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「ドルチェ」という言葉の意味も知らないまま、本の帯には「ストロベリーナイト」著者の新シリーズ!とあったものだから、やっぱそっち傾向の主人公を期待して購入したんですが・・・
元捜査一課の女刑事が一課復帰を拒み、所轄を生きる、新・警察小説集第1弾、とありました。
で、「ドルチェ」というのはイタリア語で、「甘い」とか「優しい」の意味だそうな。
誉田さんの小説に出てくる登場人物としては、主人公の名前からして少し地味すぎたの感。
ちなみに主人公の名前「久江」というのは、自分の母親と自分の妹の名前を足して2で割ったような名前なので、(全く個人的感想ですが)尚更でした。
(2014/11/13)
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ごくごく日常の小さな事件を扱った警察小説。
地味だけど、安心して読める物語展開。
ただ、あっさりし過ぎてるような。
短編だから仕方ないのかな。
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誉田哲也さんの作品は重たい、と思っていて、ほとんど読んだことがなかったけれど、これはとても軽い。
「誰かの死を解き明かすことより、誰かが生きていてくれることに、喜びを感じるようになった」
読んでいてとても印象になったが、あとがきでも触れられていた。
【20141204読了】
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誉田哲也のドルチェを読みました。
アラフォーの女性刑事、魚住久江が主人公の警察小説でした。
姫川玲子の物語に比べるとソフトな事件が多く、どちらかというと日常の謎という雰囲気のミステリーでした。
事件が発生したときに見える情景と、調べていくうちに見えてくる隠された情景のギャップが面白い物語でした。
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亡くなった人ではなく、生きている人を救いたいという道をあえて選んだ主人公の物語。姫川シリーズに比べてソフトというか、浅いというか、物足りないというか。。。
これで読み物として成立してしまうのが
なんとも残念。
脇役人は面白いんだけどなぁ。
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禍々しい事件が起こって、暴力シーンも在ってというのではない、好い意味で「普通」な、「とある街の警察署で、事件と関係者を見詰める、或る女性刑事の物語」という「リアル!!」な感じだ…
本の題にもなっている『ドルチェ』は「6つの短篇」の中の1つの題でもある。事件関係者の女子大生が所属するサークルの名として使われるのだが…イタリア語で「甘い」という意味と「優しい」という意味が在るそうだ…作中の事件関係者の何人かは「優し過ぎた故に事件へ…」という印象も残している…そういう辺りが「読後の余韻」となるような気もする…
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姫川シリーズほど過激な犯罪現場の様子はなく、
少し静かな刑事ものという印象はあるけど、
人の優しい気持ちが描かれていて私は好きなお話。
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警察小説でありながら,軽い感じで読めてしまう.面白いが印象が薄い.
以下あらすじ(巻末より)
元捜査一課の女刑事・魚住久江、42歳独身。ある理由から一課復帰を拒み、所轄で十年。今は練馬署強行犯係に勤務する。その日、一人の父親から、子供が死亡し母親は行方不明との通報があった。翌日、母親と名乗る女性が出頭したが(「袋の金魚」)。女子大生が暴漢に襲われた。捜査線上には彼女と不倫関係の大学准教授の名も挙がり……(「ドルチェ」)。所轄を生きる、新・警察小説集第1弾。
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*元捜査一課の女刑事・魚住久江、42歳独身。ある理由から一課復帰を拒み、所轄を生きる、新・警察小説集*
「いつの頃からか、誰かの死の謎を解き明かすより、誰かが生きていてくれることに喜びを感じるようになったー」
と言う久江の心情に同感!
どこででも起こり得る、身近な事件を集めた短編集。
謎解きよりも、その事件の背景や、捜査員も含めた人間の心情が丁寧に描かれているせいか、感情移入もしやすく、読後感も良い。
久江と峰岸君のその後も気になるところ。続編見たい!
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人と人との間に
女性警察官、刑事、42歳、独身。
彼女が担当するのは派手な事件ではない。
だが、それこそ警察の本質、核である。
小さな地味な事件を防ぎ、あるいは捜査する。
その積み重ねで「今」がある。
血の繋がらない子供のために女は逃げ、男は殺人を企む。
愛する者のために女は嘘をつき、男は黙る。
差別感丸出しの古い男。
劣等感のあまり他人を攻撃する男。
そこには市井の人々がいた。
性犯罪の卑劣さを理解していない男に主人公の魚住は言い放つ。
「......上から、圧倒的な力で押さえつけられる恐怖、屈辱.....そういったものも、少しはお分かりになりました?」
劣等感丸出しの男に魚住は語る。
「......綺麗事に、聞こえるかもしれない。でも社会って、人と人との共存って、集団が大きくても小さくても、同じなんだと思うよ。
働くってことは、誰かの役に立とうとすることなんだと思う。」
ババアの余計なお世話?
いいや、ババアだからこそわかってくるのだ。
失敗も挫折もたくさん重ねて、それでも生きてきた。
生きていれば正しいことばかりではない。
大小、多寡はそれぞれであっても、間違ったこともしでかすだろう。
その経験の中から彼女は語る。
余計なお節介と言われるような踏み込んだ人がいるからこそ、人は間違いに気づける。
そして正せる。
なれるものなら、こんなババアになってみたいものだ。
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姫川玲子と違う女性刑事を描きたかったのかなと
感じます。
スリリングな展開はなく、小さな事件の解決ですが、
犯人を判明するより、その犯人の心情を掘り下げていく
行程はよかった。
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軽快な語り口と人死にのない事件。姫川とは違い、被害者に寄り添う女刑事の物語。それぞれの事件の動機が明らかになる瞬間がワクワクする。
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短編集とは思わなかったー。
割と読みやすく、でも基本路線は誉田節。
ストロベリーナイトシリーズの玲子さんが年齢を重ねたら、こんな感じになるんじゃないかしら。
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かつては捜査一課に在籍し、今は練馬警察署強行犯捜査課に在籍する女刑事=魚住が主人公。こう書くとどうしても姫川と比較して読んでしまうが、微妙に違う。
そもそも大きな違いはこちらは一課ではないこと。
当然殺人事件は扱わないので比較的軽く身近な事件に当たることにある。ここがこの小説の根底にある部分で、作中でヒロインが言う、人が死んで捜査する一課より、事件に巻き込まれた人を助けられる可能性がある今の職場の方がいい、というセリフに全てが集約されている。
「ジウ」や「姫川シリーズ」は残酷な事件が多かったがこちらはそれが無い分、話も登場人物もずっと明るいトーンになっている。確かに事件もあるし、隠された犯行動機もあるものの、どれも小粒で短編にちょうどいい。
そして、魚住の(姫川に比べると)やや明るく軽いキャラも手伝って読みやすい作品集となった。
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新・警察小説集第一弾。
元捜査一課の女刑事で、現在は所轄で強行犯係。
その実力を買われ、捜査一課復帰の声が掛かり続けているが、殺人事件を解決することより、生きている人と接することを選んだ主人公。
そんな彼女が遭遇する様々な事件と、様々な人間模様。
女刑事と聞くと、どうしても姫川シリーズが頭に浮かびますが、それとはまた違った人物。
きっと以前は姫川さんのようにバリバリ殺人事件を解決していたんだと思いますが、現在では所轄。
人が生きていることに喜びを感じ、加害者たちとも真っ直ぐ向き合う姿勢は、人間味が溢れていて魅力的に思いました。
事件ごとにわかれているので短編集みたいな感じで読みやすいです。
全部で6つの事件。
どれも日常に溢れていそうなことばかりで、とっつきやすいものばかりだと思います。
誉田さんの警察小説というと、ちょっとダークなイメージがありましたが、これはなんていうか人間らしい。
主人公が犯人に向けて言う言葉とか、優しさと強さがあって、いいなと思いました。