紙の本
百舌シリーズの一作目
2015/10/14 18:37
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投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビで話題になったので久しぶりに読み返した。
公安警察その闇を正そうとする監察官、妻を爆弾事故で亡くした公安刑事、テロを請け負う暴力団、テロを実行する新谷和彦とその妹、実は双子の弟宏美、それを追う公安部長刑事、爆弾事故を追う捜査一課の刑事。それぞれの動き絡み合い、テレビより原作の方が面白い。と思うのは自分だけだろうか。
紙の本
予想を超えた快作
2014/05/15 13:48
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
逢坂剛はビッグネームだから名前は知っていたが、
これまで何も読んだことがなかった。
たまたまその親戚という人に会って話したことすらあるのに、
だから読み始めることもなかった。
今回読んだのは、西島秀俊主演のドラマのせいである。
ドラマ自体に興味はないものの、
話として面白そうで、では原作を読んでみようかと思った次第。
読んでみると、これが面白いではないか。
もちろん長く活躍している作家だからそれなりではあるはずなのだが、
ここまで出来るのかと感心。
おみそれしました。
幾重にも張り巡らされた謎の仕掛けと、そしてその答えがすばらしい。
わかってから要素にばらしてしまえばそれほど珍しくはないが、
しかしこんな組み立て方はなかなかできるものではないと思う。
やり過ぎではと思う箇所もないではないものの、
全体のインパクトが強烈なのですぐに忘れてしまう。
ちなみに要素というだけでいうなら、
個人的には天童荒太の『永遠の仔』や、横山秀夫の『64』を連想した。
もちろん全く別の話だから、
それらを読んでいても、またそれらが好きでも嫌いでも特に影響はない。
そして人物。これがとてもいい。
なんといってもドラマで西島秀俊が演じる倉木警視が強烈。
微妙に人間性のタガが外れたような異様さ、激しさの迫力。
しかしそれだけではない。
文庫解説の船戸与一が書いているように「誰もが一筋縄ではいきはしない」のである。
(ちなみにこの解説はネタバレがあるので、先には読まないほうがいいと思う。
逆に作者自身の「後記」は、先に読んでおくと混乱が少ないかもしれない。)
だから役割だけでいえば正義の側が嫌だったり不気味だったり、
悪の側に共感したりということがあっても全然不思議はない。
いずれも癖のある、そしてだからこそ魅力のある人物造型なのだ。
個人的には大杉という刑事が気に入った。
ドラマでは香川照之が演じているらしい(ちょっとイメージが違うが)。
読み終えてから、この「百舌」がシリーズで、本書を入れて5巻、
さらにプロローグ的な前日譚があって、それも入れると6巻あることがわかった。
こうなると全部読まずには済まない気がしてきた。
さらに、逢坂剛というと「スペインもの」が有名で、
その代表作は直木賞受賞の『カディスの赤い星』だそうだが、
解説の船戸与一がいうには、警察ものは変化球なのに対して、
スペインものは速球なのだそうだ。
となるとこちらも気になってきた。
今まですれ違っても気が付かないでいたようなこの作家、
もしかしてハマることになるのかもしれない。
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登場人物が多く、話が行ったり来たりで整理がつかないことがあったが、楽しめた。最期まで結末が読めず。設定は少し大げさだと思った。
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興奮したねー!何重にも包まれた真実が、一枚ずつ剥がれ落ちるたびに衝撃の事実が明らかになり、鼓動が高まる。読み手は常にAは何者なんだ?Bは存在するのか?いやAがBなのか?まさかCがBなのか?と散々振り回せれたあげく衝撃の爆弾を落とされる。ドラマではとてもあそこまではできないよねー 百舌、恐るべし(笑)
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TBS×WOWOW共同制作ドラマ『MOZU』の原作ということで、手にとってみました。
警察小説はそれなりの数を読んできましたが、こういった本格的なハードボイルド小説は初めて読みました。思っていたよりスラスラ読み進められて、とても面白かったです。
時間軸が錯綜して書かれているので、初読では混乱しましたが、再読した際に「この会話はあそこに繋がるんだよね」と言う風に楽しむことができたので、本作は何度読んでも面白さが変わらない作品と言えます。
ストーリー展開も素晴らしかったです。百舌の正体、爆弾事件の真相、倉木尚武の妻・珠枝の秘密…どれもがこちらの予想を上回り、驚かせてくれました。
ただ一つ、星を満点5つでなく、4つにした理由は、倉木尚武と明星美希の恋愛要素が入った、という点です。とはいえ、単に私が個人的に、所謂男女のあれこれが苦手だというだけですので、これに関してはあまり気にすることはないと思います。
ドラマ『MOZU』では原作がどんな風に再現されるのか、とても気になります。
(ドラマ『MOZU』は 4月10日木曜21時スタート)
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最初は時系列が読めなくて、なぜ?なぜ?
でしたが
途中からテンポよく読めました
あんまりバイオレンスなものは好きではありませんが、
これは楽しめたからよかったです!(⌒‐⌒)
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TBS×WOWOWによるドラマ化で、
とってもドラマが肉厚で男気のあふれた魅力ある作品だったのでシリーズまとめて購入しました。
倉木=西島秀俊
大杉=香川照之
明星=真木よう子
…などなど
ドラマでの役がぴったりと作品中のキャラと重なり、
脳内で鮮明にドラマが描かれていったので、
とってもつかみやすかったし、
ドラマも立体的ですごく楽しめました。
他のキャストも素晴らしい人ばかり。
特に生瀬さん、小日向さん、池松さんの怪演がよかった。
小説としても非常に楽しめました。
これがハードボイルド小説か、面白いな。
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ドラマが面白いので、慌てて原作を購入。口調や時代の古さが若干気になるものの、ドラマのキャストや映像でかなりフォローされて読みやすかった。
ドラマならではのオリジナルもあるようで、どこまで原作と同じなのか分からないけれど、どちらも面白い。観るのも読むのも価値あり。
百舌の正体に驚きは少なかったけど、爆弾事件の犯人には驚かされた。ただひとつ疑問なのは、筧は変装を解いた犯人になぜ気が付いたんだろう…?
あと警察組織の権力図、実際のところが知りたい。警視庁、警察庁、公安…『相棒』観てても仲悪いから…。
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TVドラマの放映開始をきっかけに読み始めたが、予想どおり面白かった。ただ、ストーリー展開が時間経過どおりではなく、急に過去にスリップしたりする構成には戸惑ったのも事実でした。しかし、その結果、謎が一つひとつ解き明かされて行く展開に引き込まれました。続けて百舌シリーズを読んでみるつもりです。
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スピード感あふれる展開と、時系列をずらして謎を明かしてゆく手法は結構自分好みだ。
古い作品だが、それを感じさせず、映像化されたのもうなずける。
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時制が時々変わるので少し戸惑ったけど、ドラマも見ているのでついていけた。
テンポもいいし、話しのスケールも大きいので、続きも読みたい。
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以前から気になっていた作品だったが、ドラマ化を機に読みたい気持ちが高まったので手に取った。
能登半島の孤狼岬で発見された記憶喪失の男・新谷和彦は、自分の記憶を取り戻そうと東京で活動するが、
警察と豊明興業の人間に追われる。
警察が彼を追う理由は、新宿で爆破テロが発生したことに関与していると思われるからだ。
しかし通常であれば事件を担当する公安のエース・倉木尚武には休暇が言い渡される。
妻・珠枝が爆破テロの被害者だったからだ。
倉木にはなんとしても事件を追いかけたい理由があった。
倉木は現場で捜査する大杉良太警部補と、以前より新谷をマークしていた明星美希巡査部長とともに彼を追うのだが――。
「百舌」の正体については中盤明かされるのだが、
それまでの叙述が秀逸で、時間をうまく前後させている。
真相、というか関係者それぞれの思惑が複雑だったのに、有機的に絡んでいて感心した。
(明星巡査部長だけ、?な扱いだったが、次作以降で活きるのか)
携帯が出てこない20年以上前の作品だが、決して古びない。
ミステリ :☆☆☆☆
ストーリー :☆☆☆☆
人物 :☆☆☆☆
文章 :☆☆☆☆
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ドラマから入り、Season2がWOWOW放送と知り、原作を読み始めた口です。
これ、わたしが生まれる前の作品なんです、関係ないけど
さて。実写版から観たのでなんとなくのストーリーは頭に入ってましたが、それがなかったらちょっと混乱してたかも、ってくらい時系列があっちこっち。
あれ?赤井死んでないじゃん、生きてるじゃんって悩んだりね。なかなか読みづらい、けれど臨場感半端ない。
次回からがぐっと楽しみ!!
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ドラマが面白かったので原作もと、手にとりました。原作の方が人物や事柄がシンプルで分かりやすいと思いましたが、映像化しにくい部分もありましたね。
読んでから見るか、見てから読むか、二度楽しめるのは、幸せなことです。
シリーズにはまってしまいそうです。
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TBSのドラマの第一作を見て、セットでない屋外撮影の多用やTVらしからぬ重厚感に、これは!という期待感が高まった。倉木役の西島秀俊、大杉役の香川照之、明星役の真木よう子と、個性派俳優を配置し、見応えのあるドラマだった。
TVの放送より先に原作を読みたいと思い、慌てて小説を購入した次第です。
原作の小説は予想に違わず、グイグイと引き込まれ一気に読み終え、これからはTVに追いつかれることもなく、安心して見れると思います。
ストーリーは、次々と続くスリリングな展開に舌を巻き、久しぶりに本格的なエンターテイメント小説に出会った感じがしました。
ただ1986年に発表された本なので、やたら煙草をふかすシーンが出て来るのは、現代では少し時代を感じるのもやむなしか。