1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
自殺を図ったが、一命を取りとめた陽子。佐石の娘ではないことが分かったが、自分が不倫の末に生まれたことを知り、生みの両親に対して憎悪の気持ちを抱く。辻口の両親からは謝罪されるも何かわだかまりを抱えていた。兄の徹は陽子の実の母親を探し当て、アプローチを始めるが・・・。
徹の勝手な行動により、問題がややこしくなりましたね。下巻ではどのような展開になるか楽しみです。
続、でちょっとほっ
2021/10/09 07:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまりにも陽子が、気の毒すぎ、かわいそう過ぎて、あのまま死んでしまったら……と本当に辛かったけど、続編では、続編では……。ネタバレになるからこれ以上書きませんが、出生の秘密やら……又波乱
投稿元:
レビューを見る
正直、勢いは落ちた。陽子、相変わらずウザい。いつまでもウダウダ悩んでんな!そもそも、何に悩んでるのか既にぼんやり。犯人の子じゃないのに。お前と同じ境遇の子供達はどーなるんだよ?!と引っ叩きたい。
投稿元:
レビューを見る
氷点が面白かったので、続もすぐに購入してしまった。
だが、続の上巻は、氷点の出来事から自分たちを考える内省の時間が多かった。物語展開が早く、ページをめくるたびにドキドキさせられる氷点と比べると、かなり興奮度が落ちた。
これで、どのような展開で物語が終わるのか。本当にドキドキまたさせてくれるのか、色々疑問を残したまま上巻は終わる。
投稿元:
レビューを見る
相変わらず、読み始めたら止まらない。
一つ一つの表現がよい。展開も突拍子なくもなく、予想通りでもなく続きがきになる。
孤児院とか、今まで読んだものでもよくでてきたけど、どこか違う世界だった。豊かな家庭に育った養女だとまた現実味をもって考えさせられる。
投稿元:
レビューを見る
2大ナルシスト、夏枝と村井健在。
無垢で良い子ちゃんだった陽子までもアンニュイになってしまい(そらそうだ)、どんよりした空気を払拭してくれるのは最早辰子さんのみ。
さてどうなるか。下巻へ続く。
投稿元:
レビューを見る
ーー真の意味で自分を大事にすることを知らない者は、他の人をも大事にすることを知らない
前編とは変わって希望を失った陽子の姿は読んでいて痛々しい。けれども、周囲の人は何を考えて生きているのかにも興味を持った陽子は更に深みが増したようにも感じた。
投稿元:
レビューを見る
とても面白かった。
血のつながりのない親子が中心となるストーリーは、川端康成の名著「山の音」に近い印象を受ける。
しかし、山の音に比べると、よりドロっとした人間関係が描かれていて、濃厚な味わいとなっている。
それでいて、修辞法が少ないシンプルな文章なので、ストーリーを純粋に楽しみながら、テンポよく読み進められる。
著者は敬虔なプロテスタントらしいが、例えば遠藤周作のように、明らかに宗教をテーマに持ってきているわけではない。
それでいて、原罪というものを考えさせられる内容になっている辺りは、著者の高い筆力が伺い知れる。
冒頭部分に、一気に中心人物が登場するので、そこはゆっくり読み進めた方がいいかも知れない。
ここで人間関係を十分に把握しておくことが、この著作を心ゆくまで堪能することにつながると思う。
投稿元:
レビューを見る
2014.10.05
続氷点の上巻は、氷点下巻の怒涛の展開と比べて、やや落ち着いた流れで進みます。でもページをめくる手は相変わらず止まりません。
続氷点では『原罪』から『赦し』をテーマに登場人物たちの揺れ動く心情が上手に描かれています。
陽子ちゃんと夏枝さんと村井さんはいったいどれほど美しい方なのか、ものすごく気になりながら読んでいます。
そして真実が明かされた今、殺人犯、佐石の子供はどこでどうしているのか…下巻には登場するのでしょうか。
投稿元:
レビューを見る
原罪に続いて「罪を許すとは?」について描かれた続編。前の話ほどぞくぞくしたものはないが、おもしろかった。
投稿元:
レビューを見る
学生以来、2度目の読破。今になって良くわかる心理描写が多く、人の生きる姿勢についてあらためて考えさせられる。「一生を終えてのちに残るのは、集めたものではなくて、与えたものである」はこの小説により刻まれた言葉だったんだ。生きる目的、死、憎悪、罪、愛について、胸に響く内容。
投稿元:
レビューを見る
内面が深く描かれていて、引き込まれます。人の心は多面的だとつくづく感じる。
本編(?)とは違い、「続」では段々と家族が平穏に戻っていくような感じがするが…果たして?下巻が楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
名言だらけ。感想は下巻へ。
人間の世界のできごとは、誰か一人だけが悪いなどと、いい切れるものでもない。
何だかひどくまちがった歩き方をしていたような気がするんだ…砂浜や雪の野を、まっすぐに歩いたつもりでも、ふり返ると、足跡が曲ってついていることがあるだろう。
投稿元:
レビューを見る
氷点の続編だ。陽子が助かり、それからまた、苦悩の日々が始まる。死ぬよりも生きることの方が困難なときもある。それでも陽子は名前のごとく、明るく生きようと頑張る。人間の幸福は、結局は自分自身の内部の問題だ。生きる意義や目的がつかめないうちは、空虚であり、虚無的である。満たされないということだり、幸福感が無いのである。ただ、不幸を知らない人には真の幸せは来ない。幸福が人間の内面の問題だとしたら、どんな事情の人であれ、幸福の可能性はあるのだ。
自分ひとりぐらい死んでも構わないとは思ってはいけない。その一人ぐらいと思っている自分に、たくさんの人がかかわっている。ある一人がでたらめに生きると、その人間の一生に出会う人全てが不快になったり、迷惑をこうむったりする。そして不幸にもなる。真の意味で自分を大事にすることを知らないものは、他の人をも大事にすることを知らない。
極道者や大悪人はいちばん救いやすい。自分で本当に極道者と思い込んでいれば、神様の前に頭が上がらない。これは、一番手がかからない。手のかかるのは、人の前にも、神の前にも、何一つ悪いことをしていないと思っている人間だ。
一生を終えて後に残るのは、我々が集めたものではなく、我々が与えたものである。と、ジェラール・シャンドリという人が言った。あくせくして集めた金や財産は誰の心にも残らない。しかし、かくれた施し、真実な忠告、温かい励ましの言葉などは、いつまでも残る。
続編では、許す、とはどういうことか、という話が中心になる。罪は、自分が考えているよりももっと深く、大きい。たとえ、人間の命をもってしても根本的に償い得ない。だから、罪は許される以外にどうしようもないのだ。罪をはっきり許す権威が必要なのだ。本書では、ありえないような偶然が重なり、そんなことはありえないだろう、と思うが、著者は読者にそのような物語として本書を書き記したのではないであろう。そのストーリーから浮かび上がる、人間の内面の問題や人間関係が引き起こす問題、嫉妬や欲望など、人間はわがままで身勝手で、自己中心的なものであると、語りかけている。
全2巻。続々編を期待したいような終わり方でもあった。
投稿元:
レビューを見る
内容(「BOOK」データベースより)
自分が辻口家を不幸にした殺人犯の子であるとして、自殺をはかった陽子。一命をとりとめ、父・啓造や母・夏枝からすべてを謝罪されたが、自分が不倫の末の子であったという事実は潔癖な陽子を苦しめた。陽子は実母・恵子への憎しみを募らせていく。一方、兄・徹はその恵子に会い、彼女なりの苦しみを知ることになる―。大ベストセラー『氷点』のその後、“真実”を前に苦悩する人々を描いた珠玉のドラマ。