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子供ならではの残酷さと、成長過程にある心の襞、いつか通った知ってる感情。
何とも切なく、哀しいな。
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直木賞受賞作の文庫化。
道尾作品では定番の、少年が主人公のややダークな青春小説だった。大人(親)の影が薄いところは初期の宮部みゆきを思い出すなぁ。
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それぞれの登場人物が、人には言えない悩みや秘密を抱えて、お互い遠慮し気遣いながら成長していく、そんな話。
昔、自分にも少なからずそんなことがあったなぁと振り返りながら読了。
道尾さんはこんな作品も書けるのかと驚き。
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道尾ファンとしては第144回直木賞受賞作かなり期待して読みました。個人的にはあまりにも期待値が高く正直物足りない作品に感じましたが、作中の少年2人の掛け合いが親友・恋人?(実際は違います)・恋敵のように見れる様がまさに、子供から大人になる境目の気持ちや感情の表現が上手く描写されています。少し後味が残る作品に感じましたが…ラスト30ページからは良かったと思います。
相変わらず道尾作品は文章表現がずば抜けて上手い!と私は思っています。
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不思議で少し懐かしい感覚を呼び起こす作品。主人公と同じ年頃、身の回りの狭い世界が広く感じられ、周りに見透かされる秘密を大事にしていた頃を思い出した。もうほぼ追憶の彼方に押しやってしまったその頃の出来事が今の自分の大部分を創り上げたことを再認識させられた。舞台の鎌倉は私には塩尻の風景に上書きされていた。
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今の私にはよくわからなかった。
ヤドカリをあぶりだしたり焼いたり弱った魚を放置したり
罠にかかった魚がそのまま死んじゃってたりそういう描写が苦手でした。
暗くて辛い話。
虐待、友達のお父さん(お母さん)と恋人、事故での死別、病死。
友達の不幸を願ったり。
子供のうちは、世界がせまいから、家族や身近なひとの影響って大きい。
大人も完璧ってわけじゃあないからなあ。
自分が大人になってやっとわかった。
自分のまわりでいうち、課長がダメダメなトンチンカン人間だし。
私が家族大好き!なのは、幸せなことだと改めて思った。
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何とも言えない余韻が残るお話。
子どもの頃、無条件に『大人』は『大人』なんだと思っていたけどそうじゃなかったんだなって実際大人になってわかる。
そんな事を考えさせられた一冊。
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直木賞受賞作。
湘南の海沿いの町に住む、小学4年生の男の子2人と女の子1人のお話。彼らはそれぞれ、父や母を亡くしていたり、親からの家庭内暴力にさらされていたりしている。
この年齢で、人生のままならなさを嫌という程味わっている子供達。生き抜くための居場所を必死で守ろうとする姿が、胸に迫る。
全体として非常に重苦しい内容で、読んでいて楽しい気分になる作品ではない。彼らの母親世代の私…大人の責任を考えさせられた。
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海辺の町の少年二人。二人だけの世界を楽しんでいる。周りの状況をほっておいて彼らだけの世界がそこにある。そこに少女があらわれる。微妙な関係が歪になっていく。周りの状況が進出してくるのか彼らの世界が滲出して行くのか。
彼らもいつかは………
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201309/重くて買ってから読了までとても時間かかった。ねっとりと絡み付くような内容も描写も好き嫌い別れそうだけど、登場人物達の抱える闇や感情のようなものと無縁でいられなかった子供だった人にはお勧めしたい。
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直木賞作品であるが、ミステリーというより、純文学に近い。芥川賞にふさわしいかも。
身内でも、友達でも本当に心の内を明かすことはない。言葉と心の内が常に違う子供の心理状態を描く。
月が何で、蟹が何なのか?蟹は体を蝕むものの象徴か?それとも、ヤドカリを指しているのか?
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道尾さんの作品はミステリーしか読んだことがなかったけど、すごく比喩表現が美しい。
10歳の男女の物語は残酷で哀しいものでしたが、不思議と後味は悪くないです。
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他の道尾秀介さんの作品とは異なり、最後のどんでん返しや、意外な結末というのはなく、純文学よりの作品であった。主人公の内面についてかなり深く描写されており、奥深い作品、ちょっと悪い言い方をすれば直木賞を狙いに行った作品という印象を受けた。子供中心に描かれた世界観は見事であったが、道尾さんらしさというのは少し欠けており、もう少し個性的な物語の展開も欲しかった。
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少年の揺れ動く気持ち。
自分はこんな子供だったかなあ。
でも、慎一の気持ち、なんとなくわかるんだよなあ。
ほろ苦いラストも秀逸でした。
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良くも悪くも子供の頃の記憶を呼び起こしてしまう作品だと思う。友人関係、家族関係、初恋らしきもの。読後感は当然いいものではないけれど、光景がリアルに目に浮かぶような。何かが心にずしりと残ります。