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おお、よくある監禁ものかと思いきや、これはよく考えられているではありませんか。
これ、各部単体だと読んだことがあるようなストーリーなのだが、こういう構成になるとかなりひねりが効いている。
全体を通して、アメリカの小説にはない湿り気があるのはフランスの小説だからか。いい感じである。
シリーズものの2作目だそうだから、話の流れ的でしようがないのだが、1作目のネタバレ的な内容が()で書かれており、もし1作目が翻訳されたらわくわく感半減だろうな(^^;
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まぁ予想の範囲だわと読み進めていたが最後でわかる事実にやられた。全てが繋がる感じ。
人物も生き生きと書かれているし、文章も訳文だが作者の文才を感じさせる。
絶対、映画化するなコレ。
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確かに展開の意外さには驚かされた。
でもそれだけじゃない。
全部わかった上で、最初から読み直すと、同じ文章が自分が捉えていたのとは全然別の面白さがある。
読書の楽しさを、また新たに教わった感じ。
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偶然か、『ゴーン・ガール』『狼の王子』そしてこの作品と女の復讐ものが続いてしまった。読後、改めて第二部を重点的に読み返し、伏線の巧妙さに感心した。
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アレックスの印象を変えていく構成がよくできている。楽しめた。
叙述トリックや、残酷な描写、特異なキャラクター設定などを批判するレビューもあるようだけど、まあエンターテインメントですから。
警部の身体的特徴や置かれた状況にドラマ性はあるものの、本筋とはあまり関係ない感じです。
映画になったら受けると思いますが、グロそうなので僕は観たくないです。
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本の帯に〝あなたの予想はすべて裏切られる!〟とあったので、ほんとかなぁと半信半疑で読みはじめました。で、わずか数ページで、ただならぬ雰囲気に飲み込まれてしまいました。
ストーリーは三部構成なのですが、第一部から第二部、そして第三部へと移り変わるたびに、物語は大きく舵をきり、意外な方向に進んでいきます。予想が裏切られるどころか、この先どうなるのか想像もつかないって感じです。一度読み始めたらやめられなくなります。そして、最後の最後に、おぉ、そういうことだったのかぁと頷いてしまうのでしたぁ。
舞台がフランスというのもイイですネ。登場人物一人ひとりのキャラクターがしっかり作られているのも魅力です。暴力的なシーンが多くありますが、眠れぬ夜のイッキ読みにぴったりな作品でした。
べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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誘拐され、天井から吊るされた小さな箱の中に閉じ込められたアレックス。誰が何のために? 誘拐事件を捜査する、カミーユら刑事たちの捜索が始まる。アレックスの運命は。カミーユら刑事たちは真実に辿り着けるのか。
大きく場面転換しつつ、錯綜したプロットに引き込まれる。ミステリーだが、解き明かされるべき謎はなかなか読者の前に現れない。夢中になって読んだけれど、後味はあまり良くなかった。
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どんな感想を書いてもネタバラシになりそうな話。
関係ないことを呟いてみる。
エグゾセが英国艦船を大破させたころからフランスという国が嫌いで、ワインもフランス産は避けてきた。
唯一ジョバンニだけはしょうがないと思っていた訳だが、「アレックス」もフランスのミステリだし、贈答でいただいた高いワインもフランス産だし、フランス嫌いも今回棚上げしようかと思う(適当)。
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アレックスという女性が誘拐されて、カミーユ・ヴェルーヴェンという刑事がそれを追うという話から始まるサスペンス、だが、"そういう話ではない"。
第一部の終わりで既に、物語はそういう様相ではなくなります。ある事実とともに、この物語は誘拐事件から別の事件へと姿を変える。その変わりっぷりに驚かされることを保証します。どんでん返しをくぐってみたら、実はどこでもドアで、まったくみたこともない景色が広がっていた、みたいな感じ。(詳しく書くとネタバレになってしまう……)
あと、テンポが良い。アレックスと刑事というふたつの視点が交互に現れるので、たるまない、というか早い、早い。このテンポの良さが、読者を"話"の終局まで、ノンストップで一気に連れて行ってくれます。読者は二転三転する物語についていくのがやっと。ようやく事件の全容が見えたときには、もう物語は終局を迎えている。後は、本を閉じるだけ……。
寝る前も、寝ている間も、仕事をしている間も、本書を読み終えたたった今でさえ、"この話"のことばかりを考えてしまう自分がいる。いや、そうじゃなくて、アレックスのことばかりを考えてしまう。もしこの本を一言で言い表しなさいと言われたら、「その女は、アレックスである」という、まさにタイトルそのままに言葉を返すでしょう。"この話"は、アレックスそのものなのだと思います。
ああ、そうそう。この本の読者が陥るであろう感覚を、とてもうまく表現している台詞がありますので、ご紹介します。
「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ! 『俺は奴の前で階段を登っていたと思ったら、いつの間にか降りていた』。な…何を言っているのかわからねーと思うが、
俺も何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」 J・P・ポルナレフ
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前評判が高いものはどうしても自分の中でハードルが上がる。そうなると、どれだけワクワクさせてくれるのだろうと思って読む、さらに驚きの展開とか、絶対ネタバレ禁止みたいな前振りがあるとこちらも構えて読んでしまう。その結果、なんとも残念な読後感に襲われた。たしかにアレックスに対する見方は次々と変化する。しかし、その変化することが既に分かっている。ネタバレしてなくでも背表紙などで煽られてしまえば分かってします。きっとこうなるのかなと思って読んでいった結果、やっぱりそうなった。だから特別おもしろいと思えなかった。何の前情報もなければきっと驚いて読むことができた。そうあって欲しかった。今となってはそれは無理だけれども…
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物語については読めとしか言いようがないのでその他の部分について。感情に関しての文体はすごいネガティブなんだけど、その他を説明する文体がアッパー。洗練された文章には見えなかったけど緊張感がすごい。まあ、展開の早さも一因だろうが。刑事側の人物もキャラクター豊かで、異常に背が低い主人公を筆頭に、めちゃくちゃ貧乏性の刑事、めちゃくちゃ金持ちの刑事、横幅がやけに広い上司など、対比も効いてるしそのキャラクターの表現も上手くて面白い。あと主人公が常にイライラしてるのは面白かった。イライラしてるんだけど、そのイライラの対象にも説得力がある。
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なんとも複雑な味わいの読後感……
最初はまったく動機が読めないので、話がどこに転がるのか予想がつかず。
そして迎えるクライマックスの緊迫感よ。これですべてが台無しになったら、私も悔しくて一晩眠れないわ、と思った^^;
それにしても惨い……
刑事側、カミーユとその周辺の人間模様がなんとも魅力的。
陰惨な話ではあるが、刑事たちの信頼し合う関係、打ちのめされたカミーユが再生していく様に感動させられた。
このシリーズもっと読みたい!
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パリ発のミステリを新作で読めるなんて一体何年ぶりだろうか。ジャン・ボートラン『グルーム』とか、セバンスチャン・ジャプリゾの『長い日曜日』以来だろうか。
近年北欧ミステリが欧米のそれを凌駕するくらい大量に翻訳されるようになり、ヨーロッパの娯楽小説が見直されてきているが、そういう潮流に、本来の文芸王国であり、フィルム・ノワール、ロマン・ノワールのお膝元であるフランスがこういう作品をきっかけに日本の書店にも並んでくれると有難い。一昨年、フランスを旅行したときに、あちこちの店で目に付いたのがダグラス・ケネディだったことを思うと、黒いミステリはやはり好まれるにせよ、アメリカの小説がなぜこんなに多いのかなと不思議だった。フランスのノワール、頑張れ。
さて本書であるが、とにかく本の腰巻の賛辞が凄い。池上冬樹、関口苑生が緊張感や衝撃度について語り、何よりも世界一のミステリ・アンソロジスト、オットー・ペンズラーが「近年でもっとも独創的」との科白。凄いね、これだけでも読みたくなる。まして札幌駅前書店で「書店のオススメNo1!」みたいに大量に山積みされている。そしてこの短期間に版を重ねる売れ行きはクチコミ? それとも既にメディアやネットで本書の評判が急流となって迸っているのではあるまいかと思われる。
その評判にはちゃんとした理由があり、それは本書が、読者の予想をいい意味でとても沢山裏切ってくれる、大掛かりなツイストの効いた小説であるからだ。監禁サイコ小説かと思いきや、その後の展開は異様である。
また全体に流れるバイオレンスの流れだけであれば暗い緊張感だけの、とても疲れる小説に陥っていたかもしれないが、捜査官カミーユを軸とした捜査チームの面々が極度な個性とユーモアで作品の陽の当たる部分を演出してくれるので、読者は休み休みまた修羅場に戻ってゆく活力を補給することができる。こうした点は、デンマークの警察小説オールスン作『特捜部Q』シリーズなどに見られる小説作法と構成の上でとても似ている部分があるような気がする。
しかし何といっても作品の逆転また逆転という仕掛けが、ただの仕掛けだけに終わらないところもこの小説の最大の魅力である。アレックスという女性の運命と運命に抗おうとする怒り、それを冷静さに変え逆転を図ろうとする意志の強さ。そういったものがすべての章を通して見えてくるのだが、この人物を作り上げただけでも、「近年でもっとも独創的」とペンズラーを唸らせた意味がわかってくる。
読み進むほどそれまでの理解を超えてゆく超絶逆転読書体験。本年度の、ミステリ賞を総ざらえしそうな予感がする、これは突出した傑作作品である。
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おもしろかった。
アレックスの悲しさと、刑事の仲間たちとの暖かい交流の対比がすばらしく切なくて良い。
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導入部分でややモタつきはあるもののどんでん返しに次ぐどんでん返しで予測不可能なストーリー展開に引き込まれていきます
個人を特定できない誘拐事件から始まり、被害者であるはずのアレックスは実は…
主人公のアレックスが決してタフな女性ではなく事あるごとに涙を流すのはアメリカではなくフランスが舞台だから?というところも興味深いです