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アンナと不思議な少女マーニーのお話。ファンタジー感が心地よい。子供の頃の、忘れているような記憶を、体感させるようだった。
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イギリスの入り江のある村が舞台。自分の内にこもっていた主人公、アンナは不思議な少女と出逢い心を開いていく。
散らばっていた人間関係や過去の出来事が最後に一気につながります。とても良いファンタジーだと思う。
一昨年、スタジオジブリが映画を作ったんですね。知らなかった!
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くさくさしてる主人公のアンナが、「腫れもの」である自分と大人たちの間で悩みながら、
新しく人と出会い自分の意志で行動するようになる事で、自分が誰であるかを知り、成長していく。その過程が本当に魔法のように描かれていてすばらしかったです。
一人の女の子の成長の物語なのですが…
これは貴族社会イギリスの物語。疎外感を感じていた主人公が、実はなんだ、元々は社交界の一員だったんだ!というシンデレラストーリーのような側面がこの物語の中にはあると思います。ハリーポッターでも見られるような。
日本人にとっては、おとぎ話のような。
だから、ジブリ版では日本を舞台にしていましたが、ちょっと無理があったんかなと思いました。
原作では、自分の生まれたその土地で、人にも社会にも受け入れられて、自分自身になるという事の持つ意味やすごさみたいなのが、ファンタジックにとても力強く描かれていて感動しました。
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いつもつまらない顔をして頑張ろうとしないアンナは夏のバケーションをイギリスの田舎町で過ごす。そこでマーニーという金髪の美しい少女と出会い、入り江でボートに乗ったり一緒に砂浜で砂の家を作ったりしながら本当に求めていた友達はこういうものだと感じる。
ある日マーニーの怖がっていた風車にいくとマーニーが先にいて怖がっており、一緒に降りようとするが恐怖のあまりマーニーは降りられず2人とも眠ってしまう。アンナが気がつくとマーニーはいとこのエドワードと風車を出て行き、アンナは置いていかれてしまう。そのあとマーニーの部屋の下に入り江からいくと、マーニーはその家を離れなければならないと言う。怒っていたアンナだが、マーニーを許し、マーニーはアンナが熱を出していた間にいなくなってしまう。
その家に別の家族が越してくることになったが、その前は誰も住んでいなかったという。その家の子供達も仲良くなり遊んでいると、そこの家のプリシアがマーニーの日記がはっけんしたと言った。その家の叔母さんにきくと、マーニーとは友達でよく遊んだが、孤独な少女時代を過ごしたために自分が子供を産んでも愛し方が分からず、娘は事故で死んでしまう。娘の残した孫娘を育てるが、マーニーも途中で死んでしまう。それを聞いてその家の母親がアンナはマーニーの孫であったときづく。
田舎町の風景が神秘的な雰囲気にぴったりで、吸い込まれた。
アンナの不器用さにあきれつつでも小さい頃の自分を思い出した。
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誰かに愛して欲しい気持ちと、愛されてはいないという思い込みがこじれて世を拗ねてしまった少女アンナ。
療養先の田舎で出会った少女マーニーと、夢か現か境がはっきりしない日々を過ごすうち、アンナはマーニーを愛することで成長していく…その様子を読んでいくことは、過去の自分の細かな傷を癒すような体験でした。
子供時代を取り戻すなんて不可能だと思っていた私ですが、最近は様々な形で昔の自分をもう一度育て直すことが出来るのではないかと実感しています。
この物語も、そんな中のひとつの導きでした。
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映画から。
時に、あの何もかも溶けだしてしまいそうなあの浄化の力をことばで味わいなおしてみたくなる。英語のまま、いつか感じてみたい。
過去と現在が交錯し、何もかも捨てて過去に溺れてしまいたくなる。想い出はいつだって胸を刺すように傍にあって、呼び声を上げる。けれど、過去は過去だから、近づくこともできなければ、永遠に抱きしめることのできない、そんな時間。どんなに求めても辿りつけない永遠の彼岸。だからこそ、いつかはその海を渡って歩いていかなければならない。荒波にもまれようと、引き返すことはできない。きっとそうしたらまた溺れてしまうから。
自分の過去を過去と知り、その何かをを置いていかないといけない、そんな場所は、海、水、そういう場所でないといけない気がする。ひとは、そんな海を渡ってどこまでも歩いてゆける。何も自分にはない、けれどそれは0であって、マイナスではない。その海を渡りきった時、過去に裏打ちされた現在が未来を照らしてくれる。
この夜明け前の海のような、何とも言えない心細さとそこから生じる力強さは映画同様に、ことばにおいても感じられた。やはりそれこそが、この作品の持つ輝きだと思う。けれど、物語の種明かしを、アンナひとりではなく、老女ギリーにさせた点は、非常に大きな意味を持つ。
ギリーに語らせるということは、時間の隔たりや別の語り手の証言としてマーニーの存在をより深みのあるものへとさせる。確認のプロセスを通して、アンナの体験をより強固なものにする力がある。けれど、ギリーが語らなくても、アンナはその存在の意味をおそらくひとりで感じられている。ギリーに種明かしをさせ、それをアンナと確認していく過程は、まるでアンナがマーニーのことを十分に理解できていない、そういう幼い印象を与える。だが、彼女が海を渡ると決め、戻ってきたその時からすでに、彼女はもう大きく時間を飛び越えて成長しているのだ。だからこそ、彼女の未来を信じることができるのだ。彼女の知った真実を余計に語らせすぎた感じは否めない。その点で、映画の方は、映像の力を持ってアンナの表情で語らせる、そういうことが可能な点で、原作とは異なるアンナの成長を描き出している。
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小説をアニメ化すると、大概あれもこれも足りていないってなる。マーニーは結構小説準拠で、ちゃんと表現しなきゃいけないとこは押さえてたと思う。
ただ、どうしても心情が細かく伝わらなくて
あなたのことが大好き
を飲み込めなかったけど、小説を読んで納得。
そういうお話なんです。
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ぼっちになりがちな女の子が、夏の海辺で出会った不思議な少女と仲良くなって、という話。"内側"にいるみんな、常に"外側"にいる私、という感覚、今でもあるなぁ。成長しなかったんだな。大人のもどかしい愛情と哀愁が端々から感じられるのが、この小説を上品にしているように思う。
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この本を買ったのが、2014年。そして今読み終わった。読み終わりたくないと思って読んでたら、3年もかかってしまった。
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面白かった。
図書室の魔法を彷彿とさせるアンナ。
保護者とも、同年代の友達とも距離を置くいわゆるボッチ。
後半で徐々に救われてゆく、周囲の理解者と周囲を理解する気持ち、自分を理解してもらうちょっとした一歩を踏み出すこと、など、子供に読ませておきたいことが書かれている。
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周囲の人は内側にいて、自分は外側の世界にいると感じているアンナ。
プレストン夫人のもとから離れ、
ペグ夫婦の田舎町でしばらく暮らすことになったアンナ。
湿地の館で出会った少女、マーニーとの日々。
ある日突然消えてしまったマーニーの面影。
その後、湿地の館に引っ越してきたリンゼイ一家との交流。
徐々にわかってきた
アンナとマーニーの関係。
やっと図書館で見つけた一冊。
ジブリ映画を見て、すごい感動したんだけど
原作も、結末がわかっているのにうるっとくる。
思春期特有の、自意識と孤独と繊細さが
アンナからにじみ出ていて、良い。
そんな彼女がたくさんの人たちと接していくうちに
自信をつけていく感じも、良い。
また映画観たい。
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映画版はだいぶ前に鑑賞済み。「メアリと魔女の花」を読み、同じ監督のこの作品の原作を読んでみたくなったのが動機。正直、この本を読んでも心に響くものは感じられなかったので、自分は「親に十分愛された幸せな子供」だったのかなと思う所がある。心情を察するということが苦手なので、メアリとマーニーのやり取りはいいなと思ったがそれ以上感じ取れるということはなかった。近いうちに映像版を見て、わからなかった部分の補完をしてみたいと思う。感想はこんなところです。
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なぜか途中までそれから読んで読み進められずに放置していた本。
ジブリの映画の感想で、マーニーは幽霊だった!というのがあった。ジブリのマーニーは観た事がないからわからないけれど、少なくとも小説では違う。
子どもの頃のイマジナリーフレンドの話かとも考えたけれど、それも違う…のかなあ。
伝えたい事が少しずつたくさんあって感想文が書けない。
ただ、読んでみたらスイスイ読めたし、面白かった。
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ジブリで映画化もされた「思い出のマーニー」の原作。
主役の二人の少女アンナとマーニーの個性や心の動きが細かに描写されていた。前半の物語の謎を後半でスリリングな展開によってい明かされてゆく。ジャンルはイギリス児童文学であるが、大人も楽しめる一冊。
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不器用な子供っている。
本当は興味があるのに、つまらなさそうに遠巻きにいて、近付いて来なかったり、本当はお礼が言いたいのに、笑顔がすぐにうまく作れなかったり。
素直にすぐ表現できない自分を「外側の人間」と言ってみたり。
そんな子がマーニーと出会う。
マーニーが変えてくれたんだろうか。
成長して変わったんだろうか。
その後のアンナの「内側の人間」っぷりが、急変すぎないか?目覚めるっこういう事か?
子供が大人を見る時、鋭い時と全くの見当違いの時がある。その世界観がよく出てる作品だった。
マントルピースが何なのか分からなくて、調べてしまった。シー・ラヴェンダーもどんな花かな、と。