紙の本
草花を愛する著者の気持ちがよく分かる
2019/10/22 09:58
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
道端に、小さい小さい花が咲いていることがあります。
誰が育てているわけでもなさそうな、
ブロック塀のすきまやアスファルトのわれめの植物。
そんな植物の本が『スキマの植物図鑑』です。
本式の図鑑というよりは、
著者が路傍で見つけたスキマの植物を写真に撮り、
それに解説を加えた本です。
専門的なことも書いてあるけど、
「花壇から逃げ出した」なんて書き方など、
草花を愛する著者の気持ちがよく分かる本です。
紙の本
もう少しコメント読みたい
2015/02/22 14:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tacoyan - この投稿者のレビュー一覧を見る
その辺に生えているよく見かけるような草(だけではないけど)を写真と簡単な文章で紹介。その文章の多くは客観的な説明だが時折見られる主観的なコメントが興味深い。思わず付箋を貼ってしまったのは「自然保護はヒトの利益から語るのではなく、それ自体の価値として訴えるべきものではないか」(p.93)というくだり。見かけた植物を同定するためにはちょっと辛い面もあるけれど、時折読み返すのがよさそうな「図鑑」。
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花屋や植物園では扱われない、街中に説明板もない。
でもちょーっと気になる草花たちが載っていて、日常の何気ない疑問が氷解するぞ!癒し系だ。
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いわゆる雑草を中心に、コンクリートなどの人工構造物のスキマから出てきた植物の写真を見せ、解説する。
僕はキク科の雑草がどうにも好きになれなくて、今日も防草シートの上(防草シートと砂利のスキマ?)に生えたオニノゲシを抜いていた。コイツは見た目はゴツイくせにすぐ折れる。本書によると、僕の嫌いなオニノゲシさんは雑草間の競争の中、構造にコストをかけずに上に伸ばすことを優先したのだろう、と。そんな感じで多数のスキマ植物の写真と解説が。写真はまさにそこら辺で見られるような風景だけど、特別でないものが集まると特別になる、という面白さがある。
さて、スキマから生えた植物を、厳しい環境のなか「ど根性○○」などと感動の対象にしたりするが、実はライバルは少ないし土は乾かないし、連中にとって、結構ウハウハな状態なのだと。
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道端でよく見かける植物の簡単な図鑑。ああ見たことあるコレ,というのがたくさん。魚と同じように,ふと見かけた植物をああ**だな,とぼんやり認識できるくらいにはなりたいので,手近なところに置いておきたい。
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【読前メモ】
よく目にするけど普段はあまり気にとめない草花。「雑草」と大ざっぱにまとめてしまうけど、彼らにもそれぞれ名前があって、個性的な花を咲かせる。そうした植物のあれこれが知れるのはきっと面白い。
プレジデントオンラインで紹介記事( http://president.jp/articles/-/12647 )。
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「スキマ」と言っても,最近はやりの〈忙しい時間の合間〉のことではありません。文字通り,隙間〈狭い空間〉のことです。
都会のアスファルトの間で垣間見ることのできる,約100種類の植物について解説してくれます。「どのようして,こんな隙間に来たのか」,想像を巡らせているのもおもしろいです。また,その植物についての生態的な話題はもちろん,文化的・歴史的な話題も豊富で,読み物としてもおもしろいです。たとえば,もととも日本産だと思っていた「ヤマトナデシコ」が,海外にも広く分布していることを知ると,「ナデシコジャパン」でいいのかなあなんて,思ったりします。
スキマで生きるこれらの植物たちは,ヒトから見た時の「けなげに,厳しい環境で生きている」わけではないようです。以下は,引用を見てください。
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日本から送ってもらいました。散歩の途中で見かけても、ずっと名前を知らずにいた道ばたの花の名前を知る楽しさ!ドイツにも同じ種類の植物がけっこうあるんだという驚きもあり、薄い新書ではありますがお買い得でした。
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スキマ植物って目の付け所ももちろんいいけど、文章が味わい深くて素晴らしい!
学者にありがちな専門用語をならべて素人にはわからないし面白くもないというのとも、素人に媚びてやたらと柔らかくしたのとも全く違う。
専門用語はきちんと分かりやすく簡潔に説明し、読むのを妨げない。言葉づかいは上品でユーモアがある。植物への愛が感じられる。しかも読んで面白い。
塚谷先生、素敵!
他の本も読んでみたい。
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<目次>
春
夏
秋
冬
<内容>
私は後発の『スキマの植物の世界』を先に読んだのですが、こちらも読みたくなり手に取りました。著者の”植物愛”が楽しめます。と言っても人間界の都合もちゃんと織り込まれています。
意外と園芸系の観賞植物が自力で「スキマ化」しているんですね。周りの雑草(?)を気にする機会が増えてきました。
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「スキマを好んで生える植物って、何だか身近で頑張ってるよなあ」とか思っていたが、実はライバルの殆どいない好適地を選んでいるということだったのか!?
スキマにしか生えない、という訳ではないが、好んで生えるには訳があったんだな、と意外であり感心しきり。
図書館から借りて読んだけど、これはあれだな。
1冊はちゃんと自分の本を持って散歩するのが楽しいな。
写真が小さくて花の形が確認出来なかったりするのは多少残念な点もあるが、とても楽しめた!
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雑草と言われるような植物も、よく見ると綺麗。
全体の印象として、外来種が異様に多いな…。種子を飛ばしたり、鳥が実を食べたりで、拡がっていくのでしょう。
アスファルトの隙間は当然として、雨樋や排水溝、さらにはトラックにも根付いてしまう、植物の生命力の強さを感じました。
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アスファルトやコンクリートの隙間から生えている植物100種あまりの写真と解説。植物にとっては決して根性がいるようなことではなく、かえって快適環境だそうですよ。
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道路舗装の割れ目とか、溝に溜まった土とか、
ほんのちょっとしたスキマに植物がよく生えています。
一時、「ど根性大根」などとブームになったこともあります。
もう、あと2~3メートルいけばなんぼでも広い土があるのに、
なんでまたこんな狭いスキマに好きこのんで生えてるんや、
こいつは生存競争の“負け組”か、とついつい思いたくもなったりして。
でも、それは大違いのようです。むしろ、その逆。
植物学者、塚谷裕一東大大学院教授が、そんなスキマに生える植物を記録し、図鑑にして解説してくれています。
「スキマの植物図鑑」中公新書
塚谷教授によると、植物は陽光を受け、水と二酸化炭素を原料に糖分を生みだして生きている。
動けない植物にとって陽光はとくに大切で、隣に自分より背の高い植物が生えると当たらなくなり、生きてゆけない。それゆえ、ひょろひょろと茎だけ細長く伸びる植物がよくあるのだそうです。
スキマで生きれば、隣にそうした”ライバル”がいない。
だから、思いっきり太陽を独り占めできる。
また、道路の割れ目などは、雨が降ると路上の水がそのスキマに流れ込み、乾燥もしにくいので水もたっぷりいただける。
そんなわけで、まさにスキマは天国のようです。
写真の2枚目は、トラックの横に溜まった土に生えている植物。
こんなところも見逃さずに生えるのですね。
3枚目は、草かなと思うと間違い。なんと、アスファルトの割れ目に、タンスをつくるキリが生えているのです。
写真にはないけど、スミレ類はアリに種を巣まで運ばせ、そこで芽を出し、成長するらしい。
植物たちはたくましい。
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「スキマの植物図鑑」塚谷裕一著、中公新書、2014.03.25
182p ¥1,080 C1245 (2022.07.16読了)(2022.07.15拝借)(2014.06.20/3刷)
道端の花の写真を撮ってインスタグラムに投稿しているので、植物の本も読んでみようとかみさんの本を拝借しました。
植物の写真を撮り始めてから知った花もいくつか紹介されています。
ヒメオドリコソウ、ブタナ、タツナミソウ、ムシトリナデシコ、オオキンケイギク、ユウゲショウ、ツワブキ、等です。
【目次】
まえがき
◆春
タネツケバナ
キュウリグサ
ホトケノザ
ヒメオドリコソウ
カラスノエンドウ
ほか
◆初夏
ヒメジョオン
ツタバウンラン
マツバウンラン
ヒメオヒウギ
ヒメコバンソウ
ほか
◆夏
アメリカヤマゴボウ
カタバミ
ハマナデシコ
エノキグサ
オオキンケイギク
ほか
◆秋
ヒガンバナ
ススキ
ダンギク
タマスダレ
ショウジョウソウ
ほか
◆冬
ナンテン
ツルソバ
アリッサム
クレソン
ツワブキ
ほか
あとがき
索引
☆関連図書(既読)
「名前といわれ野の草花図鑑(上)」杉村昇著、偕成社、1985.04.
「名前といわれ野の草花図鑑(下)」杉村昇著、偕成社、1985.04.
「名前といわれ野の草花図鑑(続編1)」杉村昇著、偕成社、1987.10.
「名前といわれ野の草花図鑑4(続編の二)」杉村昇著、偕成社、1990.06.
「植物知識」牧野富太郎著、講談社学術文庫、1981.02.10
「春の草木」宇都宮貞子著、新潮文庫、1985.02.25
「夏の草木」宇都宮貞子著、新潮文庫、1984.06.25
「秋の草木」宇都宮貞子著、新潮文庫、1984.08.25
「冬の草木」宇都宮貞子著、新潮文庫、1984.12.20
(「BOOK」データベースより)amazon
街を歩けば、アスファルトの割れ目、電柱の根元、ブロック塀の穴、石垣など、あちこちのスキマから芽生え、花開いている植物が見つかる。一見、窮屈で居心地の悪い場所に思えるが、こうしたスキマはじつは植物たちの「楽園」なのだ。タンポポやスミレなど春の花から、クロマツやナンテンなど冬の木まで、都会のスキマで見つけられる代表的な植物110種をカラーで紹介。季節の植物図鑑として、通勤通学や散策のお供に。