薔薇の王国 みんなのレビュー

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

架空の国の物語ですが、「フランス革命」を思い浮かべればよしな感じ。
雰囲気だけ「ベルサイユの〇〇」を思い出していただければ。
雰囲気だけというのは、この主人公アーネストは引きこもり貴族ですから。

アーネストは家庭教師から受けた性的虐待により、
色々と根こそぎ刈られたばかりではなく、
少し変わった性癖（被虐癖）まで植え付けられてしまった。
（もともとあったのを開花させられてしまったのかも？）
それ故に外界のことは興味ももたないし、世俗的な欲もない。
でも優しさだけはもっている。
障害をもったハンナ王女を優しくしたり。
時々矢も楯もたまらず行動したりするけど、あまりうまくいかない。
掴みがたいふわふわした不思議ちゃん的存在。
本当に薔薇の王国に生きている人みたい。
辛い目にあってもあまり辛いと感じないのか、
屋敷の中でも外でも酷い目にあってもぶれることはない。
（絵守るために無謀なこともしてしまうけど）

そんなアーネストの前に現れたサイラスは復讐のために近づいて、
アーネストを辱めて痛めつけるつもりだったのですが
なんか薔薇の精に取り込まれてしまった模様。
気がついたら彼のために奔走していたりする。
（屋敷に残っているのを見て、
「なんで逃げてないんだよ」て内心爆発状態なのがわかりましたし）
「しっかり毒のある針を隠している」と自分でも言っているように
サイラスはしっかりアーネストと言う薔薇の毒が全身・魂にまで回ってしまった模様です。
もともとそういう癖はなかったと思うのだけど、アーネストを満たすためにって感じだし。
結局薔薇の王に仕える者なんだろうねぇ。
まあ、生活力も現実力もしっかりある男なので
薔薇の精霊一人くらいは養っていけそうですけどね。
薔薇の精霊は絵を描いてサイナスという王国の中にいれば
公爵家にいるよりも幸せなので何よりです（性癖も満たされるし）

この革命は、勝利したのはアーネストではないでしょうかね？
サイラスも薔薇が盗まれないように大変そうですが
それも楽しんでがんばってください。
薔薇のお世話は本当に大変ですからね。
（すぐに虫は付くし、弱ってしまうし）

☆3.5くらいなんで４でも良いかなってとこなのですが、相対評価で3にしておきます。

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投稿者：沢田　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

真意と素性がわからないまま攻が豹変して受をいたぶり…という最初からついて行けない感じでした。
受の自罰思考もついて行けなかったし、何も悪くない受をなぶる攻や父親にも反感が湧きます。
しかし、貴族と反乱軍という仇同士の二人の恋の行方に、クライマックスはとても引き込まれました。
おしい感じの作品でした。