくわくしながら手にとった一冊
最初は5股もかけていたなんてどんな手練れ色魔なんだ!と主人公追っていたが、終盤にかかるとちょっといいかも…と揺らぎそうになるほどの果てしないお人好し
盛り上がった所で後は読者の想像にお任せ!という終わり方だったので起承転結のハッキリするものが好きな方にはおすすめしない
読みかけのグッドバイを開きたくなった
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連作短編集。
最近長いのよ見たがってるから、どうかな、
という感じで読み始めたんだけど、
やっぱりイイね、伊坂幸太郎。
多少無理のある設定が、違和感なく入ってくる感じが好き。
ラストの余韻がまたよし。
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伊坂さんの作品は、ずっと読んでいたくなるものが多くて、これもその一つでした。
終わり方も、読み手が想像する形で、良かったなと思う。
繭美がマツコデラックスさんみたいで、良いキャラでした。
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「お前はな、自分のことしか考えてねえんだよ。あのバスに乗って、連れて行かれてる間、あの女の癌のことを心配しているのが耐えられねえだけだ。…あの女のことなんかじゃなくて、おまえは、おまえ自身のために、検査結果を知りたいだけだ。そうだろ?」
「でも、仕方がない。そうなることが決まっているなら、お腹に力をいれて、どんとぶつかるしかないよ」
27歳の誕生日読了。伊坂らしくてすごく好き。ここ最近イマイチが多かったけど、これは読んでて幸せな、読み終わるのがもったいない傑作だと思う。
各話の終わり方が秀逸なんだけど、4話目の「115」がものすごくいい。5話目のラストもいい。
あとロングインタビューも、うんうんと思いながら読んだ。死神の精度っぽいと思いながら読んだから、そこへの伊坂本人の解説がすごく納得。
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評価が高かった分、期待外れでした。確かに一つ一つの話は面白いんだけど、伊坂幸太郎全般のラストのスッキリしなささが、気がかりでした。
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<バス>に乗れば今生の別れになる.
一彦の最後の願いは恋人に別れを告げることだった.
って感動物語かと思えば,恋人は5人(5股).
そんな彼の見張り役は毒舌&粗暴な大女"繭子".
(芸能人のマツ〇DXにそっくり・・・)
先が読めない展開.シリアスとコメディが見事に同居し.笑いと感動を与えてくれる.結末も僕好み.読んで損はなかったです.おススメします!!