紙の本
わかりやすいユーモアではないが、独特の味がある。
2015/09/15 14:58
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
高村薫初のユーモア小説ということだが、最初はそのユーモアがわからなくて戸惑った。ジジババ四人があれこれほらを吹いたり突飛なことをしたりするのだが、それがあまりストレートにおもしろいという感じではない。ユーモアといってもくせがあり、少し難解。くすりとするところはあっても、何だかけむに巻かれたようなよくわからない話も多い。
後半になり、ようやくこのジジババたちの周りでは〈四足〉も人間同様しゃべったりお店を出したりする同等の生き物たちで、更にいうならジジババ四人は不死の存在らしいという設定がわかってくる。そこまでファンタジックにした意味はよくわからないが、ほらというのは広げていけばどこまでも広がるのだということを見せつけるような、突き抜けたような作品といえるのかもしれない。正直、私にはよさがわかりきったとは言えないが…。それでも、さすがは高村薫、文章力などが卓抜しているので脱落しそうに感じながらも読み通すことはできた。
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2014.10.14
???
四人組のキャラが十分活かされてないような。
もったいない。
で、これって、ユーモア小説なの?
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あの高村薫が、ユーモア小説に挑戦!
その話題性だけで、手に取ったが、作者の意図はどこに?
シリアスな作風から一転、現代への風刺、あるいは警告?と捉えればいいのだろうか。
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あの高村薫さんがユーモア小説
びっくりでした・・・。
高村薫さんといえば、社会派小説や晴子情歌とか
深く固い小説というイメージですから
読んで、あまりのブラックさにまたもやびっくり
こんなに、頭が切れて、好きなこと言って
好きなように行きているじいさん、ばあさんがいる
そんな日本はいいんじゃない
ブラックといえど、
ずっと読んでいると
今の世情に対しての警笛や嫌みもかんじたりするけど
あまりにも妄想的な内容もあり
やっぱり、ユーモア小説なんだなぁと思う
こういう本も書かれる方だったのですね
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高村センセ……!!
かるーく見せながら、相変わらずの緻密な描写、そのうえで「◎◎なう~」とか書かれると笑うしかありませんがな。
でもそこはかとない不気味さがあるのですよね……
特に巨大風船とか超シュール。
首都部に人やモノ、すべてが集まってしまうという日本社会のひずみもなんのその、逞しい不思議な村は、なんだか「倦怠感溢れる幸福」すらまとっているように思えてしまう。
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12篇からなる連作短編集ということになるのかな。
最初は作風の違いに戸惑ったり、設定がうまく頭に入らなかったりで不安だったけど。
でも、読み進めて行くとどんどん面白くなる。現代社会をこれだけ喝破できるのは作者ならでは。
ネット、宗教からアイドルまで作者の一刀両断ぶりは清々しい。「大いに学習する」「危うし!」「伝説になる」「失せる」は爆笑もの。それにしても高村薫が、TNB48とくるとは思わなかったなぁ。
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元村長、元助役、郵便局長、そしてキクエ小母さん。儲け話と、食い物に目のない老人四人組は、集会所に集まっては、日がな一日茶飲み話を。だがそこへ、事情を知ってか知らぬか、珍客がやって来て―。タヌキのアイドルに、はたまたキャベツの大行進。最後には、閻魔様まで!!現代を、冷静かつ緻密に描写しつづけてきた著者が、今の日本を、地方からユーモアを交えて軽妙かつシニカルに描き出す。奇想天外、ブラックユーモアに満ちた十二編。
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思いっきり通俗なのに、何ともファンタジックな物語である。元村長、元助役、郵便局長、キクエ小母さんの四人組は、郵便局兼集会所で日がな一日、あーでもないこーでもないとどーでもいい話に花を咲かせているのだが、時折訪れる珍客を巻き込んで、豚でもないことごとを引き起こすのである。だがそれさえも、ほんとうのことなのか四つ足たちに化かされたのか、ときにあやふやになったりもする。ともかく、何もなくて退屈な村のはずなのだが、何でもありでめまぐるしい日々のように見えるのは、四人組のパワフルさと関係があるのかもしれない。地獄ツアーでも天国ツアーでも、儲け話を拾ってひと波乱起こしてほしいと思わせられる一冊である。
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高村薫作品を読むのは、さていつ以来だろう。代表作『マークスの山』こそ読んだものの、大作が多くなかなか手が出なかった。そんな中、本作は短編集なので読んでみる気になった。硬派な作風の高村薫さんが、ユーモア小説に挑む?
村の集会所に集う老人たち、元村長、元助役、元郵便局長、そしてキクエ小母さん。四人組が茶飲み話をしていると、いつも珍客が迷い込む。四人組の視点から、田舎の過疎問題、高齢化問題を斬るっ!…というわけではないらしい。
1編辺り20pちょっとの全12編を読み進むうちに、何の意味があるんだとか起承転結やオチがないとか言ってもしかたないことがわかるだろう。少子高齢化など四人組の知ったことではない。あまりにも村の日常がぶっ飛んでいるのだから。
大体、珍客が人間とは限らないのである。四人組も普段からダチョウや狸など動物と言葉を交わしているのだから、いちいち驚かない。そもそも、この村は人間の村なのか? 四人組は人間なのか? という疑問さえ浮かんでくる。
彼らはネットも嗜むし、時事の話題にも敏感である。何より、いくつになっても楽しむ心を忘れない。田舎出身者なら思わず頷く点も多いものの、本作に悲壮感などどこにもない。どの辺がブラックでシニカルなのか、正直よくわからなかったぞ。
高村薫さんがどういう心境の変化で本作を書くに至ったのか、聞いてみたい。本作の意外性は、従来の重厚な作品を読んだ経験があってこそ際立つ。熱心な高村ファンにしれみれば、複雑かもしれない。しかし、僕が大作に手を出すことはあるまい。
田舎の過疎化、高齢化はもう止めようがないだろう。都市部でも高齢化が進んだ地域がある。遠くない将来、我々も高齢者となる。そのときどこに住んでいるのだろうか。四人組のように日常を笑い飛ばせるだろうか。四人組最強だな。
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【著者、初めてのユーモア小説に挑戦】村の老人四人組の元には不思議な来客ばかり。奇妙な味わいとおかしみ。「日本の偉大な田舎」から今を風刺する初めてのユーモア小説。
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先生、すみません。
かなりきつかったです。
大好きなのに。
大好きだから。
かなりきつかったです。
何がつらいのか、よくわかりません。
でも、めっちゃ時間かかったうえに、
最後読み飛ばしました。
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舞台は平成の大合併で誕生した山間の農村。
主な登場人物は、村一番の教養人の元村長、元プレイボーイの郵便局長、村一番の常識人の元助役、小股の切れ上がった熟女のキクエ小母さん、ただしそれぞれ自称である。
4人は日長一日郵便局に集まっては、もうけ話やうまい話に話を咲かせている。とそこへ珍客が現れては奇想天外な事件を持ち込む。
政治経済、宗教、芸能、IT、風俗など種類は幅広く時代にマッチした題材はくすっと笑えるというよりは苦笑を誘う。
人を食ったような会話や親父ギャグ満載の本著、これ本当に高村薫?と思わせるが、本人曰く「私の体の半分以上お笑いでできています。だじゃれを含め、くだらないことを考えるのが大好き」だそうだが、そんなこと言われたってねぇ、ぴんと来ないのである。
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【要旨】元村長、元助役、郵便局長、そしてキクエ小母さん。儲け話と、食い物に目のない老人四人組は、集会所に集まっては、日がな一日茶飲み話を。だがそこへ、事情を知ってか知らぬか、珍客がやって来て―。タヌキのアイドルに、はたまたキャベツの大行進。最後には、閻魔様まで!!現代を、冷静かつ緻密に描写しつづけてきた著者が、今の日本を、地方からユーモアを交えて軽妙かつシニカルに描き出す。奇想天外、ブラックユーモアに満ちた十二編。
口ばっか達者な爺婆4人組。どこまで本当かどこからがホラか、読み手までも巻き込んで煙に巻く巻く…
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この村にこの4人はいつもセット。同じメンバーで同じ場所で毎日同じ話をして何年も何年も・・・。時にはうんちく、時には愚痴。でも平和だなぁ、田舎の爺さん婆さんはのほほ〜んとしていて(悪口じゃありません)。
あー、でもごめんなさい。私には無理でした・・・。
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内容・あらすじ
地図にも乗らないような山奥の村、4人の老人たちを中心の起こる事件を描いた短編小説、全12話。しゃべるヤマメや空中浮遊する宗教家なんかも登場し、不思議な世界観ですごくブラックユーモアたっぷりな小説だった。
感想
読み始めた頃は、死をも笑い飛ばしてしますブラックたっぷりの4人の老人が面白かった。でも、短編小説の全話がほぼ同じ雰囲気の繰り返しだったので途中で飽きる。ブラックさにもだんだん疲れてきたので最後まで読まずに終了。
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面白かったぁ。笑いました!
元村長、元助役、郵便局長、キクエ小母さんの四人!
てきとうに生きてきました。けど、何か?な、感じ。
スジが通っている。わかりやすい。
四つ足、生き物への眼差し。
小学生以下のおこちゃまにも…
こびない。優しくない。ブラック的でもある、の、かなぁ。
もっと、年をとってこんな生き方できてたらなぁ。
話せたらなぁ〜。
などと、思ってしまう次第。