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「変態」という文化 近代日本の〈小さな革命〉 みんなのレビュー
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紙の本
異端という言葉が使われてないのは、キリスト教的だからなのでしょうか。
2022/08/18 16:47
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投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
20世紀初頭、メスメリズムと精神医学の波が日本に押し寄せてきた、大正から昭和の初めに絞った、文化史。
ラヴクラフトとヒトラーが夢見る少年だった頃。
クラフト・エピングの研究は、正常とされるものから逸脱したとされるものに、劣等なイメージを植え付けた。
これは、進化論の衝撃とともに、退化した人を描き出す。
逸脱を進化や適応に結びつけぬことは、この頃成熟してきた、国家主義や民族主義と結びついたものだろう。
性的逸脱とともに、心霊もまた、西洋化・近代化される。
だからこれは、ファシズムの見る世界なのかもしれない。
「変態」とあるものの、乱歩については名前を出すだけであり、話題を削ぎに削いだ論考を集めてある。
それだけに、念入りに折り畳まれている。
同性愛に対しての排除は、近代的な国家経営と、それに伴う「家族」の強調と関連して、強固な偏見を生み出す。
これは現在起きていることとも通じるものに思える。
資本主義的な理由、消費社会的な欲望とも関連する。
作品は未読なのですが、この本での井東憲についての記述は、松本清張を予見するとともに、大藪春彦、あるいはハードボイルドの世界に通じるものだったように思える。
さまざまな話題が取り上げられています、この感想文では、メインの話題には触れてませんが、大変興味深い話題が取り上げられてます。
異端という言葉が使われてないのは、キリスト教的だからなのでしょうか。
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