投稿元:
レビューを見る
三国志本巻に挟まっていた小冊子が本になった。三国志では少しマイナーな人物たちだが、時代を反映した魅力的な人物ばかりだ。必ずしも時を得ず、成功した人ばかりではないが、それぞれ強烈な生き様を残した。
投稿元:
レビューを見る
当たり前のことだけど、時代時代の表舞台檜舞台に立つ人物だけが、すばらしいではないということ。
短編でも、個々の人物伝を読めるのは嬉しいことです。
知らないことを知る喜び。
この後、三国志通読すると楽しいんだよな。
この人ここで登場してるのか、という発見の喜び。
投稿元:
レビューを見る
闇の道でも歩かねばならない。勇気とか不屈とかいう精神は、政治や軍事の表舞台に立つ者だけが発揮するものではない。無名の者でも、匍匐叩頭して生きなければならない者であっても失ってはならない。失わない限りその精神は輝く。陳寿は冷眼に晒されながらも平然と読書と執筆を続けた。陳寿の清しい生き方が綴られている。三国志の著者ということしかしか知識がなかった自分には心躍るものがあった。父君は馬謖の参謀。意外な史実の連続に驚きの声を禁じえなかった。本書の登場人物は、王粲、韓遂、許靕、公孫度、呉祏、蔡琰、鄭玄、太史慈、趙岐、陳寿、楊彪、劉繇の12人。韓遂、太史慈以外は微かに名前がわかる程度。しかも分かるといっても宮城谷三国志で初めて知った人物も多い。脇役の視点からの三国志はこれまた絶景。三国志の世界を一段と広げてもらった。三国志の「し」は「志」であって「史」でない。これも本書で気づかさてもらった。内容的には本伝に決してひけをとらない。胸腹が嚇と熱くなった。
投稿元:
レビューを見る
相当にマニアックな本。宮城谷昌光の本編三国志も相当マニアックだが、そこから漏れた人々について詳述している。王サン、劉ヨウ、etc(漢字が出ない)。
いずれも、小説やゲームでは取り上げられることが少ないが、正史に評伝が残っているだけあって、それなりの業績があったりするものである。面白い。
ちなみに、彼らが活躍していたころ、日本は、卑弥呼の時代である。
投稿元:
レビューを見る
表紙の絵は蔡?と陳寿~王粲・韓遂・許靖・公孫度・蔡?・鄭玄・太子慈・趙岐・陳寿・楊彪・劉?~ どいういう人かは先生が書いているから良いとしましょう。でも,陳寿は「三国志」の作者として,ちゃんと記憶しておこう。単行本の付録の為に書かれたものと雑誌に発表したものがある。表示されなかった字は,玉編に炎のタン,表現の仕方がないけど,搖の旁に系でヨウ
投稿元:
レビューを見る
【三国時代を生きた、異色の十二人】正史「三国志」を書いた陳寿の父は諸葛亮(孔明)に罰せられた罪人だった――。三国時代を生きた十二人、その知られざる人生を描く。
投稿元:
レビューを見る
後漢末から三国時代の埋もれ木人物列伝。
・王粲
・韓遂
・許靕
・公孫度
・呉祏
・蔡琰
・鄭玄
・太史滋
・趙岐
・陳寿
・楊彪
・劉繇
の12人を取り上げています。
知っている名前、知らない名前もあり、物語的には三国志本編で取り上げられなかった、三国時代前の後漢末か三国時代後のエピソードが中心になっていて、いかにも外伝という感じです。
特に陳寿は完全に三国時代後の人物でネタバレが面白いです。
まだまだ、取り上げたい人物やエピソードがありそうなので、続外伝も出るといいですね。
投稿元:
レビューを見る
大ベテラン中国歴史小説家の三国志マニアック人物史。韓遂、公孫度、太史慈などなど、重箱の隅をつつきすぎる人選。こんな連中のエピソードで読者は楽しめるのか?しかも、ほとんどが武将じゃなくて地味な文官。本書は著者の全12巻「三国志」にチラッと登場する者たちのスピンオフ作品らしい。
マイナー主人公の中で一番の有名どころと思われるのは歴史書「三国志」の著者、陳寿だろう。彼の父は蜀の武将として、馬謖軍に従軍していたが、馬謖が敗戦のために斬罪されたことによって降格。父になされた理不尽な扱いを見て、陳寿は武官ではなく文官として生きることを決意する。その後、蜀は魏に降伏し、さらに魏は晋に引き継がれる。陳寿は晋の司馬炎に仕えながら「三国志」を書き上げた。
彼の「三国志」が魏を中心にしているのは、晋が魏を継承した国であり、その国の官僚だったからだ。
投稿元:
レビューを見る
宮城谷昌光『三国志 外伝』(文藝春秋、2014)を読む。
宮城谷三国志の補遺。韓遂、鄭玄、陳寿など人物を取り上げ語ったもの。
なかでも、「三国志」著者の陳寿を取り上げた部分が秀逸です。古代中国の史観、史家の誇り、知識人の魂が描き出されています。
陳寿の父は馬謖の副官として罪を受け、官を追放されて逼塞。しかし学問に志した息子陳寿のためツテを辿って高名の学者に弟子入りさせる。
結局、官途には恵まれない陳寿であったが、晩年は晋に招かれ「三国志」を完成させる。
【本文より】
◯史家には、もともと、
「天職」
という思想がある。朝廷に任命された記録官が、史家というわけではなく、天命を承けた者だけが、本物の史家である。史家だけが天と問答をすることができる。
◯さずけられた治書侍御史という官は、法官であると想えばよい。この官にあって、陳寿が快適さをおぼえるはずはなかった。だが、不満を色に出すほど、かれの精神は幼稚ではない。黙々と勤務した。ただし同僚とのつきあいは良いほうではなかった。
ー偏屈な男だ。
と同僚からみられたことであろう。だが、たとえ同僚から白眼視されても、鴻鵠の志をもった者が、燕雀とたわむれているわけにはいかないのである。
投稿元:
レビューを見る
これまで読んだ、吉川三国志や、北方三国志に登場した人の、お友達て、天敵の関係がうまく説明されていて、最高に楽しい