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変人の面目躍如たるジョブズのエピソード
2015/05/09 23:55
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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
スティーブ・ジョブズの伝記のコミカライズ3巻目です。
アップルを産み、単なる技術者、発明家というだけでなく、起業家、経営者といった面も持たなければならなくなったジョブズが、ある種の葛藤を抱えていくあたりが描かれています。
彼の周囲には、マイク・マークラなど様々な才能を持った人間が現れますし、ジョブズ自身が呼び寄せたり、そこからさらに集められたりして、コンピュータを作る会社としての体裁が整えられていきます。しかし、ジョブズにとってそれは、アップルが自分のものでなくなっていくことにもなるわけです。
ジョブズにとっては、あくまでも自分が思い描いているコンピュータを作ることだけがすべてであり、そのために人がいて、会社があるとしか考えられないということだったのでしょう。そこが、ジョブズが天才と言われる所以なのかもしれません。
そんな世界とかけ離れたところにいる私たちにとっては、そんなジョブズが魅力的に見えるところもあり、奇人変人で面白くもあり、ということなのでしょう。
紙の本
重要なのは、個性にいかなる方向なり枠なり道付けが与えられるかということである。
2022/08/23 14:33
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
SJの個性のあまりの強烈さに辟易し(それだけ作者の描き方が秀逸ということですが)、第2巻を読んで以後放っておいたのですが、ふと本巻を手に取り、再読開始。あい変らずのキャラ立ちですが、本巻では本格的なビジネスへの関与が描かれはじめ、前二巻よりは落ち着いた内容で(?)、じっくり読み込めました。「カリスマ的な物言い 不屈の意志・・・・・・ 目的の為ならどのような事実でもねじ曲げる熱意・・・ スティーブは自分自身さえだましてしまいます・・・ そうして自ら信じ血肉としているからこそ 他の人達を自分のビジョンに引きずり込めるのです・・・」(149頁)。いかなる個性も、それだけではやっていけない。重要なのは、個性にいかなる方向なり枠なり道付けが与えられるかということである。その意味で、世上流布している個性論の底の浅さには辟易することの多い、今日此頃である。
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スティーブ・ジョブズのカリスマ性と「現実歪曲フィールド」という側面を描いて面白い。グロービス大阪校で組織行動学を教えていた時、ハーバードビジネススクールのケース「ドナ・ダビンスキーとアップル社」というケースを扱ったが、ちょうどこの時期。会長としてAppleⅡ、Lisa、McKintoshといった各プロジェクトに容赦なく口出しをし、社長と対立。各社から集まってきたエンジニアたちがカオスの中に放り込まれ、ウォズが趣味の小型飛行機の事故で働けないという要因も加わる。でも164頁のApple IIのデザインは今でも十分通用するシンプルさだと思う……91-93年にニューヨークのコロンビア大学でMBAを勉強していた時、使っていました。日本から持って来たDos Vで動く東芝Dynabookのノートパソコンと一緒に、お世話になりました〜m(__)m。
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いろいろと非常識過ぎで、読んでてどん引きwなぜこの人物が生前、そして死してなお尊敬を集めるのか。これからの話の展開に期待。もう原作は読まずにマンガだけでいいです。
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第3巻はAppleⅡの発表からマッキントッシュの完成まで。いよいよジョブズが周りをかき回し軋轢を生み始める。
あの長くて退屈な公式伝記に忠実なせかいで、起伏のなさは1巻から相変わらず。もともとジョブズに関心がないっつうのもあるんだけど、そろそろ辛くなってきたかな。
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『「アーティストは作品に署名を入れるんだ」ってスティーブにチーム45名がそれぞれ呼び出されて、製図用紙にサインをしました。それはマックの内側に彫り込まれています。最終的成果をアートだと彼が感じさせてくれるのは、こういう時なのです…。』
というラストで泣きそうになる。
あと喜んで週90時間働きますTシャツとかストイックさを追求する姿勢、そしてそれに応えてくれる人間がいるのはいいですよね。優秀な人材に恵まれているから意味があることですけれども。
『僕はジョブズの「くだらない」という物言いを「これがベストなのはなぜか説明してみろ」という質問として聞くようになったんです。彼の言葉は翻訳機にかけなければならないんです…。それに、冷静になってどんなトレードオフがあって、そうしているのかを説明すれば、ジョブズは納得してくれるんです。ジョブズを押し返す事はできるけど、同時に彼の声にも耳を傾けるべきなんだ。ジョブズは単にトレードオフが下手なんです。支配的な完璧主義者ですからね…。製品を完璧なものにしようとしない人間は全員マヌケ扱いですよ。』
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若い時のジョブズは仕事仲間、妻子に対して鬼畜すぎて、引きました。一方、職場ではシンプルなデザイン等にこだわりをもって仕上げていました。
巻末にテルマエロマエのルシウス技師と、ジョブズのコラボが見られます。
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変人だとは聞いてたけどこんなにクズだったとはな。どう頑張っても美談にはならないだろこれ。成功すればどんなクズでも認められるってことかな。ちょっと違うか。単に伝わってなかっただけか。対岸の火事みたいなものだからな。
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めんどくさい男……めんどくささとクリエイティビティしかない……(大問題)。誇れる、完璧な「自分の子」を執拗に求めていたという丁寧ですっきりした解釈がさすがのヤマザキマリ版。
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2017.9.16市立図書館
現実歪曲甚だしくはちゃめちゃ天邪鬼なスティーブ・ジョブスとうまくやっていくのはほんとうに苦労だと思うけれど、それでもついていこうという人が大勢いたからこそいまのマックがあるのだなぁ、と感謝する他ない。信念の人だな。
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ヤマザキマリによるスティーブ・ジョブズの伝記の第3巻です。
本巻では、Apple? からマッキントッシュ発表前までの期間が描かれます。途中、子供ができたり、ゼロックス行ったりと、有名なエピソードをはさみながら、ストーリーは淡々と進みます。でもこれは、我々が既にこのあたりの話をよく知っているからそう思うだけで、客観的に見たら、とんでもない話の連続かもしれませんね。
ジョブズみたいな人は絶対上司にはしたくない、とは良く言われることですが、本巻では、そんなエピソードが満載です。ジョブズのまわりの人達は、よくこれで我慢できたなぁ、と思っていたら、なんとだんだんジョブズの操縦法をみんな習得していったらしい。いや、アップル社員は、優秀だったのですね。
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マッキントッシュという芸術品の誕生。
コモディティ化した現在のApple製品はこれを見て何を想うか。
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なぜスティーブ・ジョブズが、マックを産んだのか?
それは彼が産んだのではなく、周りのみんなが産んだのだ。。それを導いただけ。