紙の本
我が国初のノーベル賞受賞者である湯川博士による名著です!
2020/05/31 10:47
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、日本人で初めてノーベル賞を受賞された湯川秀樹博士によって著された名著です。同書では、私たちが素朴に抱いている、宇宙や生命、また物質、それに人間の心や言葉などに関する謎について、一つ一つ分かりやすく説明してくれます。平易な文章ですが、そこには奥深い湯川氏の宇宙観や世界観が覗いています。同書の構成は、「古代人の宇宙観」、「天文学の発達」、「生命観の移り変わり」、「ダーウィンとメンデル」、「ことばは、どうしてできたか」、「子どもはどのようにして、ことばを覚えるか」、「数をかぞえるということ」、「計算という操作」、「知覚と記憶」、「二種類の記憶のしかた」となったテーマで話が進行します。
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投稿者:鎮文修 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人初のノーベル賞(物理学)受賞者の著作である。
やや古風ではあるが平易であり科学の深淵を覗かせる文章で、科学への興味をかきたてられた。
小学校高学年か中学生のうちには読んでおいてほしい本(というより読んでおきたかった本)だと思った。
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物理学の大先生の著書を1冊、やっと通読できた。ただただ面白く、早速再読開始。専門の宇宙論関連の部が、より理解しやすかった。古い言葉使いや、語尾の調子がまた実講義を受けているようで、またよい。
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こういう本を読んでおけば、小学校からの理科嫌いはなかったんじゃないかしら、と口惜しくなる素晴らしき学問への誘い本。一応知っているガリレオやニュートンらの話ってのが、科学史としてつながりを持つ、連綿と続く人間の知恵ってものを感じさせてくれまして、こういうことは教科書じゃわからないんですね。小さいときに常々思っていた「マイナスとかルートとか、いったい数字ってなんだ?」という疑問にも答えてらっしゃる。理系というけどもフィクションに生きている…論理が現実世界を証明するとは限らない…。
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かなり古い本なので現在までの科学の進歩で内容が古くなっている部分もあるが,著者の情熱などはよく伝わる。
少年少女向けに書かれたものらしいが,大人が読んでもためになるだろう。
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湯川秀樹先生が少年少女に向けて著した科学読み物です。宇宙・数の概念・ことば・認知・知覚といったものについて自身の観察や経験に基づいて考察を重ねています。難しそうな内容にもかかわらず易しい文章でスッと頭に入ってきます。文才に秀でた方でもあったんですね。
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宇宙・素粒子,生命,ことば,数と図形,知覚・感情 のなぞについて平易な文章で非常に重要なことをまとめてある好著だ.どれも読んでいて感銘を受けたが,特に「ことばのなぞ」ではお孫さんが言葉を習得してく過程をよく観察して,そこから的確な内容を導き出しているのが素晴らしい.「生命のなぞ」でも遺伝子について深く追及している.凄い!
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湯川秀樹先生の随想。
前半の神話から始まる自然科学史は良くまとまっていて読みやすかった。
実証科学は多くの人が確からしいと感じられるから人間にとって正しいということを再確認し、カントの認識論の確からしさを感じた。
自然科学の導入にはとても適している読み物だと思った。
後半の言語や認識に関する話は正直退屈だったが、ソシュールや三上章の言語学への導入としては良いと感じた。
中学生時代に学問を始めるきっかけとして読むのがいいと思う。
筆者も後書きでそのように述べている。
自分の反省としては退屈に感じたり、興味を持ちにくい本は無理して読まない方が良いと思った。
やはり、通読する前に目次を参照するのは大事だと思った。
人は人の状況により適した本がある。
光を結んだ像を認識することを幾何的認識と言うのはそうだなと思った。
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少年向けに書かれた、ということもあり時代は感じるもののわかりやすい語り口で、テーマごとに色々な『なぞ』について、著者の思考含めて語られている。
色々ななぞは、子どものなぜから始まるようなもので、そういった身近なところから問いを立てて、科学的に考えていくという流れも含めて、自分の子供が中学校くらいで手に取ってくれたら良いな、とおもった。