紙の本
やっぱり面白いドストエフスキー
2001/04/24 14:15
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初の章はやたらに晦渋て、というか主人公の憤懣が抽象的な形でしか語られず、こりゃ大変だと思っていたら、次の章から読みやすくなってほっとした。
確かに「過剰の自意識な男の独白」なのだけど、彼が語る過去の物語がメイン。ほっとけばいいのに嫌な奴に復讐しようとして逆に嫌な目に会ったとか、風俗嬢に説教垂れてそのおねーちゃんに惚れられてうざったくなる話とか、もちろんテーマを真面目に考えればとても深いものがあるのだけど、それを抜きにしても単純にバカな男の失敗談としてすいすい読めてしまう。ドストエフスキーはやっぱりストーリーテリングが巧み。で、その物語をいちど読んだ上で最初の章に戻ると非常に面白い。
紙の本
これはわたしだ
2022/08/28 16:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ペンギン様 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの通りです、自意識にまみれ所構わず醜態をかましてしまうところ、そのまま私に当てはまるではないか!と感激です。
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いまだかつて読んでる途中でこんなに不愉快になったのに読むのをやめられなかった本があっただろうか。もうほんといい加減にしろよというかもういいからというかそれ以上言わないでくれというか、とにかくすっごい擲ちたくなるんだけど、最後まで読んでよかった。クライマックス、神がかってる。さすがドストエフスキー・・ほんと鳥肌たちました。
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神経衰弱の主人公の暗く重たい告白物語。ドストエフスキーの思想観念とロシア時代背景を感じながら読んでみてください。
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多分ドストエフスキーで一番安い本だから買った本。
嫌な感じの奴の話。
絶対友達になりたくないタイプ。
でもその屈折した感情がわかってしまうところが面白い。
夏目漱石のように、面白く、かつ論理的に破綻していない文章はさすがの天才である。
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読んでる最中、何度も寝てました。
今読めばもう少しまともに読めるのかも。
薄い本ですが一気に読めず時間がかかりました。
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第5回: ドストエフスキー 『地下室の手記』
http://ameblo.jp/pippu-t-takenoki/entry-10002486442.html
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自意識過剰もここまでくるとおもしろいねと思うほど嫌な奴の話だが、2章以降は一気に読めた。これがドストエフスキー本人の話かどうかは知らないが「ぼくはならしてもらえないんだよ、なれないんだよ、善良な人間には」の苦悶した風なセリフは、こういう人がよく言うなと思った。苦悶してる風だが文中にもあるとおり人を愛する=暴君のように振る舞い精神的に支配する なのでずっと嫌な奴のまま地下室にいるんだろなぁ。
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内向的な男が地下室でひたすら愚痴愚痴いってるような話。
ドストエフスキーにしては短いので読んでみた。
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再読。確か貰い物のはず。笠井潔御大の『テロルの現象学』を読んで「これは読まねば……」と思っていたところ、偶々友人宅にて発見し譲り受けたもの。チェルヌイシェフスキー『何をなすべきか』に対する反論としての側面もさることながら、抑圧され肥大する自我を書かせたらこの人の右に出る者はいないだろう。考え過ぎというのは病気なのである。
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オレの人生の教科書だな。こういう小説(?)が読みたかったんだよ。これ1冊からどれだけの小説が生まれただろぉ
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傑作。自分の自意識をここまで克明に、鮮やかに書ききったのはさすが。ドストエフも恥かしかっただろうなー。自分のことそのまま見てるみたいな気分になった。「真面目な人ほど狂気を溜めてる」という趣旨の文に大いに納得。06/2〜3月
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極度な自意識過剰から地下室に閉じこもった男の手記っぽく描かれたフィクション。彼の言及する年代は筆者自身の人生と重なっている点もある。時代の変化と筆者自身の意識が変化する転換点となったのがこの作品。このあとドストエフスキーは大作を次々発表。ロシアの時代背景をもっと知っていたらもっと楽しめたのかなと思う。
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自分を実際以上に高く値踏みしてしまう主人公に、少し自分の姿がだぶる。そういう意味で非常に親近感の沸く作品だったし、このありがちな人間類型を深く掘り下げているドストエフスキーの人間観察力の鋭さもうかがい知れる作品。
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この時代の登場人物の典型がみれます。
この手を読みたいならここから入るといいかもです。好きになれるかどうかがわかると思う。