投稿元:
レビューを見る
中国の政治の世界はブラックすぎる。やくざ以上にやくざだ。
共産党にとって最も恐れるべきは、毛沢東の名を借りて、批判の矛先が党自身に跳ね返ってくること。反日デモでは毛沢東万歳!は聞こえても、共産党万歳!は一切ない。
旧ソ連はスターリンなど過去の偉人を批判したことで、共産主義に対する信仰が崩れた。軍隊を党から引き離し、政治的中立を守らせたために共産党が消滅した。西側モデルの民主化が進んでいないから政治改革が後退しているというのはおかしい。中国には社会主義民主があり、独自の民主化を進めるべきである。
投稿元:
レビューを見る
現代中国の内情はさながら戦国時代のような面白さに満ちていると思う。
昨年2012年に中国は、10年に一度の最高指導部の交代があったが、それをめぐる奥の院の内情についてさまざまな憶測と未確認情報が飛び交っていた。
本書は、その内幕にだいぶ迫っているのではないかと思えた。
もとより本書のウラをとることはできないのだが、さまざまな情報と重なり合う部分も多く、整合性もある。
「最高指導部人事」「軍人事」「経済政策」「派閥」などが絡みあう中国情勢は、どんなドラマよりもドラマチックであり、迫力とダイナミズムに満ちている。
しかし、本書で書かれているような内情を抱えた中国は、混乱する経済のソフトランディングができるのだろうか。
すでに経済規模で日本を凌駕し、いずれアメリカを追い越すとの考察もあるが、それまでの長く厳しい道のりを中国は無事に進むことができるのだろうかと本書を読みながら考え込んでしまった。
本書は中国の内情に深く切り込んで入るが、ほとんどの情報はすでに知られているものである。
コンパクトにまとめた点は評価できるが、今後の動向や将来の見通し、また理念や思想に踏み込まない編集には物足りなさも感じた。
投稿元:
レビューを見る
本書はやはり「密約」という言葉に集約されていると感じました。毛沢東から始まり現在の習政権にいたるわけですが、一党独裁という体制は崩れておらず、それが政治にブラックボックスをもたらしています。
このような体制が今の中国の礎を築いた毛沢東の亡霊に縛られているのかな?とも思います。独裁者を出さない集団指導体制を築いたものの、それが政治の暗部を生んでいるという状況だなあと思わざるを得ない内容でした。
投稿元:
レビューを見る
密約の内容にそれほど意外性はなかった。最高指導者と言ってもしがらみは多い。ところどころ独自の考察が見られ、これからは読売新聞の中国関連記事は見逃せない。
あまり表面に出ない習金平の人となりを少しづつ拾い上げている点が好感持てた。
投稿元:
レビューを見る
中国は「政治(駆け引き)」の国で有る。宗教は認められていないが「字を書く」名教という宗教が存在する。
投稿元:
レビューを見る
密約って、日本やアメリカ、ロシア、韓国あたりとの密約と思いきや、過去の権力者(江沢民、胡錦濤とう)と権力の密約のことだったんだね。
内向きな政治ばかりやっている中国らしいな。しがらみ多過ぎて思い切ったことできそうにないね。澱が溜まり過ぎている。鄧小平くらいまで遡らないと澱がない時代ではなかったんだろうね。個人としてどうこうというより、党としてどうなのかが優先される事がよく分かった。そして、それがメンツ重視という仮面になるんだな。うんうん。
この本読んで、薄キ来の事件がよく分かったし、こないだ捕まった周永庚が捕まったわけもよく分かった。
毛沢東の亡霊に踊らされてるようにしかも見れないんだけど、今毛沢東が地方に出てきて同じ主張したら全力で弾圧するんだろうね。鄧小平がきっちり毛沢東政策を総括していなかったからなのでしょう。そして、それは共産党にはできないこと。ダブルスタンダードを内包させて成長させて行くしかなったことが鄧小平にできたこと。
奥深い。
しかし、中国人の名前がツラツラ書かれると読みづれぇ。
投稿元:
レビューを見る
【各派閥による凄まじい権力闘争を描く】習近平政権となっても、江沢民、胡錦濤による長老支配は続く。この三者の合意を中央政界では「中南海の密約」と呼ぶ。その中身とは?
投稿元:
レビューを見る
成治のやり方も中国は違うようだ.法に基づく決定もあるが,本書では「密約」としている隠された決定事項が重要としている.特に引退した上層部の声はいつまでも拘束力がある.
莫大な数の人民を制御するための仕組みがどのようなものか,そういう片鱗を知ることができる.
投稿元:
レビューを見る
習近平個人の話ではなく、中国を理解するために書かれた書。中国では法とは別に潜規則なるものがあるらしい。ただ中国はけしからんと批判するだけでは何も生まれないという文章が全てを物語っている。