兵隊を持ったアブラムシ みんなのレビュー

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投稿者：銀の皿　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

バラの茎などにたくさんついてしまうことがある小さい小さいムシ。あのアブラムシが単為生殖で増えることは虫好きならかなり知っていることかもしれない。同じ単為生殖の昆虫にはアリやハチがいる。アリやハチには社会性（役割分担）があるが、実はアブラムシにも役割の違うものがいる。そんなアブラムシの社会性を世界ではじめて報告したのが著者である。本書では発見の経緯を体験談を交えて描き、アブラムシの社会性について説明する。

ていねいだが平易でわかりやすい文章である。近年科学の一般書はかなり増加したが、本書のような「研究の経過を体験談を交えて描く」のは本書あたりからだと思う。研究の入り口も成り行きだったり、好きだったからだけだったり様々だし、苦労の仕方もそれぞれ違う。（しかし本が書けるくらいには成果がだせのだから、安心して読める「成功談」ではある。）

多数の中には「本」としての出来栄えもいろいろなのだが、さきがけとなった本書はとても良い。適当に面白く、専門性もしっかりある。「何かを学ぶ」ためには「（手の届きそうなぐらい）少し難しい」ぐらいが良い。そんな見本のような一冊でもあると思う。

復刻してくれた出版社に感謝したい。

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投稿者：minomonta　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

たかがアブラムシされどアブラムシだが読んでみたら面白かった。発見の経緯やアブラムシの行動などアブラムシの本でこんなに魅了されるとは正直思わなかったです。