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どなたかも書いておられたが、ハリウッド映画的なエンタメ作品なので、そういうノリが苦手な人にはオススメ出来ないかな。それが好みだったり、気にならなければ、登場人物のやりとりは軽妙だし、展開もスピーディーで、読んで損なし。
これまで、阿部和重の作品を読んだことがなかったので、この作品に阿部和重のテイストがどの程度入っているのかはわからない。しかし、これまでの伊坂幸太郎の単独作品とは何かが違う。なので、これから阿部作品を読んでみたいと思わせる作品だった。
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B29?戦隊ヒーロー?御釜の水?銀髪の怪人?なんだなんだ?どうなるんだいったい?
ハテナとわくわくに身もだえしながら読む。
伊坂さんと阿部さんの共著、ということで最初はどこをどっちが書いたのだろう、なんて思いながら読み始めたのだけど途中からそんなこたぁどうでもよくなって。
広がりまくって飛び散った謎のかけらを回収すべく相葉と井ノ原とポンセと共にページの中を疾走する。まさに疾走読書。
シリアスな場面でのちょいと抜けた会話好きな伊坂ファンには少々物足りないところもないではないが、最悪の状況でも絶対に誰かが何かしら救いの手を差し出してくれる。あの安心感はしっかりと。
ゴールデンスランバーもそうだけど、得体の知れない巨大な何かに追われるのって、ホント、怖いよな。
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力作なのは認めるけど、なんだか説明がくどすぎるような気がする。
良いところと悪いところのムラがあるというか。
面白かったけど、一人で書き切ったほうが良かったんじゃないかな?
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世界を救うために奔走する男子二人の冒険物語。伏線の回収やスピード感のある展開はお見事。全く飽きさせないエンタメ作品だが「ゴールデンスランバー」ほどではないかな。でも、映像化したら面白そう。
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とにかく後半のスピード感がすごい。はやく、はやく、とページをめくる手が止まらない。息をするのも忘れるくらい読み進めるのに熱中し、読み終えてやっとはぁ、と息をついた。前半で関係ないように思われる話が後半で事件を解決するための重要な鍵となる。この伏線回収の仕方がおもしろい。綺麗だったり荒々しかったり少し馬鹿げていたり。魅力的な登場人物がピンチを乗り越えていくのは読んでいてとても気持ち良い。主人公は性格の全く違う2人であるが2人とも完璧な人物ではなく悩みや弱さがある。最強な2人ではなく少し情けない2人が試行錯誤しながら真実を知ろうとする。情けないが勇気を出して目の前の敵と戦う姿はとても格好良い。この本は阿部和重さんと伊坂幸太郎さんの合作であるが作中の2人のようにこの2人だからこそ辿り着けた結末である。ただ誰かが幸せになったり不幸になったりするだけの話ではなく、読み終えた後、あぁ良かったな、と安堵と心地よさが心を埋める。私のお気に入りの一冊になった。
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墜落したB29?上映されなかった戦隊ヒーロー映画?村上病?
読み始めた途端、なに?なに?と訳がわからなくて、でもワクワク読み進んでしまう、そんな作品。
2人の作家が交代で各章を書いていくということで、村上春樹の『世界の終わり……』のように、わざとコントラストのある構成かとも思ったけれど、きちんと一人が書いてる風で、私は純粋に伊坂作品だと思って読んでいました(笑)
小学校時代の悪ガキ相葉と真面目くん井ノ原が再会し、ウイルスや国家や暴力に立ち向かう。ひどい事態なのにどこかふっと笑えたり。
「ガキの頃に見聞きして、味わったことのすべてが、今の俺たちを守ったんだ」っていう井ノ原の最後の言葉が良かった。
面白かった~
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文庫化を待つ、どころか
発売日直後に購入してしまったけれど、
面白かったー!!
悔いなし。
阿部和重氏との完全合作とのことだけれど、
伊坂色強くてすごく自然に楽しめました。
阿部和重さんの作品も近いうちに読んでみたいな。
ざっくり言うと、2人で村上(春樹)病に立ち向かう話ってわけですね。
なるほどなるほど。
まぁ、その設定は置いといても
子供の頃に、ヒーローに憧れた記憶があるならきっと、誰しも共感できるだろう物語。
合作なのに、それを忘れさせるぐらいに1つの物語として完成されていてすごい。
それゆえに、どういう過程をたどって創り上げられたかにとても興味が湧きます。
ただ、あえて言うなら、
いつも(の伊坂作品)よりは少し伏線が少なかったかな。
あとラストの大団円のおざなり感がちょっぴり気になると言えば気になるか。
でも、相葉時之には陣内・響野キャラがしっかり見られるし、
伊坂作品特有のフレーズの繰り返しも活きてる。
物語の疾走感も良かった!
願わくば、もうちょっとトランザムに活躍して欲しかったけれど、目立ちすぎて無理よね(笑)
この作品も再読待ちのかなり前の方に置いておかねば。
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読み終わって、「ふぉーーぉ!!」となった。結構長いからというのもあるけど、読み応えがあって「読み切ってやったぜ!」感があったように思う。
大好きな伊坂幸太郎と阿部和重の合作ということで、心躍らせて読み始めた。
どこが伊坂幸太郎で、どこが阿部和重なのかわかるかな…と探りながら読んだのだが、ところどころこれは阿部さん、これは伊坂さんだなとわかるところがあってファンとして嬉しかった。全体的に考えると伊坂幸太郎っぽいなと思う。
でも人の首が吹っ飛んでくるところとか、絶対に伊坂幸太郎の小説では出てこない様な残虐なシーンはきっと阿部さんが書いたんだろうな…まさか頭じゃないだろうなと思ったけど、結構衝撃的なシーンでした。
インタビューで言ってたけど、あまり女性向けではないかもしれない。イヌが女性も楽しめるように登場したと知って、そんな役割を果たしていたとは思わなかったし、読んでいてうぇーってシーン多かった印象だから(伊坂幸太郎の小説ではそんなにないから、免疫がすくないのかもしれないけど)。現実感が少ないのもさみしい。
男の熱い友情や、どんどん先が気になる疾走感があるので、おもしろかった。
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エンタメ小説で話の筋としては伊坂さん寄りの作品だった印象。ムラカミ菌・村上病というのがキーワードで、著者の二人が対談で語っていたように村上春樹を意識しているのかな、と思ったけど、どういうポイントで対峙したのかは不明でした。またマイケル・チミノ監督作品の『サンダーボルト』は絶対に絡めてくると思ったけど、やはりでしたね。
とにかくエンターテイメントとして面白かったですし、合作の違和感も感じませんでした。阿部和重×伊坂幸太郎っていう名前には負けてるかな、期待値高すぎるからっていうのはありますけど。それこそ本当に村上春樹を倒すんだっていうような何か新しいものってわけではなかったので。面白かったですけど、そんなの当たり前ですもんね。阿部和重伊坂幸太郎ですもんね。しかしまあ四年も一緒にやって気心も知れたでしょうし、本作で「面白いものは作れるんだぞ」っていう証明もされたわけですから、是非、次はすべるかもしれないぐらいの日本文学界未踏の地にあるような冒険作・野心作を読んでみたいです。もう一回ぐらいやってくれないかなぁ。。
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二人の友情に感動した その二人を助ける脇役にも!
最後ウイルスを金庫の中に閉じ込めたのは予想出来なかった。 でもなにか一気読みする程集中出来なかった。
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買ってしまった……。
誘惑に負けた。
早く読みたい。ワクワクワク。
読了。
リアルな風景が頭に浮かぶと、臨場感倍増。
かなり楽しめた。
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ゴールデンスランバーを彷彿とする良作!
てので、私的キャスト。
相葉時之 瑛太/井ノ原 岡田将生/桃沢瞳 吹石一恵
過去の伊坂幸太郎映画を参考にしつつ好みで。
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井ノ原と相葉という何処かのアイドルグループのメンバーと同じ名前の幼馴染み二人がひょんな所で遭遇し、金ほしさの行動が、結果として世界の危機を防ぐお話し。
都合がいいところが多分にあるが、テンポよく最後まで飽きさせない展開だった。
役に立つかは別だがホルモンの働きの話は面白かった。
仙台の影のドンは富田林さんかと思ったら筒井さんもいたらしい。
とにかく丸く収まったのが喜ばしい。
鳴神戦隊サンダーボルトのテーマはキーとなっていたが、今回は実在の音楽がでて来なかった。共著だからか…。
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伊坂さんと阿部さんの合作。「キャプテンサンダーボルト」です。
Bookliveの半額チケットメールが来たので、誉田さんの姫川新刊と迷って、こちらを購入。
阿部さんの著書は読んだことがないので、判別できませんが、いかにも伊坂風な展開です。銀行も襲撃します。(笑)
小気味良いテンポで進んでいく、エンタメ的なストーリーに引き込まれ、どっちが書いた章だか分からなくなったりしつつ、おおいに楽しませて貰いました。
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冒頭───
ガイノイド脂肪に注目しろ!
女の体が目に入ると、特に胸元が見えると、男の脳の扁桃体と視床下部では即座にその指令が出る。
やだ隅田さん、わたしの胸見てたでしょ。桃沢瞳はワンピースの開いた胸元を手のひらで隠し、横にいる隅田周一に微笑みかけたが、笑顔の奥では男の脳の単純な働きについて考えていた。
女の胸や尻、太腿を構成するガイノイド脂肪は女性特有のもので、男の脳の欲望中枢はそれが気になって仕方がない。ある性科学研究書に、そんな説が書かれている。
──────
今、図書館の閲覧席でこのレビューを書いているのだが、私の席から一つ空いた左隣の席で小学生の女の子が漢字の書き取りの勉強をしている。
小学生が一生懸命勉強している姿を見ると、気持ちが穏やかになるものだ。
ちら見しながら、「勉強がんばるんだよ」と心の中で優しく声をかけている。
ま、それはともかく、この阿部和重と伊坂光太郎の共作として巷で話題をさらっている「キャプテンサンダーボルト」。
伊坂氏の地元仙台では、ずっと売り上げ一位を独走している。
本屋に行ってもいちばん目立つところにどかんと平積みされている。
で、私の率直な感想を言えば、それほどの感慨を抱く作品ではなかった。
面白いことは面白い。
ブクログのレビューでもかなりの高評価を得ているようだ。
エンタメ度は抜群で、読者を引っ張り込むのは間違いない。
しかしながら私には、最近のパニックサスペンスにアクションが加わった乱造されているハリウッド映画の小説版にしか思えなかった。
物語の舞台は蔵王山麓や宮城県や山形県、阿部氏にとっても伊坂氏にとっても、そして私にとっても身近な場所だ。
蔵王のお釜、仙台西道路、西公園、青葉山トンネルなど見知った地名が随所に出てきて、その辺りの様子が鮮明に浮かんでくる。
楽天のマー君の無失点記録に関する会話なども盛り込まれ、地元の人間にとっては、興味深い展開が続く。
それはいいのだが───。
第二次大戦の終了間際、東京大空襲の日に蔵王に向かい墜落したとされる謎のB29爆撃機。
それは偶然だったのか、何か目的があったのか?
村上病とは何なのか?
テレビのヒーロー番組「鳴神戦隊サンダーボルト」の映画版は何故にお蔵入りになったのか?
五色沼の水にはいったいどんな価値があるのか?
銀髪の謎の怪人の正体は? その目的は?
と、読者をひきつける要素は、これでもかと言うほどてんこ盛りだ。
でもなあ───。
ここまで来ると、やりすぎじゃないのという感が否めないのだ。
あまりにもエンタメ度を意識し過ぎて、読みながら、お腹いっぱいです、もう十分という気分になるのだ。
後半の結末も、ある程度予想の範囲内だったし。
阿部、伊坂のコラボというより、伊坂作品のエンタメ度が前面に出過ぎたように思う。
何度も言うが、確かに面白いことは面白いのだけれどね。