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鯖猫がいる長屋の、連続短編集。
一応主人公は飼い主の猫書きですが、鯖猫の下僕?w
むしろ長屋の全員が弟子(笑)というのが最後に分かったり。
長屋に、なぜか若い女が入ってきた。
そこから、やっと1人と一匹の待ち望んでいた時間が動き始めて
色々な事件が起こっていくのですが…すごい。
事件を分かっているかのように存在する鯖猫の貫録もすごいですが
最後の方にならないと、何を考えているか分からない主人公も。
どうにかするだろう、とは分かっているので
それほど危なげもなく。
どちらかというと、どう切りかえして行くのか、が気になる状態。
しかしあれですよね…。
黒幕(?)は後ろでどっしり構えてないと。
自らが動いたら、それは破たんへの道です。
今回の場合、勝手に暴走し始めた人も問題あり、ですが。
とりあえず、猫可愛い!w
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猫のさばと周りの人々の話
ふしぎ要素は?だけど面白かった。
田牧さん作品は初見、他の本も読みたくなった。
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たぶん著者の本読んだことないけど猫が出てきそうな謎解きっぽいので借りてみた。猫も飼い主も魅力的で面白かった。もっとこのコンビで読みたい。
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サバが可愛い。
「問わず語り」が物語に雰囲気を出していてまた良い。
長屋の面々もそれぞれ個性があり引き込まれる。捨楽の表と裏の顔の切り返えも良かった。
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短編の冒頭にある「問わず語り」が、物語の裏で進行していることを暗示しています。主人公の絵師の正体。長屋に鯖猫がいる理由。次々と空き部屋にやってくる住人。そして犬。
物語は表裏一体で語られていきます。
さいごは飄々と終わってしまいますが、長屋は平和そのもの。裏側の話が解き明かされます。
田牧さんはどんどん文章が冴えてきて、つねに最新作が傑作、になってほしい。今後に期待がもてました。
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L 鯖猫長屋
個人的には人物掌握に若干モタつき感を感じないわけでもないが、
後半スピード感が出て引き込まれる。
猫のサバを長屋の皆が頼りにする話。動物でお涙頂戴はイエローカードだろーと思いつつ、ありがちな内容なのに涙。
軸はサバではなく飼い主である絵かきの青井亭拾楽の過去と、死んだ友人の以吉が関わってしまった事件の真相。長屋の面々や同心がキャラ立ちしている。
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江戸の根津宮永町。鯖縞もようの猫が一番威張っている長屋があった。人呼んで「鯖猫長屋」飼い主は三十半ばの売れない画描き拾楽。迷い込んで飼われる三毛猫の♂サバが威張るのは祭りの夜、永代橋が落ちることを予期し長屋の夫婦を引き止め救ったたことから…。長屋に越してきたお嬢さん・大道芸浪人者・そして拾楽を慕う長屋の娘おはま・長屋を仕切る拾楽の隣の大工のかみさん…、長屋の近辺で起こる事件の謎を解くのは…拾楽の正体は?。迷い込んだ大型犬・アジまで登場しバラエティに富むが、市井の長屋謎解き人情話はスッキリと解決。
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長屋を舞台にした連作短編集。
鯖猫サバが長屋のトップに君臨している(笑)サバと主人の拾楽や長屋の人たちとのやり取りが微笑ましく和む。
ほんわか話もあれば、ほろっとするお話も。
清々しく読み終えました。
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雄の鯖三毛(サバの大将)と、売れない絵師(猫の先生)と、長屋の住人と、魅力的な人物が沢山登場する話。
猫の先生の過去と裏の顔、じわじわと迫る不穏な空気の中、最後に謎が解決するまで、軽快なテンポで面白く読めました。
サバの不思議な能力の理由が分からないのと、悪者の最後のあきらめの良さが物足らなかったかな。
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三毛猫が活躍するなんて赤川さんの『三毛猫ホームズ』みたいで嬉しいなぁ。
この三毛猫さんは雄で、長屋の皆に“サバの大将”と呼ばれ一目置かれています。見目も麗しいようでハンサムです。その相棒が絵描きの拾楽で“猫先生”と呼ばれています。ただ何やら“理由あり”のようで、どんな事件に巻き込まれていくのやら…。
『アジの人探し』に心がじんわりとしました。サバのいい相棒(いや弟子かな?)になるかなぁと思ったのに、アジがいなくなり残念!
拾楽の過去も最後うまくまとまって良かったです。続編欲しいなぁ♪
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猫目線で話が進むのかと思いきや、そうではなく。
ほのぼの系ではなく、やはりキナ臭い。仇討ちものでした。
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おもしろかった。
サバの大将、すごすぎ。
言ってくれりゃあ分かるのに、とか拾楽が言ってたんで、
ホントに人語を操るのかと思ったが、そこまではいかないらしい。
あんまり人っぽいいんで、なんかが憑いてるのかとも思ったがそれも違うみたい。
1つのお話の前にそれぞれのひとり語りが入るのが意味深な感じ。
こーゆー長屋ものの、みんな家族のような雰囲気はとても好きだ。
なにかあると差配さんのとこに相談に、タナ子と大家は親子も同然というセリフはよく落語とかにもでてくるが、
人間関係が濃いなあ。
それぞれがそれぞれの役割ときっちり果たしているところが面白い。
黒幕さんの正体は思ったとおりだったが、少々ぽっと出ぽかった成田屋の旦那が最後の最後でだいぶでばってきて、
しかも荒事は全くダメとゆーのが笑えた。
意外とこの2人いいコンビになったりしないのか?
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猫の絵ばかり描くことから「猫先生」と呼ばれている拾斉。飼っているシマ鯖三毛の猫から猫長屋という呼び名の長屋に住んでいる。長屋の人達とのんびりとした日々を過ごしているが、人には明かせない過去があった。
盗人から足を洗い、死んだ弟分の待ち人を待つうち、長屋でおきる様々な事件を解いていく。
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「最近読んだお勧めの本」を、聞いて教えてもらった1冊。先方はむつかしい本をふつうに読まはると思う・・・。
(私はもっと、さらさらっと読める本ばかり読むからね)
もちろん面白かったけど、読了するのに結構時間がかかった。
(面白くないから時間がかかるのではなく、読み応えの問題)
難儀な人ばっかり登場すると思う。
猫と江戸が好きな人には、楽しめるのでは。
「この人、何かある」
って人と
「この人、めっちゃいい人」
って人ばっかり登場して、最後にはちゃんと「何かある」人には「何か」あったし、いい人は最後までいい人やった。
そういう意味ではわかりやすいし、(人死にが出るのに)安心して読める。
移入する人も出来事もないのでさくさく読んでしまったけれど、こういう世界観が好きな人は確かに多そう。
共同体での生活が「日本古来のいいコミュニティ」って感じだよね!
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■やっとう
[感]斬り合いや剣術の際のかけ声。
[名]《の掛け声から》剣術。剣道。
■等閑 なおざり (漢字で書くとこうなるのか!!)
[形動][文][ナリ]
1 いいかげんにしておくさま。本気でないさま。おろそか。「等閑な練習態度」「子供のしつけを等閑にする」
2 ほどほどで、あっさりしているさま。
■畢竟庭 ひっきょうにわ
■腰高障子
下部に約60センチの腰板を張った障子。室町時代の書院造りから起こった。
■巻羽織
■徒手
1 手に何も持たないこと。素手 (すで) 。空手 (くうしゅ・からて) 。てぶら。
2 自分の力以外にいっさい頼るもののないこと。
(2016.10.20)
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猫専門の絵描きを生業とする拾楽と、飼い猫の三毛猫、サバ。彼らが住まう長屋に巻き起こる騒動を拾楽とサバのコンビが解決する、一見ドタバタ騒動的な短編集ではあるが、冒頭で触れられる「盗人」や「待ち人」のキーワードが随所に提示され、やがて、その種明かしがラストの一編で明かされる。長屋の面々も生き生きと書かれ、また、何といっても長屋の皆から愛され、信頼されるサバの大物っぷりがいちいち愛らしく楽しい。来年は続編が出るようなので楽しみ。